HPCJが2017年より特典内容を変更

ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン(HPCJ)の会員特典が、来年(2017年)の10月1日から変更になります。おおざっぱに言えば「改悪」。この記事ではその変更内容を検討してみます。

現行のHPCJについては以下の記事でまとめていますが、ひとことで言うと「公式サイトから予約すると宿泊料金が20%オフになる」という優待プログラムです。

resortboy's blog – リゾート会員権ブログ – ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン

現行のHPCJでは、公式サイトでの予約であれば、タイムセールやHオナーズ会員向けなどの割引除外プランを除いて、どの宿泊プランでも一律に2割引になります。これが新制度では、「シンプルステイ(部屋のみ)」と「シンプルステイ(朝食付)」に対して25%オフを適用したプランのみがHPCJの割引対象となります。これが新設される「HPCJ会員限定割引プラン」の内容です。

実際の数字を使って見てみましょう。新制度は来年の10月1日からなので、現状では数字あそびに過ぎませんが、「改悪のイメージ」をつかんでみたいと思います。例えばヒルトン東京お台場に、来年の春休みの春分の日に、ツインデラックスルームに1名で宿泊するとします。Hオナーズ会員なら同伴者無料なので、実質2名料金です。

料金は下記の通り。

この日の一般料金(シンプルステイ)は25,000円(税サ別、以下同じ)で、現状のHPCJだと下の方にあるアドバンスパーチェス(早期割引)が割引適用なので、室料は20,000円の2割引きで16,000円になります。

これが新制度だと、HPCJ会員限定割引プランは25,000円の25%オフになり18,750円。単純計算では17%ほどの値上げとなることがわかります(この例だと最終的に3,356円の値上げになります)。

もちろん、早期割引は返金不可ですから、キャンセルOKのシンプルステイで予約できるメリットはあります。しかし2割近い値上げとなると、HPCJの本質的なメリットである「ヒルトンに安く泊まれる」という面からはかなり後退した印象を持ちます。

また、ブラックアウト(宿泊特典除外日)の制度も導入されます。現状は大晦日だけとなっていますが、事前にHPCJ会員向けに取られたアンケートでは、年間14日程度が示唆されていましたので、将来的にはもっと増やしたいのだと予想しています。

変更点はまだあります。HPCJでは入会時と更新時に10,000円の宿泊割引券が1枚発行され、HPCJ割引で宿泊した際に利用できます。この割引券に変更があり、来年の10月からは5,000円の割引券が2枚発行されます。HPCJ会員限定割引プランでの宿泊に加えて、レストラン料金の支払にも使えるようになります。

ただし、一度の清算で使えるのは1枚だけ。例えば、HPCJ会員限定割引プランで宿泊し、ホテルのレストランを客室付けにした場合は、一度の清算になるので割引券は1枚しか使えません。

HPCJの場合、部屋付けと都度清算ではレストランの割引率が異なりますから(前者は2割引で後者は1割引き)、割引を最大化するなら今後はHPCJ割引で年間2泊する必要があります。

さて、以下は個人的な話。僕は昨年、今年とHPCJ会員となってベネフィットを受けてきましたが、最近のヒルトンはHPCJ割引が使えないタイムセールを乱発していて、その魅力は減ってきていたように感じます(下記の過去記事を参照)。

resortboy's blog – リゾート会員権ブログ – ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン – 2

個人的にはかなりしらける感じの制度変更だなぁ、ということで、またまた違う世界に行ってみようと、なんとなくStarwoodの顧客窓口に連絡してみました。自分の持っているエリートステイタスの状況を説明し、ステータスマッチについて問い合わせてみたんです。すると以下のような返事をもらいました。

We do not offer a status match program with Hilton, Best Western, or iPrefer, however, I do see that you are eligible for our Elite Status Challenges. In order to complete them, simply stay nine eligible nights for Gold, or 18 eligible nights for Platinum, within a three-month period you select, and your account will be upgraded within eight days of your last required eligible night.

いわゆるステイタスチャレンジのオファーで、3カ月の間にSPGで9泊すればゴールドに、18泊すればプラチナにしてあげるよ、と。

ぐぬぬ。「Elite Status Challenges」とか言いながら、なかなか渋いですな。しかもアップグレードはその後と。SPGのゴールドはクレカのショートカットもあるし、そもそもSPGゴールドは10滞在で達成なので、ぜんぜんお得感がない(笑)。

しかし、今やSPGはマリオットリワードと無条件でステータスマッチできるので、魅力的に思える向きもいらっしゃるかもしれません。3カ月のうちに18泊(18滞在じゃなくて18泊)でマリオットプラチナ、というのは、ばーんと海外旅行でもするのなら達成可能な水準ですね。

(参考)resortboy's blog – リゾート会員権ブログ – マリオットとスターウッドのリワード統合がはじまった

ま、自分はやりませんが、来年のホテル戦略を立てるうえでホットな時期なのでご参考に。

6 comments

  1. マリオットの「Elite Buy Back 」キャンペーンが毎年続くなら一度プラチナになれば永久にSPG&
    マリオットのプラチナステータス!でも毎年なんて続くわけないよね。しかもSPG&マリオットのステータスマッチ改悪があってもおかしくないし。(一応ウェスティン名古屋で修行してプラチナ、妄想だけしてみました)
    Buy back your Platinum status – only 40,000 points
    Buy back your Gold status – only 25,000 points
    Buy back your Silver status – only 7,500 points

  2. 2017年のElite Buy Backオファーが出ていたんですね。

    Elite Buy Back Promotion

    40,000 points to buy back your Platinum Status
    25,000 points to buy back your Gold Elite Status
    7,500 points to buy back your Silver Elite Status

    これがいつまで続くかはさておき、僕はどう考えても2016年の早いうちにSPG雨金を発券しておくべきでした。結果論ですが、ステータスマッチ遊びについては完全に戦略をミスりました。サッカー小僧さんがうらやましい。

  3. 7月末日が自分の会員資格更新期限だったのですが、結局、更新してしまいました。

    ヒルトンの予約は今後はフラッシュセールのときだけにすればいいや、とも思ったのですが、実際のところ、フラッシュセールの半額料金よりも、シンプルステイの25%オフの方が安い、ということも日取りによってはあるということがわかったので。

    ヒルトンがセールのときにベースとなる客室料金を上げる、というのは都市伝説じゃなくて事実としてあるんですよね…。

  4. 時は流れて2018年の7月です。自分のHPCJの資格更新期限はこの7月末日だったのですが、結局今年も更新してしまいました。

    理由は3つあります。

    1つはヒルトンのフラッシュセールが今年はまったく開催されないことです。その結果、HPCJのシンプルステイの25%オフの魅力が相対的にアップしました。

    2つ目は、HPCJの更新費用をヒルトン滞在時に支払うと、HPCJ会費の分もポイント対象にしてくれるということがわかったからです(これはホテルによって対応が違うかもしれないけれど)。ヒルトンでは現在、ダブルポイントキャンペーンをやっていますが、HPCJ年会費の分も含めてポイント倍付けとなりました。

    ヒルトン・オナーズ「ダブルポイント」キャンペーン

    最後は個人的な話で、某ヒルトンの近所に住むようになったので、いつでもレストランが利用できます。普通に1人でランチに行けば5,000円くらいでしょうから、会費が無駄になるリスクはほぼゼロになりました。

  5. HPCJの割引券の運用が2019年3月から変更になります。以下、その詳細です。

    対象者
    ●会員資格有効期限が2019年3月31日以降の会員
    ●2019年3月1日以降に有料入会の会員

    変更内容
    1) 5,000円割引券の有効期限が6カ月に
    2) 2019年3月1日より5,000円割引券の2枚同時利用が可能に

    これにともなって、2019年3月1日よりすべてのHPCJ会員が5,000円割引券を2枚同時に利用できるようになります(5,000円割引券は券面裏に記載の有効期限まで利用可能)。

    なんとなく、さらなる変更の準備という感じです。

  6. HPCJの割引券の話題を補足します。今はコロナ禍の2021年1月です。

    現在のHPCJでは、年間の割引券は5,000円のものが2枚発行されて、その有効期限は6カ月です(すぐ上のコメントの通りです)。しかし、コロナ禍の影響で、現状は少しルールが違っています。

    まず自分の場合ですが、2020年の更新時には1年間の会員期間が1年4カ月に延長され、割引券の有効期限そのものも4カ月間延長されていました。

    ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン【HPCJ】会員資格延長に関する特別対応について | お知らせ | HILTON PREMIUM CLUB – ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン

    さらに現在では、有効期限が2021年5月31日までに到来する割引券について、6カ月間の有効期限延長が行われています。例えば、有効期限が2021年5月31日の割引券は、2021年11月30日まで利用できます。

    ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン【HPCJ】5,000円割引券有効期限に関する特別対応について | お知らせ | HILTON PREMIUM CLUB – ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン

    HPCJはこうしたお知らせをメールで送ったりはしてくれないので、たまにWebサイトでチェックする必要があるという…。

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