ロックダウンの街角から

僕の住んでいる街では、緊急事態宣言が出た翌日の8日から、4つあるショッピングモールがすべて閉館となりました。お台場という街は、この4つのモール(デックス東京ビーチ、アクアシティお台場、ダイバーシティ東京プラザ、ビーナスフォート)と2つのメガホテル(ヒルトン東京お台場、グランドニッコー東京台場)を中心に成り立っていて、買い物にしても食事にしても、商業機能の多くがそれらに集中しています。

そしてついに今週、ヒルトンが休業に入りました。これは台場駅からのアプローチ部分。鉢植えでロックアウトされています。

プロムナード側からもプランターでロックアウト。

写真を見ると、ほとんどのカーテンがビシッと閉められていることがわかると思います。上層階にカーテンが開いている部屋が見えますが、ごく一部のVIPが例外的に滞在しているのかもしれません。

この街は実質的にロックダウンに近い状態にあります。日本に仮にロックダウンの命令が出たとしても、もうこの街の様子はあまり変わらないと思います。

こちらの写真は人気のパンケーキ店「エッグスン・シングス」前の様子です。街には、五輪会場の警備スタッフがかなりいますが、後は地元の人がスーパーに行ったり、ジョギングしているのを見かけるくらいです。大企業が入っているオフィスビルがいくつかありますが、かなりの部分がテレワークに移行したのではないでしょうか。

オリンピック会場はもうかなり出来上がっています。上の写真はお台場海浜公園に設営された観客席。工事は止まっているようですが、これが1年間雨ざらしになって朽ちていくのかと思うとつらいですね。

お台場海浜公園はかなり前から五輪準備のためにフェンスで覆われていて、中に入ることができません。地元民としては、ビーチに行けるだけでかなり心が安らぐのですが、オリンピックが終わるまではそれも叶わない状況が続くのでしょう。

フェンス越しに遠くから見るだけですが、ビーチサイドでは今、八重桜がきれいに咲いています。お客さんはいなくても、花は咲くのです。そして、すでに決まっていたお役所仕事も粛々と行われていて、お客さんが来なくても、プロムナードの花壇は美しく植え替えられています。

個人的にはありがたいことに、この状況下でも仕事はできていますし、同居の子どもとも仲良くやっています。仕事はテレワークですし、食事はもともと自炊。自宅での運動の習慣もあります(おなじみのロングブレスね)。

学校は休校ですが、何しろ「自宅ちゃん」としての自習キャリアが長いですから、スタディサプリやオンライン英会話でしのげています。英会話は「カランメソッド」というのをかなりがんばっています。学校もZoomを使った授業の実験を積極的に進めていますし、5月の連休明けからはおそらくそちらに移行するでしょう。現状、コロナ終息までは都心で学校に通えるとは思いません。

今、世界は、不可逆的な時代の変わり目にあるのだと思います。航空業界、旅行業界は極めて厳しく、資本や経営の大きな入れ替わりがあるでしょう。

その主要プレーヤーであるヒルトンが、日本を代表する「都市型リゾートホテル」を一時的ながら完全に閉めた。これの意味することが何なのか、しばらく考えてみたいと思います。

5 comments

  1. resortboyさん、懐かしい写真とお台場の最新情報ありがとうございました。

    2年前の3月でしたね。ヒルトン東京お台場の高層階の部屋でresortboyさんとエクシブやリゾートライフの「インタビュー」をしたのが…。その時以来、私はヒルトン東京お台場のファンになり、何度も泊まりました。そのヒルトンが閉鎖とは。

    ここ数年間、私はホテルのステータスに夢中になって日本・世界で遊んできました。
    1年間にマリオット系で50泊(プラチナ)、ヒルトン系で30ステイ(ダイヤモンド)年間80泊!リタイア組には不可能な挑戦でしたが(特に冬場)東南アジア(値段が安い)にロングステイすることによって達成してきました。今となっては夢のような素晴らしいリタイア後のリゾートライフでした。

    今年の2月以降、全く旅行に出ず、stayhomeに徹していますが、時々、コロナ疲れを癒すために、楽しかった自分の旅行記を読み直しています。ヒルトン東京お台場の私の旅行記2編を載せておきましたので、この週末、コロナを忘れて楽しい旅行計画をしてみてください。いつか、ヒルトン東京お台場の部屋を貸し切って「東京オフ会」エンドレスでやれたらいいな~、と夢想してます。

    ◎ヒルトン東京お台場(スイートルーム編)
    https://4travel.jp/travelogue/11396630
    ◎ヒルトン東京お台場(エグゼくティブ・ラウンジ編)
    https://4travel.jp/travelogue/11398054

  2. 追伸です。森トラスト系のマリオットホテルも軒並みクローズ(臨時休業)です。期限は連休明けまでとしてますが、無理なのでは?本気になってコロナ対策をしないと日本のホテルが感染者収容ホテルになってしまいます。
    今、我々が一番できる「社会貢献」はコロナに感染しないことだと思います。
    https://airstair.jp/mt-hr-suspension/

  3. funasan、コメントありがとうございます。いやぁ、今の「常識」でヒルトンお台場のラウンジの写真を見ると「密です!」と言いたくなりますね ^_^;) この数カ月でまったく世界の常識が変わってしまいました。我々のような「ラウンジおじさん」は絶滅です。

    ヨーロッパ最大手、フランスのアコーグループは、パリを中心にクローズした約300のホテルで軽症患者を受け入れて再稼働させると報じられています。アコーは世界中に4,900のホテルがありますが、今後数週間でホテルの3分の2が閉鎖になると予測しているそうです。

    Some Accor hotels to admit mild coronavirus cases in Paris region – Reuters

    さて、関連して、ちょっと思っていることを書きますね。

    ビジネス界や学術界で、国際的な交流が盛んに行われるようになって、「MICE」(Meeting、Incentive Travel、Convention、Exhibition)需要を背景に国際的なホテルチェーンが隆盛をしてきましたけれど、こうした需要を支えてきた人々の「常識」が真っ逆さまに逆転してしまいました。

    週末のBSの番組で、世界的な識者、研究者が今回のコロナ禍をどう見ているかというインタビューで構成された番組を見ました。驚くべくというか、当たり前というか、ほとんどの出演者はリモートからPCでの出演です。本拠地の都会からコロナ疎開している研究者も複数いました。

    出演している「既に立場を確立した方」は、もう自宅から十分に仕事ができることを体験してしまいました。そうした人々が、家族や他の予定を犠牲にしてMICE利用をこれまでのように続けるとは、あまり思えません。

    つまり、アフターコロナの時代にはMICEブームは終わる。識者、研究者の方々は、自宅や職場などの落ち着いた環境でネットを駆使して、さらなる研究・発信をしていくニューノーマルに一気に向かうでしょう(何しろみんなエリートだからね)。

    需要を牽引していた人たちの指向性が逆流しているのを、その番組で目の当たりにしました。ビジネスの世界でも同じでしょう。MICEに限らず、ホテル業界は厳しいです。出張や会合が元の水準まで戻らないですよ。

    テレワーク(ビジネスの非接触性)と、遠隔学習(自律支援をキーにした教育)のコンセプトが世界を変えて行きますね。不安もありますが、むしろワクワクします。

  4. ちょっとした経緯がありまして、以下に、funasanからご紹介いただいた動画をご紹介します。

  5. stayhomeboyさんこんばんは、なまはげママと申します。
    表題がきれいに変わってて笑っちゃったのと、「遠隔学習のコンセプトが世界を変えて行く」という言葉についついコメントいたしました。
    近所の学習塾や私学の遠隔学習対応スピードもちょっとびっくりするほどで、コロナ終息後は学校でも学校外でも学習スタイルが大きく変わっていそうな気がします。

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