エクシブを買うなら「スイート」の「バージョン」- 2

次に、26泊か13泊か(ノーマルかバージョンZか)、というテーマに移る。前回の冒頭で触れた記事を書いた2008年当時、我が家の子どもたちは全員小学生か幼稚園児だった。小学生の予定というものは基本的に親が決められるものだから、ほぼ予定通りに行動することができていた。

1年前から予約を入れて「未来をデザインする」ことが可能であり、そのためには土曜日の予約ができるレッドの数が多い、というのが最も重要なファクターだったのだ。

しかし2015年の今、我が家の子どもたちは全員が中高一貫校に通っており、直前になるまで予定がはっきりしないというのが普通になった。レッドを使って予約をしておいても、2週間前くらいにならないと行けるかどうかわからないし、キャンセルをすることも増えたのである。

エクシブでは一度取った予約をキャンセルした場合、1週間より前に申し出れば「F預」といって、「フローティング予約だけに使える権利」として限定的に再利用できる。しかし権利日の色の効力は消えてしまうし、もともとの占有日と同年内でなければ再利用はできない。

こうしたペナルティがあるので、行くか行かないかわからない予定はなかなか入れづらいのが現実だ。フローティング予約の場合でも同じで、1カ月前に予約をいれても結局10日前にキャンセル、などということは我が家では少なくない。

そうしたときに、「キャンセル耐性」の強い権利日として使えるのが、エクシブのバージョン会員権に付属しているサンメンバーズ宿泊券、通称「バージョンチケット」である。

エクシブの13泊タイプには、このチケットの付属する「バージョン」タイプと、チケットのない「バージョンZ」の2つがある。バージョンタイプが用意されているのはオールドエクシブに限られるが、例えばスイートのバージョンだと、スイート13泊とバージョンチケット10泊がセットになった23泊が年間の利用日だ。

本体のスイート13泊はエクシブのルールが、チケットの10泊はサンメンバーズのルールが適用され、2つの会員権が1つになったような会員権が「バージョン」タイプである。

チケット利用はサンメン相当になるため、スイートの契約でもスタンダードルームに限定される。予約は1カ月前からで、一部のサンメンバーズルームがあるエクシブは1年前から予約できる。それでも電話のつながらないサンメンバーズ総合予約センターではなく、通常のエクシブ窓口(オーナー事務局)で対応してもらえるし、利用時もオーナーとして対応してもらえるので、普通のサンメンよりは使い勝手がよい。

チケット制だから、1週間より前(特別営業期間は2週間より前)にキャンセルすれば、ペナルティはまったくない(逆に直前キャンセルなどには弱い)。だから上記のような「行けるかどうかわからない」場合に、エクシブ権利よりもずっと気軽に予約を入れることができる。チケットを使わなければ権利は減らないというシンプルなルールだから、使わない予約はキャンセルすればよいだけなのだ。

また、サンメンバーズ施設の予約が、以前と違って部屋タイプ指定で行えるようになったのも大きい。熱海や箱根の大型ルームやリニューアルされたお部屋なら、1年前から予約し放題である。予約時に権利日を消化するエクシブの権利日と異なり、バージョンチケットでは都合が悪くなれば行かなければいいだけなので、施設は限られるものの、考え方によっては無尽蔵にレッドの日があるというようなものなのである。

このバージョンチケットはRTCCの権利日としても利用できる。僕のようなファミリー利用の場合、RTCCで2室7泊を押さえようとすると14泊分の権利日が必要となるが、26泊スタンダードならともかく、13泊バージョンZでは年間の権利がまるまる消費されてしまうため、なかなか海外利用に踏み切れない。

しかしバージョンタイプなら、10泊分をバージョンチケットで精算できるので(タイミングによっては14泊すべてチケットでいける)、海外利用をしたい向きにもバランスがよい。RTCCの場合、エクシブのグレードはまったく関係ないので、できるだけ「低い権利」で使うのが効率的と言える。

我が家の場合、近場の箱根、熱海、山中湖辺りがヘビーローテーションされる体制になりつつあり、1年前から大型ルームを押さえられるリゾーピアと、フローティングでも予約が取りやすい山中湖では、このバージョンチケットが大活躍している。もちろんRTCCも、である。

バージョンタイプは仲介市場での流通量が少なく、あまり語られることのないマイナーなタイプの会員権だが、お部屋タイプにこだわりのない場合の使い勝手の良さは抜群で、もっと注目されてもよいと思う。

ここぞという時に使えるスイートグレードに、ダメもとで好きなだけ予約を入れておけるバージョンチケットの組み合わせを1つの契約でカバーできる「オールドエクシブのスイートのバージョン」を、2015年現在の僕の最もお薦めできるリゾート会員権として挙げておきたい。

6 comments

  1. もともと我が家は以前から格安のサンメンバーズ・ファミリーという平日限定会員でしたので、オールドエクシブのスイート流通物件購入後も、resortboyさんと同様の疑似バージョンといった形でサンメンバーズ・チケットは引き続き活用しています。このサンメン年会費は僅か1万円ですので、無料宿泊券やドリンクサービスで殆どペイしちゃいますから、保有負担は無きに等しいですし。

    数年前、仕事がらみの縁故でスーパースイート13泊を追加(スイート13泊は売却してHVC流通物件を購入するとの前提で)購入しましたが、実際に最上位グレードの部屋に泊まるのはルームバスが温泉の山中湖SVと箱根離宮が大半で、他の施設ではルームチャージ差額も高く部屋の位置も遠いSルームは敬遠して、夫婦と娘2人でLかMの2ルーム利用か4人でのEルーム利用が多いですね。その結果、キャンセル対策を兼ねた2つの会員権併用は意外と使い勝手が良く、数年を経て格安HVCはこの夏に漸く構想通り契約したものの、スイートのほうは未だ売却を先送りしながらグズグズしています。

    それはともかく、湯河原など温泉付きスイートが実現しつつある今後は、年会費が安いオールドエクシブのスイート(バージョンの流通物件があればベスト)でも十分だなぁと。少なくともコストパフォーマンスは一番でしょうね。2回にわたるresortboyさんの記事を拝読しながら、今さら後悔はしないまでも、内心そんなふうには感じたりもしております。

  2. 久しぶりに投稿します。私は平成20年にあるエクシブのラージの26泊を業者から購入し、平成21年に同じエクシブのスイートの13泊を同じ業者から購入しエクシブを楽しんでいました。特に有馬離宮が開業してからはSEの豪華さ、広さに充分満足していました。そうした中でオーナー事務局の担当者から八瀬離宮のスーパースイートの体験宿泊を勧められ、実際に体験宿泊をしてその豪華さに心が揺れて、それ以前からリゾートトラストの営業担当者から勧められていたスーパースイートを、私が持っていたラージの26泊、スイートの13泊の下取りと追い金の支払いで購入したのが、現在所持しているエクシブ鳴門サンクチュアリビラの13泊でした。私のエクシブ利用は1か月以内の平日利用が主体で宿泊日数の消化は年間7日間程度ですので、現在の13泊の会員権でも充分です。家族、親戚、友人にも利用して貰っていますが、私の友人のスーパースイート以外のグレードのエクシブのオーナーの方に、私のスーパースイートお貸しして利用してもらた場合には特に喜ばれています。ホームグランドの鳴門サンクチャリヴィラもすばらしいのですが、皆さん書かれているように山中湖サンクチャリヴィラの部屋の風呂から見える雪を被った富士山と山中湖は最高です。あるエクシブのオーナーの方があるブログに書かれていられた、エクシブオーナーになって「なんとなく楽しい」という言葉がありましたが、私の場合「なんとなく楽しい」ラージから「もっと楽しい」スイート、「最高に楽しい」スーパースイートの購入になったのではないかと思います。あと、エクシブの中古会員権をリゾートトラストから購入した場合と業者から購入した場合のメリツト・デメリットについて、同じ物件をリゾートトラストと業者から購入した場合、業者から購入した方が安いのですが、エクシブ側の会員のエクシブ利用に対する対応で、業者から購入したということでリゾートトラストから購入した方との差があるとは私は感じませんでした。
    ただ、リゾートトラストの営業担当者からは、リゾートトラストから会員権を購入した方は新規開業のエクシブの会員権を購入する場合には、現在のエクシブの会員権の下取り価格の面で有利だとは聞きましたが?この面について詳しい方がみえましたら教えて頂きたいのですが。今後もこのブログから色々な情報を頂きよりエクシブライフを楽しみたいなと思っています。

  3. 久々の投稿です、
    benさんご無沙汰しています。
    以前、複数グレードの組み合わせのところで意見交換をさせてもらった者です。
    東急HVCを購入されたのですね?
    以前、株主優待券をうまく使用してる話をお聞きしましたが、
    購入されてどうですか?
    差し支えがなければ、お話を聞かせてほしいです。

  4. しんやんさん、こちらこそ覚えていて頂いて恐縮です。

    HVC購入の理由は、ただひとつ。熱海伊豆山に足繁く行きたいが為です。今後もエクシブがメインの我が家ですので、ハーヴェストの利用は株主優待券でも十分でしたが、延伸した圏央道経由で湘南方面や伊豆・箱根へ気軽に行くことが出来るようになったことが大きな引き金になりましたね。

    仕事の関係で平日宿泊が殆どですから、HVCの特長でもあるホーム優先のメリットは度外視して、なるべく初期負担の少ない中古物件から天城高原を選びました。契約後2ヶ月間はエクシブを予約済みでしたので、来月が会員としての初宿泊となります。まずはオーナー施設である天城とお目当ての熱海を予約しました。その感想はまた後日ご報告させて頂きたいと思います。

    娘たちが大きくなって、夫婦と別々に2人ずつ2部屋という泊まり方が多くなってきた今、2ベッドルームを有する箱根離宮や山中湖などの施設は別として、エクシブに「ルームチャージ差額無し」のプランが減ってきた中では、パーソンチャージのHVCにこれまでとは違った使い勝手の良さを感じつつあるのは確かです。今後は今まで以上にHVCの利用頻度が高まるような気もしています。

  5. エクシヴの他にHVC等を併用されてるかたも多いですね。
    エクシヴだけだとアキル事も有りますね。会員権販売会社のホームページを見ていて
    逗子マリーナに行き着きフェニックスを買いました。
    友人の本館の部屋は何度も一緒に泊まりましたが自分が自由に使いたい年齢になったので
    オーナーシステムが有る事を知り購入しました。
    早速、友人、家族と出かけています。
    材木座や鎌倉の夜景、江の島、富士山、ヨットハーバー、癒されてます。
    豪華な部屋とは別のリゾートの楽しみが逗子マリーナには有りました。

  6. 逗子マリーナオーナーシステムもリゾート会員権で、エクシヴと同じような手続きと諸経費が掛かりました。
    35年以上経ちますが手入れも良くて宿泊代が安く食事は周りにレストランや食事処が有り鎌倉で飲んでもタクシーで1000円です。本館にロンハーマンショップとカフェが出来て休日は若いカップルや家族で賑わってます。エクシヴのように利用制限が無いので予約は取りやすいです。出来た頃はさぞかし高級リゾート会員権だったんでしょう。そろそろ暇になるのでエクシヴだけでは足りないなと思っていたので色々ネットで探していて
    逗子マリーナに行き着いて良かったです。これからきっとどんどん良くなると思われます。
    場違いな投稿かもしれませんが私のリゾート生活です。

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