蓼科に続く2つ目のハーヴェストクラブとして、東急ハーヴェストクラブ軽井沢万平が開業したのは1989年(平成元年)である。写真は入口から見て左手奥にあるハーヴェスト棟だが、開業時に新築されたわけではない。
もととなったのは1963年(昭和34年)に建設された「欅(ケヤキ)館」。ツインルームが43室あったのを、2室をつなげて1室にリフォームし、22室のハーヴェストクラブとしてオープンした。1室だけ元の大きさの部屋があるので、(43-1)÷2+1で22室である。
ところで、ここは「東急ハーヴェストクラブ トラスト軽井沢万平」と呼ばれることもあるが、「トラスト」とは「預託制」であることを意味している。
一般のハーヴェストクラブは「共有制」で、会員が不動産を所有する形態だが、預託制のハーヴェストクラブは不動産を所有するのではなく、それに相当する金額を「預託金」という形で運営会社に預けている(軽井沢万平の場合、預託金は560万円)。また共有制の場合、ホテルの所有者はあくまで会員だから、有効期限のようなものはないが、ハーヴェストの預託制会員権には期限があり、一般に存続期間が開業後20年となっている。
ここ軽井沢万平は、ハーヴェストクラブとして最初の預託制ホテルであり、平成21年7月14日に存続期間が終わる。その日をもって預託金は会員に返還され、会員権としての役目を終える予定だ。同時に、他のハーヴェスト会員が、現在の条件で相互利用することもできなくなる。格安で万平に滞在できる期間は、もうあまり残されていない。(2006 Autumn)
resortboyさん、こんにちは。
そうですね。軽井沢万平のHVC利用は間も無く終了ですね。
しかし東急ハーヴェストクラブトラスト軽井沢万平(長い名前)の契約期間が満了、終了し、会員へ預託金が返還された後、どのような運営がなされるかは発表されていません。新たな契約期間を設定した東急ハーヴェストクラブトラスト軽井沢万平として売り出され、今までと同じくHVCとして相互利用される可能性も、まだありますよ〜。
ともさん、こんにちは。
ハーヴェストクラブの期間満了後の動きは気になりますね。1997年に、株式会社万平ホテルは、75%の株式を森ビル開発株式会社に譲渡し、森ビルグループ入りしています。その後、2001年には「新ウスイ館」をオープンし、京料理の名店「熊魚菴たん熊北店」を開店するなどの動きを見せています。
森ビルグループは「グランフォーレヴィラ強羅倶楽部」で会員制リゾート参入に失敗したのが記憶に新しいですが、万平というこれ以上ないブランドをどう生かしてくるのでしょうか。それとも、東急リゾートが絆をつなぎとめられるでしょうか。