休暇でない、サードプレイスとしてのホテル利用 – 3

日常的にホテルを利用する、ということについて、実践的に考察を深めていくこのシリーズ。連載風になってきましたので、カテゴリーを独立させたほうがよさそうですが、きまぐれな個人ブログですから、今日も番外編での掲載と行きましょう。

言うまでもなく、このサイトの軸足になっているのは会員制リゾートホテル(リゾート会員権)でありリゾートホテルですが、その背景にあるのは家庭や家族のあり方を考えることです。誰もがその実践者であるという観点から、ブログを通じて役立つヒントを提供したいと、ホテル利用についての学びを深めようと模索しているところですが、まぁ本質は遊びですね。楽しいのがいちばん。

さて、この連載の最初の回では、テレワークやオンライン授業の影響で「マイホーム」の意義が変わってしまったことを指摘しました。それを裏付けるかのように、不動産の専門家も「戸建てシフト」「郊外シフト」について語り始めました(こうした論調に批判的な専門家も一方にはいます)。

(参考)マンション「大崩壊」で、これから日本の「不動産市場」に起きるヤバいシナリオ 人の流れが「郊外」へ動き出した…! | マネー現代 | 講談社

リゾート会員権には、「リゾート地の別荘」というものが対となる価値観としてあるわけですが、ウイークデーにみんなが家で仕事やら勉強やらをしている時代に、週末によっこらしょと、ファミリーでリゾートに移動して同じメンバーで過ごすというのは、相当にレアなシチュエーションであるように思われます(お子さんの小さいファミリーは別ですよ)。

ウイークデーにばらばらな暮らしを強いられていたからこそ、週末にトゥギャザーするリゾートホテルというものが価値を生んでいた面があるとすれば、ウイズコロナの時代には、その価値観が逆転する場面もあるでしょう。リゾートホテルのスイートルーム(リビングとベッドルーム)がマイホームの鏡のようなものであったのなら、いまホテル利用に求められているものは何でしょうか。

仮説ですが、それは「分散された個室」ではないでしょうか。通勤や通学がなくなって失われた「生活ののりしろ」を、積極的に生み出すための仕組みです。そしてそのために、いま日本中で過剰に供給され、価格も安くなったホテルの個室を使ってはどうでしょう。

マイホームに対応するリゾートのスイートから、個室に対応する都市のビジネスホテルへ、という考え方です。もちろんこれは対立する概念ではなく、シーンに応じた使い分けであり、ウイズコロナの時代に「ホテル利用」の幅が広がったことの現れです。

そんなことを考えつつ、僕のホテル取材日記から、今日は「自分の個室」というイメージで、実例をピックアップして紹介します。

Photo by resortboy

今日紹介するのは、JR両国駅の目の前にあるホテル「両国ビューホテル」です。宿泊特化のビジネスホテルではなく、フルサービスホテル(シティホテル)ですが、価格レンジはビジネスホテルのそれ。申し訳ないくらいに料金が安いです。

(公式)両国ビューホテル公式 | 東京都両国シティホテル・旅館の宿泊予約(墨田区/両国周辺のシティーホテル)

このホテルで特徴的なのは、全室がバルコニー付きで、窓が普通のマンションのように床から天井まで「全開」になることです。窓の小さいビジネスホテルのような閉塞感はありません。

Photo by resortboy

この日のお部屋はスーペリアツインというタイプで、お部屋面積は約21平米です。ビジネスホテルよりは一回り大きく、お部屋にはソファもあります。小さいながらもデスクとは別にテーブルがあって、仕事とくつろぎの区別が付きます。

シングルユースであれば、このお部屋サイズでダブルルームであればベストですが、このホテルは観光客やツアー客に主軸を置いているホテルなので、ツインが主体でダブルルームの設定はありません。

Photo by resortboy

ではこのお部屋を例に、「分散された個室」として考えたときに装備されていてほしい設備を、今日は2つ、指摘したいと思います。

ベッドとは別にソファが欲しい。つまり「寝るベッド」「くつろぐソファ」「仕事のチェア」と3つのポジションが取れるとよい。

この点でこのホテルは合格です。

大型テレビがあって、ベッドなどから映像コンテンツを鑑賞できるとよい。

今はドングル1本でストリーミングで映画でも何でも見られる時代ですから、テレビは40インチ以上はほしいですね。その点では、このお部屋はテレビが小さくて不満があります。

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Fire TV Stick 4K – Alexa対応音声認識リモコン付属

こうした「分散された個室」に必要な要素については、別稿で紹介する他のホテルのお部屋で具体例を示しながら、説明を加えていきたいと思います。

1 comment

  1. resortboyさん、皆様、近況報告です。

    今、コートヤードバイマリオット白馬に泊まっていますが、支配人から驚くべき実績を聞きました。
    「この夏の宿泊稼働率は昨年の夏とほぼ同じくらい大盛況でした。今週も週末は満室を頂いております。ようやく来週の月曜日から少し静かになってきます。マリオットの会員様が大勢来て頂いて感謝しております」
    一方で現場のスタッフ(特にレストラン主任)から悲鳴が聞こえてきました。スタッフの増員がそれほどない。3蜜当たり前で忙しすぎる!全く休めなくて精神的に壊れそうだった。(私の感想→嬉しがっているのは支配人だけ?)

    6月以降、名古屋マリオット、ヒルトン名古屋、サンメンバーズひるがの、ホテルアンビエント安曇野、そしてコートヤード白馬、とコロナ時代にもかかわらず結構ホテルライフを楽しんできました。全体を通して感じることは「会員制度の強さ」ですね。やはり、困ったときに真っ先に助けてくれるのは会員です。

    さて、「サンメンバーズひるがの」と「ホテルアンビエント安曇野」の旅行記をアップしました。サンメンバーズひるがのでは3泊の客室料金で10泊できる超お得プランが出現し、ここで「リゾートワーク」しようか?という気になります。また、セラヴィリゾートは相変わらずコスパの良さに感動しました。ここでロングステイしてもいいです。

    いづれにしても、ホテル好きにとってコロナ惨禍はチャンス到来!コロナに感染しないよう最大限の注意を払って大いにホテルライフを楽しみましょう。以下、私のフォートラベルのアップです。興味のある方は御覧ください。
    https://4travel.jp/traveler/funasan

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