2009年3月決算の陰で

リゾートトラストは今日、2009年3月期の決算を発表した。連結決算においては、2009年2月13日に下方修正したとおり、5億円の最終黒字(前年度比で93.2%減)とした。ただし経常利益に関しては、35億の黒字予想が実際には54億の黒字と上方修正であった。来期は箱根離宮の開業が控えているので、34億円の最終黒字を予想している。

すでに2月の時点で業績の悪化が予想に織り込まれていたのでサプライズはなかったが、決算説明資料(プレゼン資料)を見ていたら、気になるおかしな数字を見つけた。冒頭で触れた経常利益の増加は、予想よりも1~3月の会員権売上が多かったからだが、それを牽引しているのはエクシブ有馬離宮である(下図参照)。

それ以上に不思議なのは「その他のエクシブ」の売上が14億円と大きなマイナスになっていることである。計画比のマイナス値ではなく、売上がマイナスであり、山中湖サンクチュアリ・ヴィラの期間売上に匹敵するほどの額となっている。

マイナスの売上。読み解くと、要するに「交換に伴う返金」「下取り・アップグレード」の類ということではないだろうか。僕にも経験があるが、この分野は一歩間違うと大きな問題・トラブルとなりかねない火種を含んでいる。数字を作ろうとして、とかく問題視されている営業体制がよからぬ方向に進んでいないか、注意して見守る必要があるだろう。

6 comments

  1. resortboyさん、こんにちわ。

    2月ごろに現保有権利の当時の販売価格での下取りで、有馬へのアップグレードの話がありました。
    もちろんお断りしましたが、販売価格ってなんだろ?と思いました。

  2. はい、私も危惧しています。
    RT社独特の馬鹿にした見栄張った言い訳が気にかかります。
    株主軽視のごまかしで倒産した会社なんていっぱいあります。

    まずは上方修正おめでとうですかね。

    あちこちに悲惨で安くなった株を仕込むのも手ですね。

  3. みなさん、こんばんは。うーむ、やはり相変わらず販売当時の価格での下取りって、相変わらず行われているんですね。リゾートトラストは公式にはこれを行ってはいないことになっているので、「グレーな取引」にならざるを得ないところが危ないですね。

    リゾートトラストの決算短信には「平成14年2月以降の契約からは、全ての会員権販売につき買取制度を撤廃しております」と毎回明記されていますから、本当に注意しなければなりません。新規物件を先に契約してしまうと、下取りの件が何らかの理由で流れると「はしごを外される」という事態になってしまいます。

    聡明な読者の方々におかれては、うまい話にはくれぐれも乗らないようにお気を付けください。

  4. はしごを外される事態が生じたのですか? 気になります。

  5. 皆さんこんばんは。リゾートトラストの決算説明会の様子が、以下で公開されています。伊藤社長による55分ほどのプレゼンテーションを、動画とスライドで見ることができます。

    リゾートトラスト株式会社 決算説明会(注意:自動再生でビデオが流れますので音声が出ます)

    ちょっと長いのですが、晩酌のお供にいかがでしょうか(笑)。社長の口から「下取り」という単語が連発していたのには大変驚きました。

  6. こんにちは。
    決算発表の動画見ました。
    『下取り』『買換え』『インセンティブ』等、気になる単語が出てましたね。先日の特別ご利用券もインセンティブの一種なのでしょうかね?
    良い意味でも悪い意味でも、今後の動きが楽しみです。

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