芦屋ベイコート倶楽部のベイスイート、1ベッドルーム – 1

芦屋ベイコート倶楽部で利用したお部屋について紹介します。宿泊したのは、このホテルで一番下のグレード「ベイスイート」の1ベッドルームです。

このホテルのグレードは3グレードあって、それぞれに「COOL STYLE(クールスタイル)」「NATURAL STYLE(ナチュラルスタイル)」の2つのインテリア設定があり、さらにそれぞれに「1ベッドルーム」「2ベッドルーム」から選ぶ仕組みとなっています。今回アサインされたのは、ナチュラルスタイルのお部屋でした。

部屋の広さは50平米弱で、ルームチャージは、ベイコート会員は16,000円++(消費税とサービス料がそれぞれ10%加算、という意味)です。ベイコート倶楽部ではエクシブと違って、ルームチャージにもサービス料がかかります。

エクシブ会員と紹介者は料金が異なり、ホワイトの権利日だとベイコート会員と同料金ですが、レッドの日だと2割増の19,200円になります。僕が宿泊したのは週末でしたのでレッドとなり、室料負担のみで23,000円を超えました。

ベイコート会員だったとしても19,000円を超えますので、会員の2人利用でも素泊まりでおよそ1人1万円。やはりベイコートはエクシブよりもずいぶん高いんだなぁという印象があります。

では、今回利用したお部屋を見ていきます。

こちらは、前室を抜けてメインのお部屋に入ったところです。ツインベッドにソファーとテーブル、それにドレッサー兼用のデスク、というシンプルな作りで、広々としています。

しかし正直なところ、第一印象としては、非常にがっかりさせられる、そして、とても考えさせられるものでした。

それは、いま話したような室料を考えたときに(もちろんその室料というのは、会員制なのだから一般的なレートよりもずっと安くなっているはずの室料として、ということですが)、それに見合ったお部屋ではないと感じたからです。

日本で最高のリゾート会員権として、ホテルの建設費用を会員に負担させることで贅を尽くす、というのがベイコート倶楽部のビジネスの本質であると思います。しかし、このお部屋には、特別なものが感じられず、期待が高まっていただけに、むしろ安物の部屋という印象を受けたのです。

例えばこういうことです。今回は駐車場から直接この部屋に案内されて、ソファーでチェックインをしたのですが、ソファーに座った時に気になったのは、すぐ後ろの壁がケミカルな材質でピカピカ光っていたことです。アップにしてみた写真がこちらです。

このように表面が凸凹していて、模造品のような建材が使われていることに、とてもがっかりしました。

そのソファーに座って、お部屋の全体を見たところがこちらです。

スッキリしているのはいいのですが、特に工夫も感じられず、マンションのモデルルームのような感じがします。もちろんここは、このホテルで一番下のグレードの一番安いお部屋であるわけですが、そのことを考慮したとしても、普通のシティホテルと特に変わらないこのインテリアの有り様は、いったいどうしてなのだろうと思いました。

ソファーに座った正面のビューがこちらです。とてもスッキリしていて落ち着きますが、これでいいのだろうか、と。

そんなはずはない、ここは最高級の最新リゾートホテルじゃないか!、そんな風に自問自答しました。しかし、自分の印象が間違っていないことは、このドレッサー兼用のデスクに座ってみて分かりました。

デスクの面材が数個所、劣化して浮き上がっていました。おそらく、水気を吸ってこうなったのでしょう。

このホテルはまだ開業して1年半ほどで、そして稼働率はとても低いホテルなのです。つまりまだそれほど使われていない。それなのにこうなってしまっているのは、材質のコストを抑えたことを示している一例ではないでしょうか。

普通のホテルとして考えたら、デザインはすっきりしていて、モダンで、また普通のマンションのようで、とても落ち着く、快適なものだと思います。しかし、このホテルはそれで良いのかと思います。だって、きっとこのホテルを買った人は、このお部屋よりもむしろ上質なお部屋に住んでいるのではないかと思うからです。

かつて、クローゼットの中の建材で僕を唸らせたこの会社のポリシーは、すっかり様変わりしてしまったようです。それは建築費の高騰や、また利益計画の公表とその達成を優先した経営スタイルなど、以前と異なる要因が組み合わさって生じたものでしょう。仕方ない部分もあるでしょうが、とても残念なことです。

(参考)エクシブ箱根離宮のCB1タイプ和洋ルーム | resortboy's blog – リゾートホテルとホテル会員制度の研究

5 comments

  1. resortboyさん、みなさんおはようございます。

    芦屋行かれたんですね。私は家から車で15分、毎週土曜日ゴルフ行く時に湾岸線より見てはいます。
    が、私も友人のエクシブオーナー達も一度も行っていないですね。
    ベイコートオーナーとエクシブオーナーとは、求めているものが違うのでしょう。
    芦屋とひるがのどっち行くと言われればひるがの選びます。癒しが感じられません。
    あまりにも日常に近すぎるからなのかな?

    内部の写真初めて見ましたが、本当にマンションのモデルルームですね。造作などは
    それを下回っていそうですが・・・・化粧合板のデスクとは驚きました。むくを使用してほしかったです。
    ニトリどころかホームセンターで売っていそうな家具でびっくりです。
    壁もせめてストーンシートとかにしてほしかったです。
    募集価格に見合っていないと感じた私はおかしいのかな?

  2. makunoutibentouさん、コメントありがとうございます。

    > ベイコートオーナーとエクシブオーナーとは、求めているものが違うのでしょう

    僕もこの部分について、深く考え込んでいるところです。

    それについては後続の記事でも書いていくと思いますが、
    「いったい何を求めて、何の対価として、高額な会員権を購入したのだろう」
    という部分を解き明かすことが、ホテル利用研究家としての僕が、いま一番興味を持っているところです。

    有明ベイコートはともかく、芦屋についてはその価値がわかりませんでした。稼働率を見ると、買った方もそれほど利用してはいないことがわかり、謎なのです。

    そんなわけで、ラグーナにもこれから行って取材をしてきます。

  3. > ベイコートオーナーとエクシブオーナーとは、求めているものが違うのでしょう

    ベイコートを購入する目的は、エクシブ滞在の権利のため。
    もちろん、たまにはベイコートも行くと思いますが、これに尽きると思います。

    オールレッドでエクシブを利用できるようにした時点で、自己競合してます。
    有明ベイコートで終わりにしておけばこの矛盾は大きくなかったですが、
    芦屋・ラグーナの会員権の売り方を見ると。。
    つまり、建てたけど使わない事が分かっていたのかも。。。

    すみません、ちょっと過激かもしれません。

  4. カミーさん、ずばりのコメントをありがとうございました。決算発表で別途記事を書きましたが、決算説明会資料では、ベイコートをエクシブのアップグレードとして販売したことや、エクシブ会員のベイコート利用の拡大をしたいことなど、会社は率直にこの問題について情報を公開しています。同社は自身に都合の悪い情報もきちんと公開する、IRのしっかりした会社だと感心します。

    しかし残念なことに、リゾートトラストのビジネスはほとんどワン・アンド・オンリーと言っていい業態なので、その決算説明会資料の意味を理解している金融関係者は皆無だと思われます。また、会員権を販売しているリゾートトラスト社自身も、自社商品のヘビーユーザーであるということがありません。

    このサイトに集う皆さんのおかげで、ここでは同社のビジネスや高度なホテル利用というものに関しての、最高の実践情報の共有の場となっていると思います。自分はそういう場に恵まれたので、少しでも情報発信をして、会員権を中心にライフスタイルを楽しんでいる皆さんのホテル活用がスムーズに行くように役立ちたいと思いますね。

  5. 「エクシブ会員のベイコート利用の拡大をしたいことなど、会社は率直にこの問題について情報を公開している」そうですが、毎年何枚も送られてきた、東京ベイコートの1万円の利用券は、数年前からぱったりと来なくなりました。
    芦屋やラグーナに関しても、さかんに「ご利用ください」という主旨の電話やDMがきますが、特にご利用券とか優待の類はありません。
    東京ベイコートの1万円の金券は、結構そそられました。八瀬離宮ボナキューの野崎シェフがベイコートに移られたのをきっかけに、見学がてらにと仕事もからめて連泊しました。
    神戸など関西に仕事に行くこともあるので、芦屋や六甲と宿泊の選択肢が増えるのはいいなあと期待していましたが、やはり、有馬か京都がいいねということに落ち着いています。

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