なんちゃってダイヤモンド富士

秋の山中湖の風物詩と言えば、なんといっても「ダイヤモンド富士」である。日没時に太陽が富士山の頂上にぴったり重なって落ちていく現象で、山中湖には多くのカメラマンがこの神秘的な現象を目当てに集まってくる。

エクシブ山中湖でも例年、ダイヤモンド富士を見るための送迎プログラムが企画されており、今年の秋は10/22（月）から11/16（金）までであった。なぜ16日で終わってしまうかというと、山中湖畔でダイヤモンド富士を見ることができるのは11月16日頃が最終であるからだ。これが湖北エリアの西端で見られるぎりぎりで、それ以降だと日没は山頂の左側にどんどんずれていってしまう。

この秋、僕が山中湖に行くことができたのは11月17～18日の土日だったのだが、残念ながら17日は雨。ということで18日の日曜日にダイヤモンド富士の撮影にチャレンジしてきた。結論から言うと、冒頭の写真のように出来栄えはイマイチである。

まずはカメラの問題だが、撮影に使ったカメラはご覧のとおり盛大にフレア（レンズ内で光が再度反射して起こる光の漏れ）が出てしまった。これはある程度予想が付いたので、3台のカメラを持参したのだが、太陽の落ちるスピードは予想以上に速く、とても複数のカメラを併用できるような状況ではなかった。

冒頭の写真の30秒後がこちら。ベストの撮影タイミングはほんの1分ほどしかない。

次にスポットの問題だ。湖畔でダイヤモンド富士が見られないのはわかっていたので、山に向かって少し斜面を登って高度を稼いで、それを補うことにした。その結果、ドンピシャの山頂ではないものの、「ほぼ山頂エリア」に太陽が落ちる場面に立ち会うことができた。

しかしながら山の斜面で撮影したので、木立にはばまれてスッキリとした富士山の姿を収めることはできなかった。それに、やはり湖面に反射する太陽光も含めて撮影しないと、写真としては面白くない。湖畔に陣取ってこそのダイヤモンド富士なのだ。

それでも、写真で見る以上に実際の日没シーンは荘厳であり、これは一度見る価値があるな、という思いを強く持った。それに、よく見る写真では、真っ暗な富士山のシルエット中にピカーっと太陽光が差しているようなものが多いが、実際には昼間なのだからあんなふうに富士山が黒々と見えたりはしない。

このダイヤモンド富士は、冬至に向かって日が短くなっていく秋と、冬至から春に向かって日が長くなっていく冬の2シーズンに体験のチャンスがある。冬シーズンに合わせて「ダイヤモンド富士ウィークス」というイベントも2013年2月1日（火）から2月22日（火）まで開催されるので、冬場に山中湖を訪れてみよう、という方にはぜひお薦めする。きっとエクシブからの送迎企画もあることでしょう。

山中湖 DIAMOND FUJI WEEKS – 山中湖観光協会 公式ホームページ

この写真を撮ったスポットや実際の撮影時間、またそれらの調べ方などについて、次回、もう少し詳しくレポートしますね。