エクシブ湯河原離宮「至泉の湯」- 2

エクシブ湯河原離宮の大浴場についての2回目は、本題のお風呂について見ていきます。ここにかつて存在した天野屋旅館には4つの源泉があり、エクシブはそれをそのまま引き継いでいます。

開業時の発表資料から引用します。

当施設ではこの地に湧き出る4つの泉質を生かした、「岩風呂」、「月見の湯」、「竹林の湯」、「壺湯」、4種の露天風呂での湯めぐりを四季折々の自然とともに楽しむことができます。

この温泉、特に露天風呂がこのホテルの最大の売りであることは、異論のないところだと思います。その上で最初に大事なことを言うと、これら4つの源泉はすべて無色透明無臭なので、「湯めぐり」を感じられる方は相当の温泉通に限られると思います。

むしろ「温浴施設」としての出来栄えの方が一般には大事かと思いますので、この記事ではその視点メインで行ってみます。温泉通の方にはぜひともフォローのコメントをお願いしたいと思います。

この大浴場はパブリック棟の5階にあります。5階はこの建物の最上階で、そこから外(つまり屋上)に出る形で露天風呂が作られています。

以前の記事にも書きましたが、露天風呂のある側にはすぐ山の斜面が迫っていますので、屋上という感じはしません。反対に、眺望はなく、開放感はあまりありません。

男湯と女湯の境にある湯船から、もっとも開放感がある角度で写真を撮るとこうなります。

以前の記事のコメント欄で「スーパー銭湯に来たようでした」と評された方がいらっしゃいましたが、自分もまさに同じことを感じていて、「あ、先に言われちゃったな」なんて思いました。

住んでいる区内や最寄り駅沿線の日帰り温泉に行くことがたまにありますが、それらはいずれも街中の屋上に露天風呂があり、周囲から見えないようにうまく工夫されています。このエクシブ湯河原離宮も、それらと同じような感じがするのです。

お風呂について見ていきます。まずは内風呂。

これが一番広いです。ここは建物の屋上なので、下の階との通気が必要なせいでしょうか、内風呂のガラスの外はグレーチングになっています(上記のイラスト図を見るとよくわかります)。源泉は「至泉の湯 天野」、泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(アルカリ性)です。

続いて露天風呂の1つ目、岩風呂です。

こちらの源泉は内風呂と同じです。奥行きの狭い横長のお風呂で、あまり広くはありません。

この岩風呂が中央にあり、左右にバラエティのあるお風呂が配置されています。

まずは木製の湯船の「月見の湯」。

源泉は「至泉の湯 岫雲」で、泉質はアルカリ性単純温泉です。

続いておひとり様サイズの「壺湯」。

源泉は「至泉の湯 明暗」、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性)となっています。

最後に円形の湯船の「竹林の湯」。

こちらの源泉は「至泉の湯 山桃」で、泉質は単純温泉です。

総評として、厳しい言い方をすると「湯めぐり」というのはカタログスペックだと思いました。むしろ、無理をして作った立地のせいで、湯船にたくさんの落ち葉が浮かんでいるのが気になりました。

山の斜面に面していて、また開業直後で植栽が安定していないという部分もあるのでしょうが、清潔感がかなり損なわれていると感じました。

14 comments

  1. resortboyさん・皆さんこんにちは。
    源泉が4つもあるせいで、こんな小分けのレイアウトになったのでしょうか。手元にある湯河原離宮・図面集では、湯船内外・脱衣所のレイアウトが若干違ってますが、スペース的には現状と同じです。無理矢理このスペースに詰め込んだようです。
    S・SEタイプの部屋付きの温泉は、1号棟がアルカリ性単純温泉、2・3号棟がナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(アルカリ性)になってます。

    そう、結婚式場の場所はとありましたが、図面集では記載がありませんが、パブリック棟1階(建築基準法では、地下1階)のコンベンションホールの向かい側辺りですかね

  2. 当初、4つの泉質を生かした湯めぐりができると聞いていたので、4箇所独立した施設が完成するものだと思い楽しみにしていました。かなりコンパクトに感じます。これでは仰る通り近所のスーパー銭湯と変わりませんね。写真の「壺湯」に浸かっている自分を想像したら、悲しくなりました。「琳派モダン?」よくわかりません。

  3. 壷湯につかり、スーパー銭湯に思いを馳せるのも、また一興ということなのでしょうか。

    SSやSEには温泉がひかれていますから、使用するのはCBタイプの方だけという想定なのかもしれませんね。

  4. はじめまして。リゾート会員権の検討中で、過去の投稿も大変参考にさせていただいております。
    湯河原の話題がホットなので公式ホームページも見ていたところ、今日付でレジオネラ菌のお知らせが出ているようでびっくりしました。
    他の施設でもこういうことがあるのかなど全然知らないのですが、驚いたのではじめて投稿させていただきました。

    https://rt-clubnet.jp/hotels/xiv/yugawara/

    http://www.resorttrust.co.jp/ps/qn3x/guest/news/dldata.cgi?CCODE=1&NCODE=61

  5. ネギさん、いらっしゃいませ。情報ありがとうございます。今回の事故に関する公式情報は、下記のとおりです。大規模なキャンセルが発生しており(現在のところ未解決)、この規模の不祥事はあまり記憶にありません。これまでも全社的な和牛偽装事件とか、複数のレストランでの食中毒とかありましたが、かなりの衝撃です。原因の発表と混乱の収拾が待たれます。

    今回発生した「レジオネラ症」については、厚生労働省健康局生活衛生課がパンフレットを作って配布していましたので、そちらへのリンクを掲載しておきます(PDF:2,512KB) 。

    http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/legionella/dl/pamph.pdf

  6. 弱り目に祟り目というか、評判が芳しくない所にこのような事が起こりますと湯河原を買ったお客様の気持ちを考えてしまいます。

  7. このお知らせを読み解く限りでは、5月26日にレジオネラ症の報告を受け調査をしていたのに係わらず、利用者には公表せず営業をしていたということでしょうか。
    福祉事務所と相談のうえ浴室の利用を停止とのことですが、実際のところは、相談ではなく指導を受けたのでしょう。
    このような書き方は往生際が悪く返って不信感が募ります。
    隠しきれずに諦めたともとれ、相変わらずの利益優先、隠蔽体質は変わらないなと感じました。
    現在のコンプライアンス重視の世の中で、今回の件が経営の命取りにならないよう、会員および利用者にしっかりと対応していただきたいと切に願います。
    ちなみに私はすでに3回利用しましたが今後連絡あるのかな。

  8. 何と言う事でしょう。
    5月25日に 1号棟8階に宿泊しました。15日経過したので無事だという事でしょうか。

  9. resortboyさん、ご無沙汰してます。
    知り合いに言われて、久々に読んでみました。大変な事になってますね。
    先月箱根離宮一泊してきた時に、夜バーカウンターのバーテンさんと話していたら、湯河原はまだ6割稼働で、来年フル稼働?だと言ってました。
    私の知り合いに、今月26日予約してあるのですが、私のグレードだとCBしか泊まれないので大丈夫か(^◇^;)な。
    早く何とかしてほしいですね、一度行ってみたいと思っていたので。
    向かいの土地買って何とかできないものですかね。
    久々ですが、本当に参考になります。

  10. あまりに下馬評が悪いので、レジオネラ続菌で部屋風呂が使えないという案内を聞いた時には、キャンセルも考えたが、折角だからと今日来ている。狭いとか暗いとかいう評判だったが、部屋は充分明るいし、ラウンジも鳥羽別邸に較べれば広い。ラウンジでは、外国人男性によるピアノの生演奏もあって雰囲気は悪くない。お風呂は到着が遅く、食事の後なので、暗くてよく分からないが、明朝検証してみよう。レストラン華歴は、スペース的にはゆったりしているとは言い難いが、料理は器も味も一級品だと思った。

  11. お風呂は、リゾボさんの写真の通り。そんなにチープな感じはなかった。サウナは熱くて、水風呂は冷たくて良かった。部屋風呂が使えなかった為、部屋代が半額になった。

  12. 皆さんこんにちは。僕は客室の利用について、キャンセル(つまり使用不可)を施設側から行っていると勝手に勘違いしていましたが、ansyさんのレポートによれば、半額にして営業しているということなんですね。

    ちなみに、レジオネラ症の潜伏期間は、リゾートトラストの発表にあるように2~10日ということで、平均的には4~5日ということです。僕はまさにこの発表資料にある発症された方と同時期に宿泊していましたが、まだ連絡はないですね。あっ、泊まったのがCBだったからか!

    関連することとして、記事にはしていませんが、僕が宿泊した1号棟の5階のベンダーコーナーの小部屋は、5月下旬に利用した際、相当な異臭(いわゆるドブのにおい)がしていました。理由はわかりませんが、レジオネラ問題と併せて、何らかの理由でそれなりの規模で館内に汚染があったのではないかと想像します。

    このホテルの土地は「土石流危険渓流氾濫区域」に指定されているということで、自然条件の厳しい場所に建っていますし、いただいたコメントによれば、4月10日には生コン車が来て多数の作業員が工事を行っていたということですので、それも関連しているのかもしれないですね。

    以下は2ちゃんねるへのエクシブ湯河原離宮で工事を行ったという方からの書き込みです。これも関係しているように思いましたので、リンクだけ掲載しておきます。

    (関連)【個人会員権】リゾートトラスト【福利厚生】

  13. 明日宿泊予定です。
    菌が検出されたのは、1号棟の3部屋ということです。外のお風呂は営業しています。とのことで、担当さんからお電話がありました。でも、安全のため全室消毒をするので、1週間は内風呂が使用できないというようなお話でした。
    だったら、とCBのお部屋に変更してもらいました。でも、半額になるならそのままでもよかったのかな〜
    なんて、思ってます。この菌は結構新しい施設に出やすいというようなことを、聞いたような聞かないような
    良い加減ですが、そう怖がらずに行ってきます。

  14. 今日から客室の温泉利用が再開されました。以下が公式発表です。

    今日が株主総会だったので、それに合わせて頑張ったという感じでしょうか。

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