ホテル暮らしの健康維持、秘訣は断食? – 3

「がん患者よ、旅に出よう!」は、トラベルライターの舟橋栄二さんによる連載です。早期退職でリゾートライフを満喫する日々の裏には、2度の手術を含めた「がん」との闘いがありました。「旅は生きる喜び。その喜びをがんに奪われたくない」
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)

昔から断食は世界中で宗教上の行事として行われてきており、今でも生きています。私はマレーシアによく行きますが、ラマダンの時期に遭遇すると、「生きている断食」に出合います。

断食との出会い

ある時、私は滞在しているホテルのクラブラウンジで若い男性スタッフに聞いてみました。

私「今、ラマダンの時期ですが、本当に日の出から日の入りまで何も食べないのですか?」
彼「はい、何も食べません」
私「でも、水は飲んでもいいのでしょう?」
彼「ダメです、水も飲みません」
私「え~、水もダメなの?それは苦しいですね。でも、誰も見ていないところでこっそり飲めばいいのでは?」
彼「ダメです。神が見ていますから…」

「God sees you.」

これで彼との会話は終わりです。唯一絶対の神(アッラー)が見ていて、その神の掟を破ったら大変なことになります。無宗教的仏教徒の私にはムスリム(イスラム教徒)の宗教的戒律の厳しさには全くついていけません。

ところで、現在のイスラム人口は約16億人で、世界人口(約79億人)の20%近くを占めます。ムスリムが毎年1カ月にもわたるラマダンを実行しているとなると、現代の人間にとって「半日断食」は奇異なものではありません。

断食はごく普通の生活習慣として生き続けているのですね。昔も今も世界で続けられている断食には意味があるはずです。

断食で病を治した家族

実は、私にとって断食は、意外と近いところにもありました。私の娘の旦那さんが、若い(30代半ば)にもかかわらず、時々断食をしているのです。

彼は子供の時からひどい鼻炎に悩まされ、毎年冬になると鼻が詰まって病院通いを繰り返していました。薬は手放せません。鼻の手術をしたこともありました。それでも改善されませんでした。

ある時、何を思ったのか、彼は自分で1週間くらいの本格的な断食を実行して、見事に鼻炎を治してしまったのです。長年の病院通いで治らなかった鼻炎が断食で治る?

その時の私には、意味が分かりませんでした。

私は不眠症ではありませんが、睡眠にデリケートで、夜、お腹が減ると眠れません。実は彼も睡眠に多少の問題を抱えていました。そこで彼に「断食中はお腹が減って眠れないのでは?」と聞いてみました。

ところが答えは予想外で、「それが、よく眠れるのですよ」でした。

(続く)

【次回】第2-25回・ホテル暮らしの健康維持、秘訣は断食? – 4

【前回】第2-23回・ホテル暮らしの健康維持、秘訣は断食? – 2

本連載は、本サイトに掲載した舟橋栄二さんの記事から、がん闘病に関する回を再配信したものです。時期に関する記載は2023年現在のものです。

(本連載記事一覧)がん患者よ、旅に出よう!
(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」

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