ホテル暮らしの健康維持、秘訣は断食? – 4

「がん患者よ、旅に出よう!」は、トラベルライターの舟橋栄二さんによる連載です。早期退職でリゾートライフを満喫する日々の裏には、2度の手術を含めた「がん」との闘いがありました。「旅は生きる喜び。その喜びをがんに奪われたくない」
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)

前回、私の家族が断食で鼻炎を治してしまった話を書きました。ひょっとすると断食は万病を治す? 私は断食に対して、否定的な先入観を捨ててみることにしました。

ライフスパンを延ばす断食

この宗教的な断食が、近代になると医学の面から見直され、今や「断食療法」として世界に広がっています。以下、ウィキペディアより「断食療法」の一部を引用します。

断食療法の適応症は広く、心身症や神経症、不眠症をはじめ、慢性胃炎、過敏性大腸症候群、過呼吸症候群、心因性気管支喘息、メニエール症候群、動揺性高血圧、更年期障害、自律神経失調症、関節リュウマチ、肥満などの疾患がある。

(出典:断食療法 - Wikipedia

どうやら断食療法は万病に効く可能性がありそうです。特に、長年の慢性病には期待が持てそうです。

私は、ネットや書店に溢れている個別の健康情報に惑わされることなく、現在の老化研究の確かな成果を取り入れたアンチエイジング方法を模索していました。そこで見つけたのが、アメリカ国立老化研究所(National Institute on Aging、NIA)のライフスパンを延ばす「7つのメソッド」でした。

NIAは1974年にアメリカ合衆国の議会で承認され、以来毎年、米国の予算を使って運営されている研究機関です。老化の本質を研究し、健康寿命を伸ばすことを目的とした公的組織で、老化のプロセス、加齢に伴う病気、高齢者特有の問題などの研究と支援をしています。

そのNIAが2014年に「ライフスパンを延ばす7つのメソッド」を公表したのです。

以下、「老化はこうして制御する 「100年ライフ」のサイエンス」(監修:樂木宏美、日経BP 2020年11月)P44~P45より、そのメソッドの一部を引用します。

メソッド1 カロリー制限(食事)
栄養バランスを損なわずにカロリー摂取量を抑える食事法。ヒトで10~15%のカロリー制限により死亡率を改善する可能性が示されている。

メソッド2 断食(食事)
1日1食抜くなど、食事を断つ方法。神経変性、がん、心血管疾患などの加齢性疾患の発症リスクを抑える。高血圧や肥満を改善し、死亡リスクを下げる。加齢・過体重による言語記憶の喪失を改善する。

メソッド3 運動
心血管疾患、糖尿病、骨粗しょう症、サルコペニア、うつ病を予防。高齢者の有酸素運動の増加は、血圧、脂質、耐糖能、骨密度、うつ病の改善と関連する。定期的な身体活動は、高齢者の自立生活の期間を延ばす。

メソッド4から7は食品成分と薬剤なのでここでは省略します。

驚きましたね。アメリカの定評ある研究機関が健康長寿のために「断食」を推奨しているのです。

私は今まで断食などしたことはなく、興味もありませんでした。腹ペコは耐えられません。断食は「変人がするもの」だと思っていました。

しかし、ここにきて、娘の旦那さんの「断食体験」とNIAの「断食推奨」、そして私の「メタボ改善」と「ホテル暮らしでの健康維持」が、テーマとして見事に融合してしまったのです。

私は日々の生活の中に断食を取り入れてみることにしました。

しかし、魅力あふれるシーガイアでのホテルベネフィットと、この断食をいったいどう両立するのか? それについては次回以降、お話していきたいと思います。

(参考書籍)
4296106902

老化はこうして制御する 「100年ライフ」のサイエンス

(続く)

【前回】第2-24回・ホテル暮らしの健康維持、秘訣は断食? – 3

本連載は、本サイトに掲載した舟橋栄二さんの記事から、がん闘病に関する回を再配信したものです。時期に関する記載は2023年現在のものです。

(本連載記事一覧)がん患者よ、旅に出よう!
(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」

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