
私の将来が「生命表」から見えてきた – 2
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)
前回の日記でわかりましたが、80代前半になっても、その年に死亡する確率は5.7%なのですね。80代後半でやっと死亡率は10%に上昇してきて、本格的に「今年、死ぬかも?」と気になる世代は、90代(18.1%)に入ってからでしょうか?
年代別死亡率を棒グラフにして見ると、状況がよくわかります。このグラフは介護が必要になるグラフと上昇傾向が一致しています。
これは現実の世界を反映している感じですね。介護は80代前半(18.5%)から増加し、死亡率が90代前半(18.1%)から増加しています。この10年近いタイムラグは、介護や長期入院の末に死が訪れる、ということでしょう。
上のグラフから明るい未来が見えてきます。あくまでも統計的な話ですが、70代前半で元気な人(男)は少なくとも80代前半(死亡率5.7%)まで死ぬことは稀です。頑張って介護も不要の80代を継続すれば90代前半(死亡率18.1%)まで死ぬことなく元気なシニア生活を楽しめそうです。そして、その後、本格的に介護と死が迫ってきます。
グラフで見る生命表による生存数
生命表の生存数は、「10万人が、死亡率に従い、0歳から順次、死亡して数を減らしていく中で、X歳に達するまで生きると期待される者の数をX歳における生存数(という)」と定義されています。
生命表の死亡率をもとに生き残っている人々の数なので、先の大戦の影響は排除されます。さらに人口10万人あたりの生存数なので出生数の差異も問題ありません。今の日本人の未来予測に有効な指標です。
自分の世代の生存数を基準(100%)にして、10年後、20年後、30年後の生存率が簡単に計算できます。参考のために生存数をグラフにしてみました。
例えば、私の世代(70代前半)の生存数は81,221人(A)です。これが10年後の80代前半の世代では58,009人(B)に減っています。よって、10年後の生存率はB÷A=0.714、すなわち71.4%です。同様にして20年後は24.6%、30年後は1%です。
(続く)
【前回】第2-10回・私の将来が「生命表」から見えてきた – 3
【前回】第2-8回・私の将来が「生命表」から見えてきた – 1
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(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」