私のコレステロール物語 – 1
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)
今回からのテーマは、私の「コレステロール物語」です。39歳から現在まで、32年間分の健康診断のデータを引っ張り出してきて、コレステロールを中心に見直してみました。すると「見えないものが」見えてきたのです。
1991年(39歳)~2005年(53歳)まで
私は、職場の定期健康診断や人間ドックの検査結果を、自分のための資料として残してあります。一部データ不足のところがありますが、トライアスロンをやっていた39歳の時から現在まで、それらは何と32年間分にもなります。
まずは、トライアスロンに夢中になっていた1991年(39歳)から早期退職した2005年(53歳)までの15年間のデータです。
上記表の左端は1991年から2005年までの年度で、カッコ内の数字はその年の私の年齢です。また、表の上段の記号の意味は以下の通りです。
・TC…総コレステロール(mg/dl)
・NO-HDL…Non-HDLコレステロール(mg/dl)
・LDL…LDLコレステロール(mg/dl)
・HDL…HDLコレステロール(mg/dl)
・TG…中性脂肪(mg/dl)
・L/H…LDL÷HDL
・T/H…TG÷HDL
これらの表記の意味や血液検査の判定区分は、参考資料として本記事の最後に載せておきましたので、そちらをご覧ください。
一部にデータ不足がありますが、トライアスリートだった1991年(39歳)の時をピークに、私の血液は悪化の一途をたどっています。それをビジュアル的に分かりやすくするために色分けしました。
現在、人間ドックの血液検査の判定区分は、A〜Dの4ランクになっています。
・A(異常なし)
・B(軽度異常)
・C(要再検査・生活改善)
・D(要精密検査・治療)
上記の表で、判定区分のAは「異常なし」なので、「白」、Bは「軽度異常」なので要注意という意味で「黄色」、Cは「要再検査・生活改善」が必要なレベルなので「赤」にしました。幸い「要精密検査・治療」が必要なDには至っていません。
表を見れば明らかなように、私の血液は一貫してNon-HDLとLDLが真っ赤で、「高コレステロール血症」状態でした。一方で、HDLは正常で、TGは時々基準オーバーでした。
参考資料
・日本人間ドック学会の血液検査の説明(下記に一部引用して転記)
(出典)血液検査 - 日本人間ドック学会
・日本人間ドック学会の判定区分:A(異常なし)B(軽度異常)C(要再検査・生活改善)D(要精密検査・治療)
(出典)基本検査項目/判定区分 - 日本人間ドック学会
Non-HDLコレステロール(TCからHDLを引いた値)
Non-HDLコレステロールは、すべての動脈硬化を引きおこすコレステロールを表します。
LDLコレステロールだけでなく、中性脂肪が豊富なリポ蛋白、脂質代謝異常により出現するレムナント(残り物)などを含み、動脈硬化のリスクを総合的に管理できる指標です。数値が高いと、動脈硬化、脂質代謝異常、甲状腺機能低下症、家族性高脂血症などが疑われます。低い場合は、栄養吸収障害、低βリポたんぱく血症、肝硬変などが疑われます。
基準:A(90-149) B(150-169)C(170-209)D(210以上)
注:総コレステロールはNon-HDLコレステロール算定のために使用し、判定は行わない
LDLコレステロール
悪玉コレステロールとよばれるものです。LDLコレステロールが多すぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険性を高めます。
基準:A(60-119) B(120-139)C(140-179)D(180以上)
HDLコレステロール
善玉コレステロールと呼ばれるものです。血液中の悪玉コレステロールを回収します。少ないと、動脈硬化の危険性が高くなります。数値が低いと、脂質代謝異常、動脈硬化が疑われます。
基準:A(40以上)B(なし)C(35-39)D(34以下)
中性脂肪(TG)(トリグリセライド)
体内の中でもっとも多い脂肪で、糖質がエネルギーとして脂肪に変化したものです。
数値が高いと動脈硬化を進行させます。低いと、低βリポたんぱく血症、低栄養などが疑われます。
基準:A(30-149) B(150-299)C(300-499)D(500以上)
(続く)
【前回】第2-35回・長寿遺伝子を起動する私の「野猿メソッド」 – 5
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