僕が毎日のように訪れる有明にある「ダイワロイネットホテル東京有明」が今年の3月に閉館して、その後どうなるのかを、日々夢想していました。「ダイワなのでアコーか? イビススタイルズの感じじゃないし、メルキュールもヘンだ。マリオットはユニゾを買ったばかりだし、ここはユニゾよりもっと立派だぞ。ヒルトンだとガーデンインなのか?」などと考えていたら、京都、大阪に続いてのダブルツリー東京進出ということで、正解はヒルトンでした。
というわけで、僕の膨大なビジホ取材記録から、ダイワロイネットホテル東京有明のものではありますが、まぁ大して手も入れないのだろうから、「ダブルツリー by ヒルトン 東京有明 プレビュー」ということで、以前の様子を細かくお伝えします。
正直なところ、有明のホテルではピカイチで、人気化することは間違いありません。ワシントンとグランドフレッサ(旧サンルート)は古く、トラスティは場所がヘン。新しいヴィラフォンテーヌとこのダブルツリーの2択になると思います。実際、この2つは新しいだけあって、感じがよく似ています。渋いのが好みな人は、グランドフレッサのプレミアムフロアにしてください。ここは元オークウッドです。
有明で最高の立地
さて、東京初上陸のダブルツリー。立地は最高です。ゆりかもめの有明駅直結で、りんかい線の国際展示場駅もほぼ直結。ワシントンには負けますが、ビッグサイトも至近です。
エントランスは1階と2階に2カ所あり、これは1階エントランスですが、駅からアクセスする2階の方がメインエントランスです。ビジホなので、車寄せはありません。
2階にあるロビーです。ダイワロイネットとして最多の368室(ヒルトンは5室減らす模様)のゲストをさばくのに十分な、広大かつ開放的なロビーです。
フロントの左側に自動チェックイン機があります。ごちゃごちゃしていない、すっきりとしたロビーデザインです。
ロビーの奥には松が飾られ、また格子柄のファサードと合わせた天井デザインと間接照明が、和モダンなムードをかきたてています。2024年では別に普通ですが、2018年にこれができたときにはけっこうインパクトがあったものです。
ハウスメーカーが作るとこうなる
次に客室です。滞在したのは、117室と一番多かった「スタンダードダブル」です。面積は21.5平米とけっこう広いのですが、そんなに広く感じないのは、水回りの面積が大きめであるからです。
ダブルですが、シングルユースが多いでしょう。1人がけのソファと大きめのデスクがいい感じです。
カーテンを明けると、驚くなかれ足元まで全部窓です。なかなかこういうビジネスホテルは珍しく、さすが新築(2018年時点の)という感じがします。
次に水回りです。当たり前ですが、3点セットではありません。ただしトイレ独立型ではなく、洗面とトイレにプラスしてバスルームがあるスタイルです。
このバスルームはピカイチです。やはりハウスメーカーであるダイワは違いますね。水栓金具のシュアーな感じや、固定角度が調整できるシャワーなど、「わかってる感」がすごいです。
それに、レインシャワー装備です。
ダイワロイネットはハウスメーカー系ビジホとしてはトップブランドなので、まぁこれがヒルトンになっちゃうのはくやしい感じがしますが、それでも日本の誇るハードウェアの有効活用としては良いことなのかな、なんて思ったりもしますね。
まぁまぁの付帯設備
付帯施設にいきましょう。その前に、滞在した15階からの景色をどうぞ。
ダブルツリーでは、料飲施設を3つ作ることになっています。1つはオールデイダイニングで、これは1階にあったレストラン「AKARIE」(座席数80席)のリニューアルになるはずです。
もう1つはスペシャルティレストランで、これは2階のレストラン「The Roof」(座席数55席)のリニューアルになります。
ザルーフ (The Roof) - 有明/ダイニングバー | 食べログ
これら既存のものに加えて、ロビーラウンジを作ると言っているので、上に掲げた広大なロビーが仕切られるのであろうと想像します(実はロビーの一番奥に、未使用の謎スペースがあったので、そこも使うのだろうと思います)。
ヒルトンの発表では、これらに加えて、ミーティングスペースと、フィットネスセンターを作るとしています。これらはいずれも別棟(ジャガー・ランドローバー東京ベイ有明がある建物)にあります。
フィットネスセンターは、ボルタリング・カフェみたいなのがありまして、それを指していると見ています。現状ではボルダリング仕様のままで、普通のフィットネスとはかなり違いますが、これからリニューアルされるかもしれません。会議室はそのまま使うのでしょう。
有明店|ボルダリング&カフェ VILLARS climbing
ダイワ時代のスペック
以上、ホテル全体を概観しました。以下、ダイワロイネット時代のスペックです。
物件名称 :ダイワロイネットホテル東京有明
開業日:2018年10月1日
所在地:〒135-0063 東京都江東区有明3-7-3
交通:ゆりかもめ「有明駅」より徒歩1分、りんかい線「国際展示場駅」より徒歩1分
敷地面積:5,737.35㎡
建築面積:3,840.26㎡
延床面積:21,600.39㎡
構造・規模・鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造/地上17階、地下1階/高さ 59.9m(最高 64.49m)
ホテル棟
3階~17階 客室(368室)
1階 レストラン「AKARIE」(座席数80席)
1階 コンビニエンスストア「セブン-イレブン」
2階 レストラン「The Roof」(座席数55席)
自走式駐車場 134台
商業棟
1~2階「ジャガー・ランドローバー東京ベイ有明」
2階 ボルタリング・トレーニング施設「VILLARS Climbing」(101㎡)
2階 会議室1室(120席、189㎡)
客室
スタンダードダブル:117室 21.5㎡
スーペリアダブル:60室 21.5㎡
レディースルーム:5室 21.5㎡
スタンダードツイン:26室 26.1㎡
スーペリアツイン:58室 28.6㎡
デラックスツイン:85室 29.7㎡
ファミリールーム:8室 42.4㎡
エグゼクティブルーム:7室 42.4㎡・1室 49.4㎡
ユニバーサルツイン:1室 29.7㎡
ラックレート:13,000~61,000円
ホテル内設備:コインランドリー、自動販売機、電子レンジ
運営会社:ダイワロイヤル株式会社
設計:株式会社梓設計
施工:大和ハウス工業株式会社
着工:2016年4月
竣工:2018年9月28日
まだダイワの看板が外された程度で、何も工事は進んでいません。オープン日などが決まったら、また続報をお届けしようと思います。
さぁて、ヒルトンお台場のレストランが高騰したので、こっちの料飲施設がうまく使えるといいなぁ。
初見です。いよいよ12/20開業のようです。どうなっているか楽しみですね。レポお願いします!
現地ではようやく工事がはじまり、ダブルツリーのロゴが取り付けられたり、ボルタリング・カフェが閉店して改装されたりと、開業準備が進んでいることがわかります。
それにしても、高くてびっくりです🙄 ダイワロイネット時代のおよそ3倍。1月の平日で2.7万ってどういうことよ。
この価格は日本人を相手にしていないのでしょう。
ニューヨークのダウンタウンのヒルトン系ホテルで、フルサービスではなく“格落ちの”「ダブルツリーbyヒルトン、ヒルトンガーデンイン、ハンプトンイン」等のホテルでも普通に250ドル~300ドルします。これに税・サービス等が加算されます。
参考までに、「DoubleTree by Hilton New York Downtown」の11月の平日の宿泊代金(2名1室)をヒルトンのホームページから調べてみたら総額337ドルでした。1ドル150円換算で50550円です。これがヒルトンの世界基準だと思います。もう普通の日本人には泊まれません。
「ダブルツリー by ヒルトン 東京有明」の立地は最高ですね。クルーズ関係で言えば、2020年9月10日(木)『東京国際クルーズターミナル』が開業しました。東京の新たな海の玄関口になります。
これから世界の巨大クルーズ船が続々と東京に寄港します。クルーズターミナル駅からモノレール1本で「ダブルツリー」に行けるこのホテルは最高の立地です。とりあえず、クルーズの前泊、後泊、ここに泊まって東京観光しようか?世界の(ヒルトン系)クルーズ客は何も躊躇せず泊まるでしょう。
布で覆われていたダブルツリーのロゴがついに!
もともとカッコいい建築だから、ぜんぜん違和感がありません。ダイワが作ったことなど、みんな忘れてしまうのでしょう…。