ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン – 2

1年前に入会した「ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン」（以下HPCJ）の更新月が来ました。HPCJってナニ？という方は以前の記事を参照していただくとして、1年後に「更新を悩んだ」自分の体験談を書くことで、改めて現状のHPCJの価値について考えてみたいと思います。

（関連）resortboy's blog – リゾート会員権ブログ – ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン

更新を悩んだ、と書いたことでわかるように、この1年で使い勝手がわかった部分と、随分と状況が変わった部分とがありました。HPCJは「公式サイトから予約すると、宿泊料金が20％オフになる」という、とてもシンプルな優待プログラムだったのですが、現在では話は簡単ではありません。

というのも、公式サイトから予約してHPCJの割引対象になるケースが、「むしろマイナー」となってしまっているからです。以前は公式サイトから予約した場合、「タイムセール」として数日間行われるキャンペーンを除けば、すべてのプランが割引対象でした。

これが現在、かなり状況が違う印象です。例えば以下の画面を見てください。これは僕が実際に宿泊予約をした際に表示された公式アプリのスクリーンショットです。

まずいちばん上の「FLEXIBLE RATE」というのはもっとも一般的な「ベストレート料金」と言われる種類のプランです。これは問題なくHPCJ割引の対象です。

次に3件、下地がブルーになっているプランが並んでいます。これはHHONORS会員（ヒルトンのホテル優待プログラムで、HPCJとは別の無料で入会できるもの）向けのセールで、色が付いていることから、特別なセールであることがわかります。公式サイトのトップにも、大きくこのセールの表記があります。

ふむ、ブルーが除外の印だな、と、その下の「SALE」というプランで予約をしました。これは事前決済でキャンセルができない代わりに、FLEXIBLE RATEから10％オフになるというものです。僕はこれを、早期事前決済割引（アドバンス・パーチェス）と勘違いし、HPCJ適用と判断したのですが、実はその解釈は間違っていました。

このSALEというのは、上記のキャンペーンの一貫として、HHONORS会員でない予約者に対して提供されているプランだったんです。しかもこの日はアドバンス・パーチェスのプラン設定がありませんでした。自分は結構、この手の情報の取り扱いには慣れている部類だと思いますが、それでも「引っかかって」しまいました。

さらに言えば、この大型キャンペーン「ヒルトン春夏セール」は。2016年5月から9月まで4カ月に渡って長期開催されており、これまでの「タイムセール」とは比べものにならない、定番的なセールとして存在しています。それにプラン名「SALE」っていうのも、キャンペーンっぽくなくて、いかにも定番プランのように思えませんか？

結果、この日の予約についてまとめると、以下のようなものでした。

1）HPCJ会員はFLEXIBLE RATEの20％オフになった
2）誰でもHHONORS会員なら15％オフになった
3）誰でも公式サイトで予約すれば10％オフになった

というわけで、このようにアドバンス・パーチェス（AP）の設定がない、もしくは売り切れている予約日について、HPCJ会員であるメリットは現在、極めて薄いものとなっています（これがAP設定日であれば、APで15％オフ＋HPCJで10%オフで32％オフになり、メリットはかなり大です）。

実際、HPCJ会員だった1年間で、使いたい日にヒルトンが使えたのは、およそ半分くらいでした。APが設定されていなかったり、もともとのFLEXIBLE RATEがすごく高かったりして、仕方なくトラスティ（ここでトラスティを選ぶところに、リゾートトラストに忠誠を誓う生真面目さを感じるよねww）を使うこともままあったのです。それに、5月以降は上記のように一般向けの長期キャンペーンが行われていて、HPCJのメリットがあまり感じられないのです。

要するに「単に面倒くさい」っていう感じで。

しかし、それよりなにより、ヒルトンは予約システムがめちゃくちゃです。これについては書いても詮無い感じがするので説明しませんが、 マーケティング主導の結果、現場やシステムが置き去りにされ、そのしわ寄せが顧客に来ている、という、「それは世間によくある話」という感じがして、マジ興ざめです。

最後に、気を取り直して、HPCJ会員の方向けに役立つ「教訓」を書いて締めます。

・予約前には、必ず、HPCJ非適用プランの一覧を見て、予約しようとしているプランが、割引対象になるのかチェックすること

（公式）除外プラン・キャンペーン一覧｜ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン

・確認が面倒なようなら、ホテルに電話して、確認してもらいながら予約をすること

・最大の地雷は、HPCJの公式サイトにログインしてそこから予約すると、HPCJ非適用のプランが堂々と複数並んで表示されてしまうこと（まさか！仕様としてクソすぎる！！）

というわけで、ヒルトンと付き合うには、ある種の寛容な心境が必要なように思う次第です。

現場からは以上です。