ずっと行きたいと思っていた中国は深圳をついに訪れることができました。深圳へは直行便もありますが、むしろ香港経由で行くのが普通かと思います。今回は香港に到着して入国せずに、フェリーを使って直接中国に入国する方法(2018年バージョン)を紹介します。
向かったのは深圳の蛇口港(蛇口邮轮母港、Shekou Cruise Homeport)です。2017年に以前の蛇口港とは別の場所に、巨大なフェリーターミナルがオープンしました。冒頭の写真はその全体を撮影したものですが、そのスケール感がわかるでしょうか。
(公式)【蛇口邮轮母港】渡轮出行邮轮旅游,尽在蛇口邮轮母港!
さっそく、香港国際空港からの乗り継ぎの様子を順番に説明していきます。
まず、飛行機が香港国際空港(HKIA)に到着したら、通常の入国と同じように、APM(空港内を走っている電車)に乗って移動します。
「E2」というのがフェリーの乗り継ぎの目印になります。空港内は案内が明確なので間違えないと思いますが、人の流れに乗らずに、要所要所で表示を確認しましょう。
こちらの表示では、左が入国(Immigration)で、フェリー乗り継ぎ(E2)は直進です。
今回、僕が利用したルートでは、フェリー乗り継ぎのためのカウンターより手前に、フェリーの搭乗口がありました。
この段階ではチケットがないので「登船」できませんので、さらに直進してまずはチケットを購入します。
HKIAから蛇口までのチケットは、オンラインで事前に予約しておくことができますが、航空機の遅延なども考えられるため、僕はHKIA到着後に購入することにしていました。またバゲージに関しては機内持ち込みだけにしていたので、チケットさえ買えれば一番早いフェリーに乗れます。
深圳に向かうフェリーを運行しているのは「CKS」という会社です。こちらの写真にあるロゴを目印に、列に並んでフェリーのチケットを買います。CKSのフェリーの行き先はたくさんありますから、蛇口(Shekou:シェコウ)と伝えて購入します。支払にはクレジットカードが使えます。香港ドルを用意しておく必要はありません。
(公式:時刻表と価格)Routes&Fares – Chu Kong Passenger Transport Company Limited
HKIAから蛇口までは220香港ドル(3,100円くらい)。陸路で移動するのに比べると結構高いのですが、今回は蛇口港近くにホテルを取ったので、時間的メリットを重視してフェリー移動としたのでした(深圳は結構広いのです)。
日中のHKIA – 蛇口航路は1時間に1本の設定で、乗り継ぎは予想以上にスムーズでした。フェリー時間の30分前になったら、フェリー搭乗口から「登船」します。
フェリー搭乗口を入って1フロア降りると再度APMの駅があり、そこから SkyPier(スカイピア)と呼ばれる空港内のフェリー埠頭に移動です。
こちらが到着した SkyPierの風景。両替カウンターもありましたので、こちらで人民元を調達するのもよいと思います。
自分は蛇口港に着いてから、ターミナル内にあった銀行内のATMで海外キャッシングをしましたが、たどり着くのが少々面倒でした(広いので)。
なお、SkyPierにはセブンイレブンがある程度で、食事ができるところはありません。
このSkyPierからはPearl River Delta(珠江デルタ)にある中国各都市にフェリーが出ていて、中でも日本人に身近なのはマカオ行きのフェリーです。
この青いフェリーはマカオのコタイ地区にラスベガス式ホテルを次々展開しているシェルドン・アデルソン率いるサンズグループのコタイジェットです。
(関連記事)resortboy's blog – リゾート会員権ブログ – マカオへのフェリー「赤か青か」が問題だ
今回はCKSの船なので、同社のコーポレートカラーのオレンジの船に乗って深圳に向かいました。
蛇口までのフェリーでの移動時間はほんの30分ですから、近いものです。
非常にスムーズな移動でしたが、引っかかったことが2つあったので紹介します。
1つ目はフェリーの座席です。チケットは一応指定席の形態になっていて、座席番号が書かれていました。ところが、乗船してその席に行くと、別の男性が座っていたのですね。
ワイルドな人だったらスルーしましたが、ジェントル系の方だったので話しかけると「んなこたぁ誰も気にしてねぇよ」(意訳)というお返事でしたので、僕も適当な席に座りました。確かに僕以外の人は誰も気にしていない感じでした。
もう1つは蛇口での入国審査です。蛇口に着いてから中国への入国カードを書いて有人カウンターに行ったら「後ろの機械で先に指紋を登録してから来い」と指示されました。事前に情報がなかったので少々面食らったのでした。
パスポートと10本の指を全部スキャンして先に機械で登録しておき、有人カウンターでまたスキャンして確認、という方式でした。結構厳重だな、と。
上海浦東国際空港のサイトに情報がありましたので紹介します。昨年から導入された制度のようです。