マカオのホテルを理解しよう – 1

今日はマカオのホテルについて勉強してみたいと思います。マカオにはいわゆるブランド・ホテルが全員集合!という感じで集まっているんですが、どれもキンキンキラキラの巨大ホテルで、はっきり言って違いがよくわからないと思います。僕も現地に行ってようやくその全体像をおぼろげながら俯瞰できたという感じなので、2回くらいに渡って整理してみようと思います。

今日はまず、マカオのメイン(と言って、もはやよいと思う)の、「コタイ」のホテル群についてです。マカオ全体の地理とマカオ半島側のホテルについては次回まとめることにします。とりあえず地図です。出典はSands China社(説明省略)の2016年度アニュアルレポートです。

かつてマカオ半島の南には、タイパ島とコロアン島という2つの島がありました。現在はこの間が埋め立てられて一体となっていて、埋め立てられた地域を「コタイ地区」と言います。

このコタイがアジア最大の統合型リゾート(IR)としてこの10年の間にめちゃくちゃなスピードで開発が進みました。その裏に隠れている諸問題についてはさておき、今日はホテルの勢力図についての整理に絞って話します。

まず冒頭の写真が「The Venetian Macao(以下ベネチアン)」で、ちょうど10年前の2007年8月28日にスイートルーム3,000室を擁してオープンした、コタイ開発の嚆矢と言えるホテルです。開発したのはLas Vegas Sands社(以下サンズ)で、シェルドン・アデルソン(Sheldon Adelson)という人が作りました(この人のストーリーもとても面白いです。機会があれば別稿にて)。

次に存在感があるのはGalaxy Macau(以下ギャラクシー)でしょうか。すぐ上の写真はGalaxyの一部をなすJW Marriott Hotel Macauです。一部って何?って話もありますが、まぁ先に進みましょう。開発したのはGalaxy Entertainment Group(ホテル名と同じなのでギャラクシーと呼びます。文脈で判断してください)です。

続いて日本でよく知られているのはSands Cotai Central(サンズ・コタイ・セントラル)でしょうか。上記のサンズが2012年に作ったホテル群で、現在はビルが4棟あります。ベネチアンの斜向いにあり、ベネチアンや他のサンズのIRと一体となって、「コタイストリップ」と呼ばれる目抜き通りの主要部分はサンズが押さえる形となっています。

こちらの写真の一番右がサンズ・コタイ・セントラルの一番北側のセントレジスで、その左側に写っている4本のビルが今日紹介する3つ目の開発主体、Melco Resorts & Entertainment(以下メルコ)が作ったCity of Dreams(シティ・オブ・ドリームス)です。メルコはもう1つ、Studio City(スタジオシティ)という別のIRを運営しています。

え~っと、わけわかんなくなったかもしれませんが、一度整理すると、ここまで「サンズ」「ギャラクシー」「メルコ」と3つの開発主体を押さえました。Wynn(ウィン)を無視するなよ、という声が聞こえますが、乱暴ですがまずこの3つだけ覚えましょう。この開発主体がレイヤー1です。

そして、それぞれの開発会社がIRを作ります。ホテルあり、ショッピングモールあり、エンタメ施設あり、MICE設備あり、そしてメインと言っていいのかわかりませんが、もちろんカジノがあります。ベネチアンにギャラクシー、コタイ・セントラル、シティ・オブ・ドリームスなどなど。これがレイヤー2です。

そしてこれらIRの中に国際ブランドを冠したホテルが入ります。ギャラクシーにはギャラクシーホテルがあり、ホテルオークラがあり、Banyan Tree、JW Marriott、Ritz-Carltonが入っています。サンズ・コタイ・セントラルには、コンラッド、ホリデイイン、シェラトン・グランデ、セントレジスがあります。これがレイヤー3です。

こうやって階層的に理解しないと、コタイを楽しめません。ホテルは所属するIRや開発会社でグループ化されていて、これらのグループを理解していないと、現地で行き来が面倒だったり、各種の特典が受けられないなどの不利益があります。

さらっと「行き来」と書きましたが、1つのホテルが大きなやつだとエクシブ10軒分ですから、3軒先まで歩いて~…とかホント無理なんです(移動の話はまた別に書きますね)。

すごくはしょりましたが、すでに超長いのでまとめに入ります。コタイのホテル群を模式図にしたのが以下です(出典はCotai Strip – Wikipediaです)。LVSと書かれていて色の付いている部分がサンズの開発エリアです。

これは整理されていてわかりやすいですが、面積がめちゃくちゃなので、リアルな図も付けておきます(出典はStudio Cityの商業施設を担当しているTaubman Asia社です)。

この図は少し古いので、多少、名称が正確でないところがありますけど。ああ、今日はホントにマニアな話ですみません。

で、とりあえず何が言いたいかというと、コタイストリップの中心部分を押さえているのはサンズなので、そのサンズ系列のホテルに泊まるのが良さそうだと考えた、ということです。

続きます。

2 comments

  1. 「がっつりマカオ」のカテゴリーが出来ましたね。年末にマカオ旅行に行くので今後のブログがとても楽しみです。
    香港には泊まらずコタイ地区のみの宿泊予定なんですが、家族3人でフェリーに乗ると結構高いし時間もかかるので「港珠澳大橋」年末に開通してほしいなあ。
    ちなみに夏休み旅行は訳あって途中で切り上げて自宅に帰ってきたのでエクシブ淡路島の現状が確認できませんでした。

  2. >香港には泊まらずコタイ地区のみの宿泊予定なんですが、家族3人でフェリーに乗ると結構高いし時間もかかるので「港珠澳大橋」年末に開通してほしいなあ。
    マカオだけなら、エア・マカオ(成田、関空、福岡に就航)を使うという手もあります。
    LCC並みの値段でマカオにいけるし、マカオにストップオーバーしてバンコクやベトナムに足を伸ばすという手も。
    航空券によってはANAマイルもつく場合があります。
    https://travel.yahoo.co.jp/abroad-air/bin/aair_detail?sct=MFM&cd=gtandco-kixpp1-2-3lP1&cal=12&dm=12

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