横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ – 2

横浜西口駅前の高級ホテル「横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ」についてご紹介する2回目です。前回はホテルの概要と主要設備について解説しました。今回は利用したお部屋の様子と、お部屋選びのコツについてご紹介したいと思います。

利用したのは「スタンダードダブル」という、このホテルのローエンドに位置付けられるお部屋です。このホテルは、シェラトンというマリオット(旧SPG)の高級ホテル群の中核ブランドでありながら、前回ご紹介したようにホテルオーナーと運営が宿泊特化型ホテルを数多く展開する相模鉄道(相鉄)であるという事情から、この手のホテルとしては例外的に、ビジネスホテル並みのお部屋が存在しています。

それがこのスタンダードダブルというタイプで、シェラトンでありながら、お部屋は23平米と、広めのビジネスホテル程度しかありません。だからと言って室料がすごく安いというわけでもなく、その辺りのコスパの悪さが、僕がこのホテルを好きになれない要因でもあります。

それだけ、横浜駅前という抜群の立地と、高級ホテルブランドを冠する安心感、そして徒歩圏の近隣に比較に足るホテルがない、という、他を圧倒する優位性があるということでもあるのですが。

お部屋の細部に入る前に、「お部屋選び」についてポイントを見ていきましょう。まず大事なことは、このホテルは主に「表と裏」に分かれている、ということです。前回の記事の冒頭の写真は横浜駅側に面した、いわば「表側」なのですが、ここは交差点に面しているため、車寄せなどは「裏側」にあります。

Photo by resortboy

これがホテルを裏側から見たところです。中央がくぼんでいますね。お部屋の避難経路図から、宿泊した10階の平面図を示します。

Photo by resortboy

このように、「表側」に広い部屋、「裏側」に狭い部屋が配置されているのがわかります(レギュラーフロアの場合。上層階はまた事情が違うのですが、複雑なので今回は省略します)。表側は横浜西口前のロータリーに面していて、景色はそれなりですし、クラブフロアなどの上層階ではうまくすれば海やベイブリッジも見えると思います(ラウンジからは見えます)。

ただ、「ベイシェラトン」という名前から期待するベイビューは、多くの部屋では特にないのです。横浜西口は横浜駅の内陸側であるからですね(海は東側です)。そして裏側はより景色が悪いです。僕が利用したのは客室では一番下の10階なので、こんな感じです。

Photo by resortboy

夕陽が落ちていく様子でもあるのですが、ここからわかるように、この裏側は西向きなんです。つまり、午後は西日が強くてシェードを上げられません。

西日の中でホワイトバランスを取りながら、なんとか撮った写真がこちらです。

Photo by resortboy

なんていうことのない写真ですが、光源の色温度が違うし、ギンギンの西日ですから、かなり難しい条件です。最近のスマホはすごいですね。

というわけで、お部屋で景色を見ながらのんびりしたい方は、この裏側のお部屋を選んではいけません。このホテルの裏側の下の方はこのスタンダードダブル(安いお部屋)なので仕方ありませんが、上層階はこのダブル2つ分の面積を持つ「デラックス」というお部屋になります。お部屋は広いけれど、景色は裏側です。

普通のツインやキングは表側なので、それらが無難であると思います(お部屋の広さは約34平米)。でも、クラブフロアにならないとお部屋にデスクがないんだよな~。

さて、ようやくお部屋の設備の解説に入っていきましょう。見ての通りで、バーンとダブルベッドがあって、それでほぼおしまい、という、割り切ったお部屋になっています。

Photo by resortboy

テレビは47型と最近のビジネスホテル仕様並みに非常に大きいのですが、なにしろ小さな丸テーブルにチェアとオットマン(スツール)しかありません。デスクはありませんし、2名定員のお部屋にも関わらず、2人目はオットマンに座るしかないという、「なんじゃこりゃ(松田優作で脳内再生してください)」な仕様になっています。

Photo by resortboy

正直、スタンダードなビジネスホテルよりも装備があっさりしていて、それぞれの設備はもちろんシェラトンなりに豪華なのですが、その割り切りぶりに驚かされました。これは相鉄の趣味なのか、ブランドオペレーターの指示なのか、どうしてこうなっているのかが気になります。

デスクはありませんから、くつろぐのも、仕事をするのも、全部この小さな丸テーブルで行わなければなりません。それはちょっとキツいのでは、と感じます。

Photo by resortboy

これではまるで、「寝るだけ」のビジネスホテルではありませんか。このお部屋を予約するなら、そこのところをわかっていないといけないでしょう。ここは高級ホテルの皮をかぶったビジネスホテルなわけです。それはこのホテルの出自からも明らかなことでした。

コロナの影響についてですが、冷蔵庫のミニバーはそのままでしたし、スナック菓子が省略されていた(フロントに連絡すると持ってきてもらえるようです)のを除けば、コロナ以前と違いはないようです。けっこういい食器もあって、そこはビジネスホテルとは明らかに違うところですね。

Photo by resortboy

ビジホとの違いと言えば、水回りは明らかに違います。ただ、1998年の開業時の仕様なので、最新のビジホと比べると見劣りするところもありますし(シャワー周りは最近のビジホはすごいですよ)、シャンプー類もディスペンサーで興ざめです。

Photo by resortboy

オールドファッションな3点セットのバスルームですが、バスタブの広さだけはさすがです。

Photo by resortboy

ただ、この写真でわかるように、最近リニューアルした割にはまったく工夫のないフラッシュドアで、まるで僕が作ったアパートのようです。

Photo by resortboy

ここだけでなく、建材に高級感は感じられず、少し前に紹介したリゾートトラストのビジネスホテル「トラスティ」などの方がよっぽどリッチ感があります。

というわけで、あまりほめるところがなくてすみません。このホテルは圧倒的な立地にあるフルサービスホテルであり、そこまでよいお部屋にするビジネス上の必要性がないのでしょう。

僕はお部屋がよくないと気分がアガらないタイプなので、このようなことはチェックインの前から予想されていました。ですから、インターコンチネンタルで調達したお菓子を持って行きました。

Photo by resortboy

ホテルメイドのスイーツで気分をアゲてみました。というわけで、次はインタコの話をすることにしましょう。

Photo by resortboy

2 comments

  1. resortboyさん、まさにその通り!
    シェラトンなのにビジネスホテルっぽいですよね。 
    当時、デートや遊びに行くのは港のある山下町。
    横浜駅は百貨店が立ち並んでいた割に繁華街が多く
    全然お洒落な街ではなかったはず。
    その辺の事情を汲みとってあげてくださいませ。

    このホテルは全部が浄水された水なんです。
    肌が弱い人なら効果がわかります(私です)
    それと、スタンダードダブルで予約しても
    ちょっと広めの部屋にしてくれました。
    マリオットのクレカが近いうちに新しくなるので
    その時は是非。

  2. リラックマ 大好きさん、コメントありがとうございます。お水のことはバスルームに掲示がありました。確かに湯あたりがマイルドだったような気が…。

    横浜駅西口については、調べ出したら楽しくなってしまいそう。興味のある方は以下の2つの記事がおすすめ。

    横浜駅西口はかつて資材置き場だったのか!? – [はまれぽ.com] 横浜 川崎 湘南 神奈川県の地域情報サイト

    横浜駅西口周辺と東口周辺の発展の歴史を3つのキーワードで知る | 途次大志の備忘録

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