少々旧聞に属する話題ですが、この1月の下旬にマリオット・インターナショナルが2018年の業績について発表していました。それによると、マリオットの現況の数字は以下のようなものです。
・2018年だけで世界中で約500軒(80,000室)のホテルを開業
・フランチャイズ契約を合わせると、816軒(約125,000室)
・2018年末時点で130の国と地域に6,900軒以上のホテル、130万室を超える客室
・開発中のホテルは47万8000室
・ロイヤルティプログラムは1億2千万人
なんかすげぇことになっているな、と思います。あと10倍くらい成長余地があるとすると、もはや国家だなと。
以下がその報道発表資料です。
2018年は世界的な拡大により記録的な成長を遂げ、今後さらに多くの選択肢を旅行者に提供 |マリオット・インターナショナルのプレスリリース
日本においての状況は、ホテリエというサイトにまとまった記事がありましたので、そちらの内容からまとめると、
・2020年に「JWマリオットホテル奈良」(157室)を開業予定
・2020年に「東京エディション銀座」(約80室)と「東京エディション虎ノ門」(約200室)を開業予定
・2020年に「アロフト東京銀座」(206室)を開業予定
・2020年に「ACホテル・バイ・マリオット東京銀座」(296室)を開業予定
・2020年に「モクシー大阪新梅田」(288室)を開業予定
・2020年秋から「Trip Base 道の駅プロジェクト」にて道の駅併設ホテルを15カ所で開業予定
・2021年に「マリオットリゾート&スパ イシガキジマ(仮称)」を開業予定
・2022年に「ウェスティンホテル横浜」(373室)を開業予定
マリオット、2018年に約500軒・8万室のホテルを開業するなど記録的な数を達成 | HOTELIER(ホテリエ)|ホテル・旅館・インバウンド不動産投資メディア
日本国内で開業予定のこれらでざっと2,000室。室数だけでいうとAPAだけでその4~5倍くらいの計画があると思うので、大したことはないようにも見えますけど。
さて、このニュースを見て思ったことは、リタイア世代のホテル住まいも(ごく一部ながら)当たり前になるな、ということです。ギョっとするような話かと思いますが、どういうことかを説明します。まぁ話半分に聞いてください。
年末年始にお届けしたfunasanと僕との対談で明らかにしましたが、すでにfunasanが実践されているように、年間100万円で海外豪華ホテル60泊、という世界がいまここにあります。しかもそれは、高級ホテルの最上級待遇で、食事もお酒も、健康(各種フィットネス)までもが付いています。
(関連)年間100万円の海外リゾート満喫術 – スペシャル対談 舟橋栄二さん(12) | resortboy's blog – ホテルの会員制度を楽しむサイト
翻って、今の若い世代には、ミニマリズムという概念がかなり広く浸透しています。ごく少数の気に入った必要最低限のものだけで生活し、より精神を研ぎ澄ませて快適に暮らすというライフスタイルです。ミニマリズム(ミニマリスト)まで極端でなくても、こうした方向にどんどん世界は向かっています。
脱線しますが、自分には年老いた父親がいて、昨年ついに実家での自宅介護をあきらめ、郊外の老人ホームに入居させました。そして空き家になった実家をぼちぼち片付けているのですが、実にこれがやっかいな問題です。大量の写真、大量の書籍、大量の衣料品、大量の食器、大量の仕事資料。これらは「思い」がなければすべてはゴミです。えいやーっと業者にまかせて捨ててしまえば良さそうですが、まぁそうはいかないのが人情というものです。
話をミニマリズムに戻すと、結局、最後は誰もがミニマリストになるのです。老人ホームへの入居というのはまさにそういうことだと知りました。カバンひとつで入居し、おそらくそこが終の棲家となる。
最後はミニマリストになるのだったら、子どもや孫に世話をかけぬよう、元気なうちに自らミニマリストになるのはどうでしょうか。書籍は電子書籍に、写真はもう既にクラウド化していますね。洋服はユニクロなどのSPAを利用して毎年の流行のものでシンプルに。人間関係はFacebookやLINEで日々楽しみながら、たまにリアルの付き合いを欠かさず、みたいな。
資本主義社会が「高度化」したと言っていいのかわかりませんが、あらゆる情報やコミュニケーションがクラウド化した世の中で、次に来るのは、住まいや生活そのもののクラウド化、と考えるのはどうでしょうか。
もちろん、まったくの住所不定になってしまうのは現実的ではありません。ですが、家族を物理的に解散したり、またはお子さまの成長でご夫婦だけになったりという機会をとらえて、ミニマリストになってみると考えてみたらどうでしょう。都心の便利な場所に小さなマンションを確保して、部屋に暮らすのではなく、街に暮らす。そして設備や空間的ゆとりはホテルに求めるのです。
そうやって年間に半分、180泊くらいを外泊するとしましょうか。その3分の1くらいは海外もよいでしょう。おそらくそのコストは平均したら300万もしないのではないでしょうか。海外の豪華なところに60泊、国内のリゾート会員権を利用して60泊、自宅の近くに60泊。それぞれの予算が年間100万円。
ミニマリズムは、モノから自由になることでより高い精神性を得る、というのがそのコンセプトかと思います。国際ホテルチェーンの隆盛とそれらが提供するロイヤリティプログラムのベネフィットは、モノだけではなく、イエから自由になるという新しい生活コンセプトを生み出すかもしれません。
そしてそれは、お金がない若い世代が牽引するミニマリズムとは別に、それなりに裕福なこれからのリタイア層が牽引していくのかもしれません。なぜならそれは、後に残される世代にとっての望ましい「終活」でもあるからです。
まぁ、妄想ですけどね。
「リタイア世代のホテル住まい」という夢のような老後について
◎年間100万円で海外豪華ホテル60泊、という世界
◎高級ホテルの最上級待遇で、食事もお酒も、健康(各種フィットネス)付き
◎ミニマリズムは、モノから自由になることでより高い精神性を得る
◎国際ホテルチェーンの隆盛とそれらが提供するロイヤリティプログラムのベネフィットは、モノだけではなく、イエから自由になるという新しい生活コンセプトを生み出す
リゾートボーイさん、現在、私が試行的に実践している老後生活をミニマリズムという観点から分析して頂き、ありがとうございます。以下、私の夢想です。実現には妻の同意(注)がいりますので、結構、難しいですが…
大きな家や別荘を持たず、渡り鳥のように、季節ごとに、住む場所を変えたいですね。
暑い夏は「蓼科の高原リゾート(セラヴィリゾート泉郷)」に避暑に行き、
寒い冬は暖かい東南アジアの高級ホテル(マリオット・ヒルトン)で王侯貴族のホテル住まいを楽しみ、
春と秋は日本に帰る。
しかし、もう自宅は処分し、安い賃貸アパートが自分の住所となる。
車も処分し、若い時から集めた書籍・ガラクタ類も既になく、スーツケース1つで移動する。そして、気の向くまま、日本中に展開したマリオット・ヒルトン系のホテルに泊まり、新緑の春や紅葉の秋を楽しむ。
そして、自分の体験を旅行記(フォートラベル)に書き、まとまってきたら、アマゾンの電子書籍キンドル版として自己出版(KDP)する。自分で出版するので、出版費用ゼロ、おまけに最初の1冊から印税70%という凄い出版ビジネスの世界、これで少しでも旅行費が出れば、本当にトラベルライターになる。
そんな夢のような老後を夢想しています。
注:妻は自宅から徒歩5分の娘夫婦の家に毎日通っています。3歳になる孫が可愛くってしょうがなく、孫の世話、共働き若夫婦の手伝いです。よって冬場の東南アジア高級ホテル滞在は夫婦完全別行動です。離婚しなくても、老後の夫婦は「別居」の可能性が出てきます。これはお互いの価値観、生き方が違うので、やむ負えません。老後は自然にミニマリズム化してきます。
JWマリオット・メダンにてホテルステイタスを考える
先日、マレーシア・インドネシア出稼ぎ(王様)ホテル修行(2週間)から帰国しました。
インドネシア・北スマトラ島にある地方都市メダンにあるJWマリオット・メダンに5連泊(注)しましたが、このホテルでマリオット上級会員(プラチナ以上)の本当の意味を感じました。
注:改悪前のマリオット4万ポイントによる無料宿泊
まず、最初の朝食のビュッフェレストランでの出来事です。受付で部屋番号と名前を言って席につくと、すぐにスタッフがウェルカムドリンクを持って挨拶にきました。次にレストランマネージャークラスの人も挨拶に来て、「everything OK?」と聞いてきたので、ダメ元で次のように質問してみました。
「私はスモークサーモンが好きなのですが、ここには置いていませんね。すしカウンターがあるのでスモークサーモンのかわりに刺身できますか?」と。彼曰く「OK,OK、できます」そして、毎朝、マグロの刺身やサーモンの刺身を頂きました。また、オムレツが飽きたのでエッグベネジクトも特注で作ってもらいました。すべて無料のサービスです。
このホテル滞在中、私の行く朝食レストラン、フィットネスクラブ、エグゼクティブラウンジでは、いつもスタッフが私の名前を呼んで歓迎してくれました。まるでVIP待遇です。私は3年前にもこのホテルに5連泊しましたが、それほどリピーターではありません。理由を聞くと、「舟橋様はマリオットのプラチナ会員としてホテルのスタッフ全員が(私の)情報を共有して最大限のサービスをしています」「You are a special guest.」という言葉が返ってきます。
注:私は現在チタンですが、スタッフにはチタンとプラチナの違いの認識はないようです。
当たり前のことですが、お客100人中エリートメンバー(プラチナ以上)が1人か2人であれば、その人は特別待遇を受けるでしょうが、20人も30人もエリートとして滞在していては、皆さん「one of them」になってしまいます。
今や、日本でも世界でもホテルのステイタスマッチやチャレンジでエリート会員大量出現の時代になってきました。これでは大都市の人気のホテルではエリートの希少価値がなくなります。エリート会員があまり来ないホテルに泊まればVIP待遇の可能性がありますね。そんな感じを、インドネシアの地方都市メダンにあるJWマリオットで体験しました。
エクシブの伊豆山、いつになったら出来るのさ…
と検索していて、こちらにたどり着きました。
エクシブ2つ、ハーヴェスト1つ持ちです、よろしくお願いします。
現在マリオットのチタンなので
旅先のホテルはほとんどマリオット系列にしています。
酷暑の時期や、明日雪が降るかも…という時はホテルに泊まり
結果、エクシブは何年も利用してません。
サラリーマン家庭なのでエクシブの年会費は厳しい…
リタイア後のホテル住まいは憧れです。
月々相当の出費になりますが
老人ホームも入居の際、中古マンション買えるほどだし
月々20万以上かかるのを見るとホテルも有りな気がします。
あと、客船もいいですよね。
クイーンエリザベスに住んでいる富豪の女性が
毎日のように初めて会う人との交流で
元気でいられると言っていました。
日本発着の外国船ならホテルと組み合わせて実現可能かも。
リラックマ 大好きさん、いらっしゃいませ。これからホテルの客室は供給過剰で余ると言われていますので、この記事の妄想は、いっそう現実味が増してきているように思います。
京都のホテル、1万2千室過剰に 国内突出の開業ラッシュ影響|経済|地域のニュース|京都新聞
クルーズの話もポイントですね。自分はまだそれを楽しめる世代ではありませんが、20歳くらい上の方がクルーズにはまっておられる様子をうかがうと、シニア世代に対しての普遍的な価値を感じます。
おはようございます
クルーズはコツを掴むと絶対ハマります。
20代の頃からハマっているのが私です。
冬のクルーズは各寄港地で日帰り温泉巡りがお勧めです。
食事タダ、寝ている間に移動…ばかりがクローズアップされますが
全てにおいて効率の良い遊びの空間だと思います。
最近はコスタやMSCの子供無料の安いクルーズが注目され
テーマパークのノリで遊べますが
弾けてるを通り越して、イタイ高齢者も多く(後は察して…)
安く乗せて船内でお金を使わせるのがカジュアルクラスの船なのですが
本当に日本人は追加でお金を使いません。
びっくりするくらいケチです。
日本船は毎日会席やフルコースなので時間に縛られて疲れます。
(乗客に変な人はほとんどいませんので、そこは丸)
食事がある程度自由になると本当に楽で楽しい。
レストランの数が多い外国船がいいですね。
日本発着は子供も有料の船を選ぶのが重要だと思います。
6800円のホテル旅館と中級以上のホテルとはいろいろ違いがあるのと一緒です。
リラックマ大好きさん、私と旅行の趣味が似てますね。
クルーズと高級ホテルのエリート特権を使えば、格安で永遠のトラベラーになりますね。
区間乗船の格安ロングクルーズで、例えば…
「横浜発シンガポール行き」に乗って、シンガポールで下船、
1ヶ月くらい東南アジアのマリオット・ヒルトン系ホテルを住み家にします。
次に、「シンガポール発ローマ行」に乗ってローマ下車。
ヨーロッパに2ヶ月くらい滞在して、
お次はアメリカへ、大西洋横断クルーズです。
カナダに1ヶ月くらい滞在して、
最後は「バンクーバー発(アラスカ経由)横浜行」。
どこにも寄港せずひたすら日本を目指す太平洋横断クルーズです。
「区間乗船世界一周クルーズ+高級ホテル滞在」
そんな旅をしてみたい。
私の夢想です。
funasanさん、こんにちは。
「区間乗船世界一周クルーズ+高級ホテル滞在」
憧れの旅行プランです。
外国船の移動クルーズはアット・ザ・シーが長いので
寄港地観光に追われることがなくて良いですね。
更に通常よりお手頃価格ですし。
ただ期間が長いので、夏休みにしか行けません。
ワールドクルーズ立ち寄りで日本に来る外国船は殆ど春なので
最近増えたGWの横浜ー台湾クルーズに期待していますが
割高な価格設定が残念です…