愛知朝食ブッフェシリーズ、第2弾は1月4日、名古屋クラウンホテルの朝食バイキングをお届けします。僕は通常、「ブッフェ」という言い方で統一していますが、ここはむしろ「朝食バイキング」という名称がふさわしい感じがするし、ホテル側もそのように表記しているので、今回はあえてバイキングと記載したいと思います。
このホテルは、現存する名古屋のホテルでもっとも古い部類のホテルで、開業は1973年。今年で築52年目となるホテルです。古いホテルなので単なるビジネスホテルというわけではなく、宴会場などの付帯設備も充実しています。また、源泉かけ流しの温泉が有名です。場所はヒルトン名古屋の裏と言っておきましょう。
古いホテルだし部屋も狭いので、僕は知ってはいましたが、名古屋に通うようになってからもう10年も、このホテルの利用を「敬遠」していました。なんとなく、僕みたいなリゾート志向の人間が使う感じのホテルではない、とでも申しましょうか。それに人気があって値段はそれほど安くないのです。
しかし時は流れ、僕はおひとりさまとなり、リゾートトラストは豪華路線を突き進み、僕の嗜好にも変化がありました。そんな時、名古屋の友人にここのバイキングが素晴らしいと聞き、国会図書館で歴史を調べてびっくり仰天。このホテルこそ、名古屋ホテル界のレジェンドではありませんか。
というわけで、このホテルそのものについてはまた後日、ということで、今日は僕の実際の朝食についてだけ書きます。詳しくは、上記の公式ページをご覧ください。僕はおもいっきり偏食ですし、またホテルは繁盛しており、ブッフェ台の撮影についてはまったく網羅性がありません。
この朝食バイキングの特徴は、いわゆる和洋ブッフェではなく、和食、特に「名古屋めし」にフォーカスした内容であることです(もちろんブレッド類などは普通にあります)。そして、食材へのカネの掛け方がハンパありません。最初に大事なことを言いますと、宿泊者はこの豪華朝食をわずか1,100円(税込)でいただけるのです。
朝食会場は複数あり、僕は「四季」という名のレストランに案内されました。閉店直前の雰囲気はこんな感じで、オールドエクシブの花木鳥のテーブル感覚を狭くしたバージョン、みたいなものです。
というわけで、ブッフェ台へ。とにかく美味しかったのはこの「ひきずり鍋」ですね。要するに、鶏肉のすき焼きです。尾張地方の郷土料理だそうで、かつては祭りや祝いの席のお料理だったとのこと。
それからこの焼き物の台を見てください。どこかと比べてはいけませんが、干物が食べ放題で、もう最高。しかも、よくある業務用の蒸したやつをただ並べたというわけではなく、ちゃんと料理人が焼いているもので、風味も格別です。これはビジホの朝食としてだけでなく、あらゆるホテルの中で最高の水準です。
というわけで、興奮してしまいましたが、僕の第一膳です。
左上から右下に向かって、名古屋めしの揚げ物、湯豆腐、だし巻き玉子と煮物、地元「政七屋」の練り物、干物各種、そしてひきずり鍋です。
朝からこんなに豪華で申し訳ございません。素晴らしいの一言。
続いて第二膳。ここはカレーも美味しいのです。エビフライをとみそかつを添え、生玉子、納豆、湯豆腐でバランスを取ります。そしてひきずり鍋をおかわり。
感動の干物をどんぶりにして、赤だしのお味噌汁で第三膳。
洋食類は食べていませんが、フルーツとヨーグルト、コーヒーで締めました。
ここは温泉が超最高です(サウナはありません)。食事と温泉の二刀流でハイレベルです。客室もビジネスホテルとしてピカピカで何の問題もありません。末永く、名古屋で頑張ってほしいと思っていますので、また応援記事を書こうと思います。
「名古屋めし」っていうのは観光客というか、よその人たちから見たら高ポイントのキーワードになるのでしょうか? 名古屋出身者からするとなんとも不思議というか、元々このワード自体が個人的にあまり好きではないのですが、他の名古屋市民たちはどう感じているのかなあ??
ところでresortboyさんが、とりわけおいしかったという「鳥肉のすき焼き」ですが、私の実家では普通に食べていました。もちろんすき焼きは通常は牛肉でしたが、3,4回に1回くらいは鶏肉で、これは朝食の卵料理が今日はオムレツだったとか、明日はゆで卵だとかと同じレベルの話で、「尾張地方の郷土料理だそうで、かつては祭りや祝いの席のお料理だったとのこと。」という解説も、「ひきずり鍋」という料理名も私は初耳です。
僕の記事が間違いだと思われてはいけないので、参考情報を追記しておきます。
ひきずり…愛知県:農林水産省
かしわのひきずり 愛知県 | うちの郷土料理:農林水産省
「100年フード」に「ひきずり」など文化庁が認定 [愛知県]:朝日新聞デジタル
東海地域における肉料理・肉食文化の歴史的展開の一考察|名古屋女子大学リポジトリ
resortboyさん、たくさんの情報を提供していただいてありがとうございました。
子供のころに普段食べていたものが、そんな背景があるとは意外でしたので、「間違いでは」というつもりで書いたわけではなかったのですが、お手数をおかけしました。
いずれにしても名古屋は鶏肉料理は、専門店も多いし、家庭でもよく食されていることを改めて認識しました。
名古屋コーチンなどのブランド肉でなくても、名古屋の鶏肉は本当に美味しいです。鳥すき(我が家ではひきずり鍋と言わずこう呼んでいました)はお醤油味もいいですが、赤だしみそで作る鍋料理も名古屋ならではです。
名古屋コーチン 味噌鍋の名店 楽(らく)のご紹介
公式サイトありません。昔ながらの老舗店です。
https://retty.me/area/PRE23/ARE63/SUB6201/100000231420/
resortboy様、皆様ご無沙汰しております。
名古屋クラウンホテルは大学院試の際に宿泊した思い出のホテルです。
試験前で緊張していましたが、こちらの朝ごはんバイキングが最高だったのを覚えています。都市のど真ん中にある天然温泉も然りです。
それまでほとんど縁のなかった名古屋ですが、今ではホテルも含めて思い出深き場所の一つになっています。
こちらのホテルを取り上げてくださりありがとうございました、応援記事も楽しみにしております!
funguruさん、応援コメントに感謝申し上げます。温泉、いいですよね。湯治場みたいな雰囲気で、通しでずっと開いているので、夜の宴会を終えて一眠りし、真夜中に訪れて格別でした。
もちろん、お風呂の写真はないんですが、この温泉掘削秘話は泣けるエピソードなので、いつか記事にしたいと思っています。ホテルにはその掘削がいかに困難であったかを示す標本まであります。下の方は全部が花崗岩(御影石)であったので、掘り進めるのは大変であったと思います。ぜひ再訪してみてください。
resortboy様コメントありがとうございます。
温泉掘削のエピソードは存じませんでした。
次回宿泊時に標本を探してみたいと思います!