エクシブと並行して僕が頻繁に利用しているホテルチェーンはヒルトンですが、長らく台北にはヒルトンブランドのホテルがありませんでした。しかし昨年の7月に、台北にほど近い板橋(バンチャオ)に新築のヒルトンが建設されるというニュースが流れました。その時点での報道によれば開業は2018年の1月。
それから1年余り。待てど暮せど予約開始の案内は流れず、しびれを切らした僕は現地に行って、そのヒルトンと同じホテルに宿泊して様子を見てくることにしたのでした。
「開業前のホテルと同じホテルとはどういうことか?」と疑問に思われることと思いますが、記事の後半で説明します。
現在のところ、この「ヒルトン台北新板(台北新板希爾頓酒店、Hilton Taipei Sinban)は、公式には10月開業とされていますが、まだ予約受付には至っていません。8月のお盆休みに訪れた段階では、絶賛工事中であったことをまずはお知らせします。
ともあれ、日本人の海外旅行先として一二を争う台湾にヒルトンができるのであれば、ホテルステータスとエアラインステータスに目のない、タダ飯が大好きなラウンジおっさんには見逃せないものがあるのだと思いますので、多少くどめに報道していきたいと思います。
というわけで、まず立地から行きます。
板橋というのは、台湾新幹線(台湾高速鉄道=高鐵、HSR)で台北の次の駅で、桃園国際空港から見ると、桃園の次の駅になります。東京で言うと新横浜みたいな感じですが、もっと近いです。
近郊の鉄道路線図がこちらです。
見てわかるように、新幹線(HSR)、台鉄(火車、TRA)、地下鉄(MRT)、それにバスが全部乗り入れている、交通ハブであることがわかります。板橋駅の中の掲示はこんな感じです。
観光の場合、地下鉄MRTを使うケースが多いと思いますが、板橋駅はブルーラインですから、極めて便利です。メジャーなところとして、龍山寺まで3駅、西門まで4駅、台北まで5駅、善導寺まで6駅、といった感じで、乗換なしにかなり楽しめます。
そんなわけで、板橋というのは台北の隣の市ではありますけれど(新北市)、下手な台北市内よりずっと便利です。しかも、ヒルトンのあるのはほぼ駅前です。板橋駅は結構大きいので、駅前と言っても利用路線によってニュアンスが違うのですが。
こちらが板橋の西口です。
西口の目の前の交差点を渡ると、日本人も大好きな「誠品生活館(the eslite spectrum:誠品書店がやっているデパート)があり、その隣がヒルトンになります。
こちらが現地の地図です(黄色い小人は現地での位置なので気にしないでください)。
緑の星印を付けた建物がヒルトンのあるビルです。駅からのアクセスとしては最高の部類に入ると思います。この地図を見ると、誠品生活館にも駅への出入口があるようですね(現地取材時には気づきませんでした)。
長くなったので、今日の最後に、記事の冒頭で触れた、「開業前のヒルトンと同じホテルに宿泊した」という部分について説明します。
細かい話は後回しにして結論だけ書きますと、ヒルトンのあるビルには3ブランドのホテルが混在して開業することになっていて、そのうちの1つに泊まったのです。
すでに2つのホテルは開業済みです。ここでホテルの建物に少しズームしてみます。
すると、右半分は開業前なのでカーテンも何も見えませんが、左半分にはカーテンが見えます。
建物の左半分は「板橋凱撒大飯店(シーザーパークホテル板橋、CESAR PARK BANQIAO)」として既に開業しています。このホテルはパブリック部分を部分的にヒルトンと共用します。
また、先ほどの板橋の黒い地図をみてほしいのですが、この建物は後ろ側にもう1つの建物がくっついたような変わった形になっています。このヒルトン(およびシーザーパーク)の裏にあるのは、自動チェックインなどを備えたバジェット系のホテル「趣淘漫旅(ホテル チャムチャム台北、Hotel ChamCham Taipei)」です。
このように、ヒルトンを含めて3つのホテルは、宏國集團(Casar Park Hotel & Resorts)が一体として運営します。その辺りも含めて、次回に続きます。