アルピコグループが経営危機に

ビーナスラインの「笹丸平」交差点。エクシブ蓼科に行くには、ここを右折して(茅野から登ってきた場合)笹丸平別荘地へ入っていく。さて、この案内板に名を連ねている「東洋観光事業株式会社」とは一体なんだろうか。

同社は、松本電気鉄道を中心に長野県で事業展開を行う企業グループ「アルピコグループ」の中核企業の1つである。エクシブ蓼科のある笹丸平をはじめ、ビーナスライン沿いに大規模な別荘地を開発・分譲したのが、アルピコグループの東洋観光事業なのだ。

同じようにメルヘン街道沿いに大規模な開発を行った「蓼科ビレッジ」と並んで、アルピコがリゾートとしての蓼科を作った、と言っても過言ではないほど、現地では存在感がある。エクシブ蓼科でタクシーを呼べば、来るのはアルピコタクシーである。

そのアルピコグループが経営危機に陥っている。

信濃毎日新聞[信毎web] アルピコが再生支援要請、八十二銀など支援へ

26日付けの報道によれば、アルピコグループ19社は全体で182億円の債務超過に陥っており、メインバンクの八十二銀行や投資会社のリサ・パートナーズが支援に乗り出した。経営悪化の原因は、バブル期のリゾート投資と伝えられる。ホテルやゴルフ場経営(蓼科高原カントリークラブのことだ)への投資が十分な収益を生み出せなかったと同社は説明している。

地元の人によれば、アルピコは「小さな西武みたいな会社」なのだという。西武グループがリゾートとしての軽井沢を発展させたように、アルピコは今日の蓼科を作った。転落の過程について僕は語るべきものを持たないが、もしかしたらそれもよく似ているのかもしれない。

4 comments

  1. 蓼科仙境都市がまだつぶれていないらしいので驚いています。
    20年程前には黒川紀章の写真入で会員権募集広告が新聞に出ていましたね。

  2. Balthasarさん、こんばんは。「蓼科仙境都市」って、僕は見たことも行ったこともないのですが、近頃はゴーストタウンのようだということで、ヘンに気になっていたりします。僕の会社の福利厚生制度である「ベネフィットステーション」では蓼科仙境都市がラインナップされており、利用できる立場だったりすることもあって(笑)。

    黒川紀章などの著名人を広告塔に、高島屋の顧客名簿を使ってかなり広く販売したようで、一時は国会で取り上げられるほどの社会問題となった場所ですね。探してみたら国会の会議録が出てきましたよ。

    富士コンサル 高島屋 蓼科 会員権 国会 – Google 検索

  3. 蓼科ソサエティ倶楽部、全く普通に営業しているみたいですね。
    http://www.society-club.co.jp/
    ここでは会員は「市民」と呼ばれます。派手な広告に引かれ、「市民」とはどういうものか気になったので、この「都市」を2度ほど訪れましたが、4駆で行かれた方が
    良いかと思います(泊まってはいません)。不思議な場所でまさに「仙境」です。
    resortboyさん、ベネフィットで一泊一人3,990円とありますが、利用ホテルは古い方の「バーデン」です。ベネフィットカタログは間違っていて、新しい方の「アエラベイ(アネックス)」の写真が載っていますので、「ヘンに気になって」行かれる時(笑)はご注意下さい。確認が必要です。両者は全くグレードが別物です。

  4. ずきさんすさん、さすが守備範囲が広い! ヘンな気になって行くことは今のところ考えていませんが(笑)、参考になりました!

    ちなみに、蓼科仙境都市の近くにかつて「蓼科アソシエイツスキー場」というのがあったのですが、当然のように数年前に閉鎖になっています。蓼科という名前なのに蓼科からは行けないという(大河原峠が冬期は通れないので、佐久から上がっていくしかない)のが致命的だったかも。

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