
時は平成。ホテル戦国時代は2020年の東京オリンピックに向け、覇権を握ろうとする熾烈な争いが東京湾を舞台に繰り広げられていたのでした。
ことに、五輪会場ともなるウォーターフロントを制するものがこの戦国時代を制するとの見方から、有力ホテル大名は数年に渡ってこのエリアで熾烈な戦いを続けていたのでございます。もっとも激しい戦いの舞台が、レインボーブリッジでした。
当初SPG派と目されていたがヒルトンに寝返って挙兵したコンラッド。同軍は浜離宮を押さえ北方の支配を確定的なものとしておりました。
海をはさんで向かいのお台場では、日航からヒルトンお台場への寝返り、そしてメリディアン(SPG派)からグランドニッコーへの寝返りと、めまぐるしく勢力が動き、日航から寝返ったヒルトンお台場が海岸線を押さえたことで、膠着状態に入りました。ヒルトン派は、対岸のコンラッド軍との共同でこの地を制覇するかのようにも見えました。
ヒルトン派が戦いを優位に進めているそのど真ん中で、息を潜めているのがインターコンチ軍でございました。インターコンチ軍はIHG派の盟主として名高い名門でしたが、ヒルトン派やSPG派が繰り広げた新しい戦い方に乗り遅れておりました。新しい戦い方とは、クレジットカードによる「ステイタスばら撒き作戦」でした。これにより、空中戦を得意とする「陸マイラー族」が「ラウンジ飯」を求めてつぎつぎと参集したのです。
ヒルトンお台場の真後ろで軍を構えるグランドニッコーは、海岸線をヒルトン軍に明け渡し、つらい時期を過ごしていますが、2019年に予定されている盟友、大倉卿(ホテルオークラ本館)の復活を見据えて、ラウンジ飯を幅広く提供すべくクラブフロアを2倍に拡大するというリニューアルののろしを上げたところです。言うまでもなく、日航派は空中戦の元祖であり、マイラー族の取り込みは容易。動向に目が離せません。
【グランドニッコー東京 台場】客室・レストランの大型リニューアルを実施|ニッコー・ホテルズ・インターナショナルのプレスリリース
一方、対岸の南方、天王洲では、第一阪神阪急派のシーフォート軍が独自の文化をはぐぐんでいます。第一阪神阪急派は浪人軍を集めることで、地味ながらも無視のできない力を備えるに至っておりました。
(続く)