コロナ禍で起きたホテルのディスカウントの中で、この春から首都圏のホテルをもう数え切れないほど利用しました。そんな中から、ここはいいなと、キラリと光るところがあるホテルを紹介してみたいと思います。ともあれ、東京駅からはじめましょう。
東京駅は言うまでもなく新幹線の発着駅で、駅近にたくさんのホテルがありますが、やはりどこも高いと思います(仕方ありません)。
そこで少し視野を広げて選択したとき、東京駅や隣の有楽町などよりもむしろ便利な場所があることに気づきます。例えば「八丁堀」という場所です。東京駅からはタクシーで5分。がんばれば歩けます(徒歩15分)。
あえて八丁堀に陣取ることで、以下のようなアクセスが実現します(いずれも八丁堀駅を利用)。
- 東京ディズニーリゾートにJR京葉線快速で10分(舞浜駅)
- 東京タワーに日比谷線で12分(神谷町駅)
- 銀座に日比谷線で6分(銀座駅)
挙げればきりがありませんが、とりあえず、ディズニーと東京タワーと銀座にダイレクトアクセスできる立地というのはユニークだと思います。東京に住んでいても、なかなか気づきませんでした。
その八丁堀の中心「八丁堀交差点」のランドマークとなっているのが「ホテルサードニクス東京」です。アクセスは東京メトロ八丁堀駅から徒歩1分、JR八丁堀駅からだと徒歩4分くらいです。
1970年代の日本では、伊藤忠商事がホリデイ・インのFC展開を行っていて、その伊藤忠を中心に1977年に開業した「ホリデイ・イン東京」がこのホテルの前身です。ホリデイ・インの日本撤退後(注)、山梨県の建設会社「内藤ハウス」が買い取って2002年に「ホテルサードニクス東京」とリブランドしました。古いホテルをそのままに営業を続けていましたが、築後30年を期に2007年に一時閉館して全面的なリニューアル工事を行い、2008年に再オープンして今に至ります。
現在の室数は135室。古いホテルがベースだけに居室が広々としていて、シティホテルとビジネスホテルの中間的な位置付けのなかなかユニークな存在だと思います。ただ、なにしろ存在が地味で、一般にはほとんど知られていないのではないでしょうか。
しかし、上記のような非常に優れた立地に加えて、サービスと価格のバランスに優れた、ほどほどのホテルを求める向きにはある意味でパーフェクトなホテルであると言えます。
今回はお部屋以外の特徴的な部分について触れ、次回でお部屋の紹介をしたいと思います。
同ホテルはホームページで、4つの強みをうたっています。立地、アメニティの充実、朝食、そして客室の広さです。
立地については触れたので、まずは「アメニティの充実」から行きます。こちらがホテルのロビーです。ビジネスホテル程度のこじんまりとしたロビーですが、ホテルのポリシーを示すように、ビジホでよくある自動会計機などはありません。
目につくのがアメニティコーナーとドリンクコーナーです。チェックイン時にコーヒーのカプセルがもらえるほか、ティーバッグ類でお茶を入れてテイクアウトすることができます。
驚くのがこちらの無料アメニティコーナー。20種類以上の男性用・女性用アメニティが用意されていて、好きなものをピックアップしてお部屋で使うことができます。コストのかかった入浴剤などもかなり充実しています。これはレジャーホテル並みの品揃えで、一般ホテルでは最高クラスと言えます。
最近はコロナ対策でお部屋にアメニティを置かずに、チェックイン時に配布する方式のホテルも見かけますが、サードニクス東京では、ここで自由にアメニティを選べる上に、お部屋のアメニティもきちんと充実しています(お部屋の回で書きます)。
新聞サービスも充実しています。一般紙(朝日新聞)、経済誌(日本経済新聞)に加えて、英字新聞(Japan Times)までが無料提供されています。これはお部屋への配布ではなく、カウンターからセルフサービスでピックアップする方式です(ですから、翌朝を待たずにその日のものが読めます)。
次に朝食です。このホテルの1階にはファミリーレストランのロイヤルホストがあり、朝6時30分から営業していて朝食会場を兼ねています。残念ながら現在は、オーダー式のパンケーキが特徴であった和洋ブッフェは行われていません。(今はどこもそうですが)定食方式で、和洋のどちらかを選ぶようになっています。
こちらが洋食。
こちらが和食です。いずれもこの他にサラダとドリンクバーが付きます。
ロイヤルホストは一応、ファミリーレストランとしてはアッパーグレードに分類されるチェーンですので、お店の内装はシックで、まぁラウンジライクと言えなくもありません。
というわけで、お部屋に行ってみましょう。今回は「コーナーダブル」というタイプで宿泊してみました。
(公式)ホテルサードニクス東京【公式】 | 東京駅徒歩15分
(続きます)
注)ホリデイ・インの日本撤退後、2016年11月に「ホリデイ・イン大阪難波」がオープンしています。オーナーはジャパン・ホテル・リート投資法人。