オミクロンに感染してホテル療養をしてから約2カ月が経ちました。おかげさまで特に後遺症もなかったようなので、僕の体験を振り返っておきます。この冬はコロナ+インフルエンザのダブル流行の可能性もあり、自宅療養を余儀なくされるケースもあろうかと思います。使った薬や療養の経過などをお伝えすることで、少しでも事前準備の参考になればと思います。
発症からホテル療養、退所までの流れ
まずは、僕の体験を簡単にシェアします。
9月某日、仕事と休養を兼ねて、とある温泉地に行きました。源泉かけ流しのホテルで気持ちよくなりすぎて、薄着でうたた寝をしたのが悪かったのでしょう。滞在2日目の夜に喉の痛みが出ました。翌朝には痛みは激しくなり、食べ物を飲み込むのが困難に。熱も出てきたので予定を切り上げて帰宅しました。
自宅に用意していた抗生物質を飲んで静養しましたが、熱は高まり、39度超えに。喉の痛みもひどいままでしたので、近所のクリニックでPCR検査を受けました。結果は翌朝。薬を処方してもらい、その日は自宅療養となりました。
翌朝、クリニックからの電話で陽性が確定しました。家族もいるために医師の勧めに従って、東京都が行っているホテル療養プログラムに申し込みました。その日のうちに品川プリンスホテルへの入所が決まり、翌朝、迎えのタクシーが来て入所しました。
僕の場合、入所の時点(発症4日目)には熱は下がっており、自宅療養も可能でした。ただ、子どもと同居していることと、スケジュール的にホテルでのテレワークで仕事に支障がないことから、ホテル入所としました。そして品川プリンスホテルに5泊して、6日目に退所しました。
オミクロン感染による症状が出ていたのは発症から5日間で、体感的にはインフルエンザ並みでした。ただし、喉の痛みは経験したことがないような強さで、その点はインフルエンザよりも重い。振り返ればそんな感じです。ホテル入所の日にはまだ微熱がありましたが、入所2日目からはほぼ平常運転でした。
治療は何をしたのか
オミクロン感染については、治療は何もしていません。クリニックでコロナ感染を前提に投薬してもらいましたが(以下に詳述)、ホテル療養は単なる隔離なので、医療行為は何もありません。ホテル療養のポリシーその他は、上述の東京都公式ページに詳しいので、療養のイメージを詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。
ホテル療養とは、3食のお弁当が提供されて、後はただただ部屋でじっとしている、というだけのことです。もちろん、看護師がスタンバイしていますから、何か異変があったときにすぐに対応措置に移れるという点で、自宅療養と比較した安心感は比較になりません。
以下は僕になされた投薬の内容です。特別なものは何もないので、類似のものを準備しておくと、医療逼迫に備える(自宅療養で乗り切る)ためのご参考になるかもしれません。
アジスロマイシン錠
「ジスロマック」の名で知られる、ごく一般的な抗生物質です。個人輸入などで購入できますので、常備している人もいらっしゃることと思います。
僕の場合、これが3日分出ました。治療と言えそうなものはこれだけです。
カロナール錠
もっともポピュラーな解熱剤です。アセトアミノフェン配合の市販薬はたくさんあります。僕の場合、500mgのカロナール錠がクリニックで処方されて、発熱時に飲め(頓服)という指示でした。
ただ、ホテル療養では熱が下がってからの経過日数で退所が決まるため、高熱でない限りは解熱剤を飲んではいけないことになっていました(飲んでしまうと熱が下がってからの日数にカウントされない)。僕はホテル療養時に高熱ではなかったため、ホテルでは一度も飲んでいません。
代表的な市販薬として、ジョンソンアンドジョンソンのタイレノールを挙げておきます。
(参考)【第2類医薬品】タイレノールA 10錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
咳や鼻水への処方
鼻水・鼻づまりへの対応として抗ヒスタミン薬(エンペラシン)が、また去痰薬としてムコダイン(カルボシステイン)が、咳止めにレスプレンとライトゲン配合シロップが処方されました。
市販薬なら、抗ヒスタミン薬としては「ベンザ鼻炎薬α」、ムコダインの代替として「クールワン去たんソフトカプセル」、咳止めのレスプレンには後発品が存在しませんが、咳止めとして「新エスエスブロン錠エース」(カルボシステインも入っている)などが挙げられます。いずれも特別な薬ではありませんので、自宅対応も可能でしょう。
(参考)【指定第2類医薬品】ベンザ鼻炎薬α<1日2回タイプ> 24錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
(参考)【第2類医薬品】クールワン去たんソフトカプセル 48カプセル ※セルフメディケーション税制対象商品
(参考)【指定第2類医薬品】新エスエスブロン錠エース 60錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
保険金の話
これは後で知ったことですが、新型コロナに罹患して「HER-SYS」に登録され厚生労働省の「お墨付き」を得ると、入院だろうがホテル療養だろうが、また自宅療養であっても、「みなし入院」となって、医療保険の給付対象となります。ただ現在は自宅療養は対象外になりました(2022年9月26日以降の確定診断から変更)。
自分はこのことにまったく気づいていなかったのですが、保険屋さんと連絡を取る機会がたまたまあって、世間話の延長で自分が給付対象であることを知りました。僕と同じように気づいていない方は、この件、チェックしてみてください。
(医療保険請求の参考例)2022年9月26日以後に新型コロナウイルス感染症と診断された場合のお手続き|かんぽ生命保険
ホテル療養の食事
ホテル療養でどんなものを食べていたのか、興味のある方がいらっしゃるかもしれないので、印象的だったものをいくつかご紹介します。
なお、自分は食器を持参しており、またホテルには電子レンジがありました(各階のエレベーターホールとロビー階にありました)。毎回、極めて楽しく、かつ以下に示すように美味しいお食事で感謝しています。
JWAのお弁当
品川プリンスホテルのホテル療養では、JWAという会社のお弁当が多く利用されていました。
例えば、以下は忘れられないほど美味しかったある日の夕食「黒毛和牛ステーキ弁当」です。
基本的に部屋でじっとしているので、カロリーオーバーを避けようと、僕はご飯を残すようにしていたのですが、このときばかりはあまりに美味しくて全部平らげてしまいました(写真の倍量のごはんを食べました)。
この時だけでなく、JWAのお弁当にはいいお肉(高い肉)が使われていて、どの回も食べごたえがありました。
朝食の一例
朝食はブランド店のおにぎりだったり、サンドイッチのボックスだったり、また以下のような和食のお弁当だったりしました。写真のお弁当もJWAによるものです。
昼食の一例
昼食も日替わりで、一度も同じものはありませんでした。以下は「ロケ弁」で有名らしい、喜山飯店の中華ランチです。エビチリ最高!
夕食の一例
夕食はJWAの回だと上述のような「いい肉」を使ったお弁当が多く、また時にはブランド店のお弁当が出たりもしました。
以下は誰もが知っている「浅草今半」の牛肉重です。
(公式)浅草今半 – 創業明治28年、牛肉佃煮の元祖、浅草今半は極上の黒毛和牛すき焼・しゃぶしゃぶ、日本料理専門店です。
振り返ると、実に充実した療養ライフであったと思いますね。冒頭の写真は療養していた客室からの景色です。連日、こんなふうに夕陽を眺めながら、普通に仕事も行え、リラックスした日々を過ごすことができました。
ワクチンについて
最後にワクチンについて。自分はこの冬は自然感染で免疫が付いているはずなので、まったく心配していません。ですが、未感染の方はむしろ心配なのではないでしょうか。5回打った方も少なくないと思います。そうなると、ワクチンの影響がむしろ心配になってきます。
ワクチンについては、いろいろな考え方がありますよね。何か思うところがお有りの方は、コメントをお寄せください。全国旅行支援とも関わりがあることなので、リゾート好きには切っても切れない話題でもあります。
今年もよろしくお願いします。後遺症が無く何よりでしたね。詳細情報ありがとうございました。