フルレンジで純正中古品を売る東急

別のところでリゾート会員権(海外タイムシェア含む)のひどさは洋の東西を問わないのではないか、というテーマで取材・執筆を進めています。その準備の中で理解できたことは、東急ハーヴェストクラブというガラ権は、世界的に見ても希少価値のある会員権なのではないか、ということです。

それは言うまでもなく、東急については「悪夢」を避けられているように見える、という点です。洋の東西を問わず、会員権はゼロ円化しています。その問題は今日は触れませんが、東急不動産というところは、ガラ権を組成して販売・運営するだけでなく、その中古物件の販売をまるで「ベンツの認定中古車」のような形で自らコントロールしている。

これは世界的に異例なことなのではないかと。

そんなことを考えていたら、タイミングよく東急リゾートのサイトで以下のような記事が公開されました。

1年半ぶりにあの施設がNo.1となりました!取引動向には変化も見られるように〜東急ハーヴェストクラブ2025年上半期の会員権動向と取引施設ランキングをご紹介!〜

記事は、東急ハーヴェストクラブの販売動向をまとめたもので、もう11月だというのに「2025年上半期の会員権動向と取引施設ランキング」などと、余裕なのかのんびり屋さんなのかわかりませんが、ともあれ新規と中古をいっしょくたにして全体の動向について彼らがまとめたものです。

前半は新規の話が出ていますが、途中からは全部、仲介取引の状況についてです。

2025年上期のニュースとして、「東急ハーヴェストクラブ草津&VIALA」の販売開始、「VIALA箱根湖悠」が完売した、そして「VIALA軽井沢Retreat creek/garden」が(早々に)仲介取引開始となった、という3点が挙げられています。

仲介取引の状況としては、ここ2年で過去最高の取引件数を更新し続け、2025年上期もさらに多くの取引が成立し、過去最高となった、と記されています。

さらに、その27%は既存会員の買替・買増であったとのこと。

そして、2025年上期取引物件ランキングは以下の通りでした。

1位:箱根甲子園
2位:天城高原
3位:那須
4位:浜名湖
5位:VIALA鬼怒川渓翠

箱根甲子園は常に人気があり、1年半ぶりの1位。軽井沢・熱海伊豆山は、売り物件不足で取引が伸び悩んでいる状況です。

また、中古売買が解禁となったVIALA鬼怒川渓翠がランクインし、会員権価格が安い天城高原と浜名湖がここに含まれているのが印象的です。

つまり東急は、古くて安い施設も、最新のVIALAも同様に並べて純正中古品として取り扱っている。これは考えてみれば、結構すごいことなのかなと思います。

天城高原に関しては、リゾートをまるごと他社に売却してしまいましたが、それはマンション販売と同じことで、そのリゾート物件の主体がどこにあるのかは、中古である以上関係ないのかな、なんて思いました。

というわけで、東急リゾートの受け売りで何も僕の見解のない記事ですみませんが、まぁすごいことだな、と思ったのでご一報まで。

10 comments

  1. リゾートトラストが東急と同じように仲介会員権をコントロールすると果たしてどうなるのか?
    リゾートトラストは今でもほとんどが新規購入だとのことですが、新規購入者にとってはもし売却する場合に売却価格が購入価格より上がっていれば更に新規会員権を購入しやすくなり、更に会員権が売れるようになる可能性が高く、そうすればより良いのでは? そうしないのは何故?

  2. 東急ハーヴェストクラブは発行口数が少なく売り物も少ないため中古市場において東急リゾートが約9割のシェアを占めることが可能です。このため、東急リゾートが仲介価格を事実上支配・コントロールできています。この「中古市場をコントロールできる」という点が、東急会員権の中古価格が値崩れせず値上がりしやすい理由です。一方、RT社の会員権は分割口数が多いため発行済み会員権が多くRT社が市場を支配することは不可能です。売り物件過多の状況が中古価格の大幅な下落を招き、中古価格が当初販売価格の数分の一以から十分の一になることが常態化しています。希少なものは高くなり供給過剰なものは値下がりします。企業の株式で「自社株買い」が行われるように、RT社が既存会員権の大規模な買取りを行わない限り、この違いを克服することは不可能でしょう。実現は不可能だと思います。

  3. H&Mさん、ノラさん、コメントありがとうございます。

    ノラさんのおっしゃるように、需要と供給という点がこれからの注目であると思います。手放したい人が圧倒的に多いので、特定のグレードや特定の施設でないと売り買いが成立しない状況になっていると、プロの方もおっしゃっていますね。

    エクシブ売却するのは簡単なのか? | クラベール

    僕は「Xデー」についてたまに考えることがありますが(何のXデーかは言わせないでくださいね)、2030年を過ぎると急激に状況が変化すると仮定しています。

    エクシブ鳥羽(1987年):築45年=2032年
    エクシブ伊豆(1988年):築45年=2033年
    エクシブ白浜(1989年):築45年=2034年

    2030年からの5年間に、初期施設群に対する判断と再投資実行が集中的に開始されます。またこの時代は、氷河期世代が会員権入会の中心世代となっています。団塊世代は80歳を超えて旅行ができませんので、お金はもう出さないです。

    団塊ジュニア世代が75歳を超えるのは2046年~2049年ですから、これが最終期限となり、ここまでに事業を完全に再構築しないとその先はありません。これはすべての産業で言えることで、ホテルどうこうではない話題です。

    このサイトで取り上げているホテル群に関しては、大局観として2030年まではだましだまし継続、2030年以降に事業の激的な再編が急にはじまり、それは2045年に向けた社会的な制度再設計に引っ張られる形で、よい景色の先は崖だった、ということに必然的になるでしょう。リゾートホテルという業態自体に無理がある時代となります。

    日本 – 各国の男女別5歳年齢階級別人口 人口ピラミッド

  4. resortboyさん、日本の人口ピラミッド(2045年)の表、ありがとうございました。
    驚きです。どう考えても倒れますね。日本沈没が現実味を帯びてきています。
    リゾートで遊んでいる暇はない、という気がします。

    参考までに、この人口ピラミッドをAIさんに見せて未来予測をしてもらいました。AIなので真偽は不明ですが私のイメージと同じです。

    《20年後の日本の姿》

    funasanの質問:画像は20年後(2045年)の日本の人口ピラミッドです。この人口構成から20年後の日本経済・社会の予想をして下さい。今でさえ、日本は国債発行残高で財政がまわらなくなってきています。20年後は、税収不足による財政破綻、日本国債暴落(金利急騰)、日本円急落、急激なインフレ、国民の貧困化、社会不安、等々、どうみても日本沈没のシナリオが湧いてきます。

    AI(Perplexity)回答

    日本の2045年人口ピラミッドは、極端な「逆三角形型」となっており、高齢人口が急増し、若年人口が大幅に減少することを明確に示しています。この人口構成の変化は、日本経済や社会に極めて深刻な影響を及ぼすと予測されます。

    高齢化と労働力減少
    ・2045年には総人口が大幅に減少し、65歳以上が人口の4割近くを占めると予測されています。
    ・働き手である生産年齢人口が急減し、扶養される高齢者の比率が飛躍的に高まるため、「支える人」1人あたりの負担が過去に例のないほど重くなります。

    経済・財政への影響
    ・経済成長は構造的に鈍化し、消費市場の縮小、税収の減少、社会保障費の急増が同時に進行します。
    ・公的債務(長期国債残高)は、社会保障・医療費の増加と高齢者優遇による財政赤字で、持続不可能な水準まで膨張していくリスクがあります。
    ・金利上昇や信認低下が生じれば、財政破綻と日本円急落、インフレーション悪化の現実味が増します。

    社会への影響とリスク
    ・貧困率や不平等の拡大、医療・介護の人材不足、年金削減などにより社会不安や政治的不安定のリスクが高まります。
    ・地域間格差も拡大し、若年人口は都市部(特に首都圏)に集中、地方は過疎・消滅リスクが顕在化します。

    日本“沈没”は回避できるか?
    ・移民受け入れ、定年延長、女性と高齢者の労働参加促進、イノベーション(自動化・AI・介護ロボットなど)に活路を見出す動きも見られますが、構造的な人口動態のインパクトは非常に大きいです。
    ・根本的な社会契約や制度(社会保障、税、労働)の大転換なしには、“日本沈没”型のシナリオが現実味を増すと多くの専門家も警鐘を鳴らしています。

    まとめ
    現状の延長線上では、20年後の日本は深刻な財政・経済危機、円の価値低下・インフレ、国民生活の困窮、そして社会不安の時代が訪れる可能性が高いと考えられます。人口減少・高齢化という不可逆的な波に、最後のイノベーションや社会改革、大胆な政策変更が間に合うかが“日本の未来”を大きく左右します。

  5. 日本人は本当に厳しい時代になるので今後は創意工夫を凝らして堅実に生きていかなければならなくなりますね(泣)

  6. ちょっと長くなりますが、《持続不可能な20年後の日本の姿》を医療・介護を中心に見てみました。ここでも、手っ取り早くAI(Perplexity)さんに追加質問して分析してもらいました。以下、私の質問と回答です。もう病院や介護施設には頼れない、という気がします。

    funasanの追加質問:ありがとうございました。私のイメージとほぼ同じです。ただし、まとめの中にある「最後のイノベーションや社会改革、大胆な政策変更」など無理だと私は思います。

    1990年のバブル崩壊後、日本人は本格的痛みをともなう改革(金利上げ、ゾンビ企業の淘汰、雇用の流動性拡大)等を避けて、ぬるま湯に30年以上も浸かってきました。与党も野党も国民に優しく本格的痛みを伴う改革を避けてきました。

    その結果、先進国からずり落ちた2025年の日本の姿があります。この先、20年後を見ると、持続不可能な日本社会の姿が見えてきます。特に、医療・介護の持続“不可能性”がクローズアップされます。先の2045年の人口ピラミッドで90歳以上の女性が突出して多いです。90歳以上の男性も含めると90歳以上の総人口が500万人を超える勢いです。

    ここで質問です。この巨大な老人たちを現在の病院や介護施設が受け入れられるかどうか?病院・介護施設の持続可能性です。今後、高齢な患者が病院や介護施設に殺到し、スタッフは不足、サービス低下は避けられません。手厚い医療や介護はもう不可能です。さらに、税収不足により補助金等がカットされ、民間施設は倒産、病気になっても、もう入れない、という悪夢のシナリオが出てきます。現在の病院や介護施設の20年後の持続可能性を分析して下さい。

    AIさんの回答:

    2045年の人口ピラミッドが示す通り、日本では90歳以上の超高齢者人口が突出して増加し、医療・介護システムの持続可能性は極めて危機的です。現行の病院・介護施設では受け入れ能力に限界があり、今後20年で事態はさらに悪化すると考えられています。

    高齢者急増と医療・介護施設の逼迫
    ・2045年には65歳以上、特に90歳以上の高齢者人口が500万人超に達する見込みであり、既存施設のインフラ・ベッド数・人材が圧倒的に不足します。
    ・すでに現状でも人材難が深刻で、介護職員の有効求人倍率は4倍近く、離職率も高止まりしています。給与水準の低さ、業務の過酷さも重なり、今後も慢性的な人手不足が解消する見通しはありません。
    ・医療費・介護費は2045年に現状の1.5~2倍規模となり、財政支出も限界に達します。税収不足により補助金カットやサービス縮小、民間施設の倒産、入所難が社会問題となるリスクが高いです。

    システムの持続可能性と考えられる帰結
    ・公的支援や介護保険制度も近い将来に赤字となり、サービス給付の縮小・自己負担増加・入所選別の厳格化が進む可能性大。
    ・地域包括ケア(地域密着型サービス)、ICT活用、外国人労働者導入などの取組も行われていますが、需給ギャップ・人手不足の抜本的解決策には至っていません。
    ・「医療も介護も行き場がない」というシナリオ――軽度患者や要介護者の自宅放置、高齢単身・認知症の孤独死増加といった、「手厚いケア不可・サービス崩壊」現象が現実味を増しています。

    結論
    現状維持・対症療法的施策だけでは2045年の日本の医療・介護は「持続不能」に陥るリスクがきわめて高いです。入院・入所難民が激増し、社会保障の形骸化が不可避となる可能性が指摘されています。手厚い医療・介護がもう不可能――これは、人口構造の必然的帰結だと考えられます。

  7. 東急は天城高原のリゾート全体を他社に売却しながらもハーヴェストクラブ天城高原は継続するという中途半端な状態になりますが、これはXデーへの布石とみて良いのでしょうか?また、共有制の施設を解散するとなるとどのような精算の仕方が考えられますか?お考えを聴かせて頂けるとありがたいです。

  8. 通りすがりさんにマジレスしますと、東急ハーヴェストクラブは「施設個別」に処理を進める文化があります。契約を変更して解散した事例はこのサイトでも縷々報告しています。

    天城高原に関してはリゾート全体が別の会社のものに2026年3月からなりますので、今はまだ東急、というだけのことではないでしょうか。

    日本テーマパーク開発、伊豆観光開発を買収 東急不動産から全株取得 – 日本経済新聞

    つまり、変化は来年以降に判明し、今はまだ表面化していないだけかと思います。

    東急ハーヴェストクラブの共有制の施設が解散した例はないと思います。

    価格一覧|東急ハーヴェストクラブ|東急不動産の会員制リゾートホテル

    こちらの価格表の欄外には静波海岸が「ご相談ください」となっていて、売買対象でないような取り扱いとなっています。ここは静鉄(静岡鉄道)が事業主体で、しかも分譲してしまったという特殊な事例です。静鉄はかつて(大昔に)東急グループでしたが現在の関係はそれほどでもありません。

    これからの人口減でホテル事業はどんどん苦しくなりますから(一般論です)、静波海岸については、静鉄がホテル事業をプレジオと統合して存続させるのか、または天城高原のように他社に売り払ってしまってハーヴェストクラブ自体は継続になるのか、僕はそこに注目しています。

    [公式]静鉄ホテルプレジオ|くつろぎかなう泊り心地を。ワンランク上の安全・安心・快適なビジネスホテル

    いずれにしても共有制ガラ権において解散は非常に面倒くさいし、売ってしまった不動産は事業会社のバランスシートから外れているわけですから、事業会社としては「どうでもいい」と考えるのが普通ではないでしょうか。

    普通に考えて、分譲から35年とか40年とか経てば、田舎なのですから、誰にとっても不動産的価値はありません。だからほとんど全部がゼロ円なのですし、会員権が安いからといって「落ちるナイフをつかむ」のは将来に渡る面倒を引き受ける(ババを引く)ことにしかならないのは当然のことです。

  9. resortboyさん私なんかの書込みにご返信下さりありがとうございます。

    実は長年、天城のホーム会員です。

    やはり他社に譲渡されたという事は、
    2026年3月以降もHVC天城高原というクラブは存続していても、例えば譲渡先の事業が転けたような事態が発生しても
    東急には全く関係ないということになるのですね。

    ご返信頂いた内容を拝見させて頂き気付きました。

    アクンシオンのようなことになってしまっても困りますので、買い替えを検討しようと思います。

    天城から観る星空がとても気に入っていたのですが、残念です。ありがとうございました。

  10. 通りすがりさんにいただいたコメントに触発されて、東急天城リゾートについて調査取材を行いました。いろいろ考えさせられましたので、力を入れたレポートとして、FANBOXで連載することにしました。

    僕の分析や考察の部分はわずかで、全部が事実なので表で発表してもいいのですが、けっこう刺激が強いので、公開は控えることにしました。

    やはり、この上に掲げた人口ピラミッドがすべてです。時代は変わって、リゾートの夢は順番に終わるということですね。

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