ガラ権は東京と接続されて生き残る

東急ハーヴェストクラブ草津が正式に発売(一般発売)になりました。5月10日から募集開始となった第1次会員募集では、無印ハーヴェストクラブが972.6万円(税込。以下同じ)、VIALA annex草津が1,953万円、VIALA草津Retreat greenが2360.5万円となりました。それぞれの詳しいデータは、すでに公式ホームページですべてが公開されていますので、どうぞご覧ください。

(えー、冒頭の写真はVIALA軽井沢Retreatですのであしからず)

さて、僕がここで言いたいことは、もうタイトルで書きました。「ガラ権は東京と接続されて(のみ)生き残る」ということです。

どういうことかというと、これからの日本はすべてが東京中心にどんどんなっていく、ということの帰結です。そしてガラ権が不動産の分譲である以上、その価値は東京の不動産と「接続」されてのみ、その価値が意味を持ちます。そうでない地方は、人口動態からダメになるのが時間の問題。そして、このトポロジーに対応した唯一のガラ権である、東急ハーヴェストクラブは今後も生き残るだろう、ということです。

少しだけ補足しましょう。

21世紀になってから東急が分譲した会員制リゾートホテルが上記です。

寄生スタイルである蓼科リゾートと京都東山は例外として、駅前と言っていい旧軽井沢と同アネックス、仙石原の甲子園と翡翠、それに明神平。関西を代表する名湯・有馬、新幹線で1時間以内の熱海、ワールドリゾート京都とロイヤルリゾート那須、そして近年の軽井沢(塩沢)、鬼怒川、芦ノ湖を見下ろす湖悠。そして今回の草津です。

草津と鬼怒川が微妙ですが、他は東京人なら必ずその立地をイメージできる、ウルトラ・メジャー・リゾート地です。これらに特化し、無駄なく強固なネットワークを築いた東急ハーヴェストクラブこそは、これからの東京一極集中時代に生き残れるガラ権となるでしょう。

今回の草津の募集口数は上記の表から分かる通り、1,908口。これは過去最大の南紀田辺を上回り、東急ハーヴェストクラブとして最大のプロジェクトです。

草津は東京人にその位置がいまいち浸透していません。玄関口になるのは軽井沢だ、というコンセンサスだけがあります。実際には募集要項に書いてあるように「JR軽井沢駅からバスで約83分(約50km)」と、とんでもなく不便な場所です。でも、東急はここを一気に売ることにしたのです。

いまや軽井沢は東京の飛び地のようになり、不動産価格もうなぎのぼり。投資家や海外からの資金が流入し、とんでもなく値段が上がっている都心のマンション価格と連動しているように感じられます。お客が同じなのなら、当然でしょう。

東急は、その軽井沢の威光の強さを誰よりもよく知る存在。会員が軽井沢を売却し、新しい草津を買えば、新しい会員に軽井沢を再度売ることができる。東急は仲介のすべてを自社でコントロールし、価格が上がった東京の不動産に連動するかのように、東京人にとって便利な軽井沢、熱海、箱根の会員権価格を高値に誘導、そして維持。

こうして東急は、ガラ権の歴史上はじめて、まるでリゾート会員権が「本当の資産のように見える」世界観を築き上げました。そしてその幻想、そのバブルが崩れぬうち、一気に草津を売るという選択をしました。

しかし、幻想だろうがバブルだろうが、それを買う人がいる以上、それが現実です。

東京との接続に特化し、それを価格(仲介含む)に反映させることに成功した唯一のリゾートクラブ。それが東急ハーヴェストクラブであり、ガラ権が生き残るとすれば、それは東急をもって他にないでしょう。

9 comments

  1. 東急は草津に相当に入れ込んでますね(笑)
    今迄の東急ハーヴェストの内で最も熱心に宣伝しているように思います
    ハーヴェスト&ヴィアラ&リトリートをまとめて作ってしまうとは…並々ならぬ覚悟と自信が感じとれます
    草津はインバウンド含め今や大人気観光地&温泉です。日本一の温泉地といっても良いのでは。
    リトリートの建物も斬新で完成するのが楽しみです
    草津はホテルハーヴェストとしてもインバウンドにも受けるように思っています

  2. 東急ハーベストクラブは資産として成立し、そして生き残っており、今後リゾートトラストの各施設は東急ハーベストクラブの後塵を拝することになるのでしょうか?(もうなっている?)

  3. 私は現在はエクシブとハーヴェスト両方の会員です
    両方とも直販購入です
    エクシブとハーヴェストをほぼ同額で購入しています
    エクシブは現在購入額の1/3の価格で売りに出しています
    ハーヴェストは東急が出しているもので比較すると、購入額の1.2倍に値上がりしています。エクシブは1部屋28人で共有、
    ハーヴェストは12人で共有しているので年30泊権利があり資産価値に違いが出てくるのは当然かとは思います。
    エクシブは今度は金沢が1部屋45人、ハーヴェスト草津は1部屋12人を死守!
    正統性を貫く東急の姿勢に拍手を送りたい
    1部屋45人共有では資産価値は低下するのは当然かと。
    でもその分、一人ひとりの維持管理費用はとても安くなるというメリットはあるでしょう 45人共有の唯一のメリットであろうかと存じます
    要するにリゾートトラストのリゾート会員
    権を購入すべき人はこのような些細なことは気にしない本当に余裕がある人が購入すべきなのだと強調したい。
    間違ってもローンを組んだりして購入すべきではないと…
    庶民の小生は未だに後悔している(泣)
    ただ、金沢が順調に売れれば、企業の収益としてはリゾートトラストが東急を遥かに上回るので金沢の売れ行き次第で勝負が決まるのでしょう(笑)

  4. リゾートボーイさん

    「草津」口駅には、
    都心から直通で行ける特急電車が通っているので、

    以外と、都心から行ける温泉なんですよね。

    草津は距離はありますが、直通電車があるので、高齢の方も、手が出しやすい物件かと思います。

    ともかく温泉の質の高さは、昔から東日本1位とされていますし。

  5. H&Mさん、ご自身の貴重なご体験をシェアしていただいてありがとうございました。一見、同じようなものに見えても、RTと東急は異なる顧客層を対象に、まったく異なるビジネスを行っていますね。両方体験しないとその違いがわからないかもしれません。

    僕はその辺をもっとハッキリ言った方がいいかもしれないですね。別物ですよと。

    ところで、この記事は「東京」が裏テーマだったわけですが、最新の四季報(2025年3月更新)には、リゾートトラストの記事で以下のような文言があります。

    「【開発速度】年間160室規模販売維持のため、大型1件か中小型2件程度の開発継続。東京に開発チーム設置。会員権所有者にはメディカル等のクロスセル提案強化。」

    開発スピード増加やクロスセルの話はしょっちゅうしているのでいいとして、「東京に開発チーム」とあります。これは実際に5月11日に組織変更が行われていて、会員制本部東京支社が4事業部から5事業部体制へと強化されました。

    これは四季報の開発チームと直接同じではありませんが、同社が東京に注力する姿勢を見せていることは複数のソースで現れていて、それがどのような形で現れるのかに注目しています。

    東京から金沢は遠いですからね。「開発チーム」って一体なにを開発するのですかね?

  6. るるるさん、草津へのアクセス情報の補足をありがとうございました。

    特急「草津・四万」が、平日2便、土休日3便と、数は少ないながら運行されていますね。

    何しろ2便しかないので、スケジュールをぴったり合わせる必要がありますが、そこに問題がなければ草津が身近になりますね。

  7. 僕はハーヴェストの会員ではないので、そんなに同クラブのWebサイトを見るわけではないのですが、夏の手配の関係でたまたま開いてみたところ、画面全体に値上げのお知らせが表示されてびっくりしたので情報共有します。

    レストランメニュー一部価格改定のお知らせ│お知らせ│東急ハーヴェストクラブ -TOKYU Harvest Club-

    何も、こんなに堂々と値上げ告知をしなくても、という気もしますが、Harvest Timesの8月号には載っていないようなので、わりと急に決まったことなのかなと思いました。

  8. 天城高原の安さに釣られて東急ハーヴェストクラブに興味を持った者です。
    田園都市線の満員電車に詰め込まれている人相手にビジネスをしている感じがしますよね。沿線情報誌にたまに広告出ていますし。
    東京から鉄道でアクセスしやすい場所に資産を集中させているのは納得しました。
    そう考えると天城高原は微妙な立ち位置かと思います。鉄道アクセスはよくないし、スキーが出来るわけではないの冬は冬用タイヤが必須というのも大きなマイナス点だと思います。

  9. サトシさん、いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。

    東急不動産は天城高原を全体として売り払いましたので、今後どのように変化していくのか僕は注目しているところです。

    以下に書いたんですが、ちょっと読めないですよね。重要部分を引用しますね。記事ではもっと大河ドラマ的にいろいろなホテルを取り上げていますが、天城についてだけお知らせしておきます。

    RTと比較してわかる東急HVCの光と影|resortboy|pixivFANBOX

    (引用はじめ)
    しかし東急はさらに踏み込み、自ら分譲した不採算リゾート(所有者は東急を信用して「購入」した)を手放す動きに出ていることは、2025年ガラ権界最大のニュースかもしれません。

    2025年6月、東急不動産は天城東急リゾートを運営する子会社、伊豆観光開発の全株式を日本テーマパーク開発株式会社(NTD)に譲渡することが明らかになりました。譲渡実行は2026年3月1日の予定です。

    東急不動産は当然、共有制ガラ権としての東急ハーヴェストクラブ天城高原の契約を維持することになりますが、運営主体が変わってしまうため、今後の動きには目が離せません。
    (引用おわり)

    売却先は以下です。

    天城東急リゾートの運営に参画 | ニュースリリース | テーマパーク経営の企画及びコンサルティング 日本テーマパーク開発株式会社

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