旅と健康―私のがんはなぜ消えた? – 2

「がん患者よ、旅に出よう!」は、トラベルライターの舟橋栄二さんによる連載です。早期退職でリゾートライフを満喫する日々の裏には、2度の手術を含めた「がん」との闘いがありました。「旅は生きる喜び。その喜びをがんに奪われたくない」
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)

時計の針を8年間戻します。2回目のがん手術から1年後のことです(2009年2月)。私は首の痛みをこらえながらメキシコへ旅立ちました。目的は海底に沈むキリスト像・マリア像に再会するためです。

カリビアンリゾートの世界に魅了される

欲張りな私は、目的地コスメルに行く前に、リビエラ・マヤにある巨大なリゾートホテル「ザ・グランド・マヤン」に1週間滞在しました。リビエラ・マヤはカンクンとプラヤ・デル・カルメンの中間に位置し、原生林を切り開いた巨大なリゾート施設が点在します。

ホテルの入口は高い城壁に囲まれ、守衛が24時間体制で部外者をチェックしています。完璧なセキュリティのゲートを抜けると、道路の両側に広大なゴルフコースが広がり、その先に大きな茅葺き屋根のフロント・ロビーが現れます。このホテルは古代マヤの王国のようでした。

豪華な客室、海のように広いプール、川のように流れるプール、多数のレストラン、カフェ、ショップ、スパ・フィットネスクラブ、そしてプライベートビーチと青く輝くカリブ海。ここグランド・マヤンは、想像を絶する大規模なリゾートホテルでした。

宿泊代金は1泊500ドルを超え、1週間(7泊)滞在するとルームチャージだけで40万円を超えます。私にとっては宿泊不可能な高級リゾートホテルですが、当時はエクシブで「RCI海外リゾート交換」が利用できました。

私はリゾートトラストの子会社(当時)、RCIジャパンを通じてエクシブの権利日を交換し、交換料32,400円(当時の消費税8%込)だけで一週間滞在しました。今では失われてしまったエクシブの特典です。

この海外リゾート交換の価格破壊力と、巨大なカリビアンリゾートに、私はすっかり魅了されてしまいました。そして、カンクン、リビエラ・マヤで1週間遊び、コスメル島に渡るという旅のスタイルができました。

参考までに私のカリビアンリゾートの出会いを年代順に記します。

・2005年6月「クリスタル・カンクン」(注1)
・2008年2月「リーフクラブ・コスメル」(注2)
・2009年2月「グランド・マヤン(注3)」+「サボーア・コスメル」
・2011年2月「ロイヤル・ソラリス・カンクン」(注4)+「サボーア・コスメル」
・2011年12月「エルシド・コスメル」(注5)+「サボーア・コスメル」
・2012年2月「レインツリー・カンクン」(注6)+「サボーア・コスメル」
・2017年2月「サボーア・コスメル」(現サンスケープ・サボーア・コスメル)

注1から注6までは、エクシブの海外リゾート交換で泊ったホテルです。サボーア・コスメルは私が現地で購入した会員権を使って1週間滞在(実質経費2万円)したものです。

なお、2013年12月にリゾートトラストはRCI海外リゾート交換を中止しました。その後、後継の「RTCC」ができましたが、これも2022年3月に海外交換利用が廃止されました。今はエクシブ会員がタイムシェア持ち分を使って権利を交換し、海外のホテルに安く宿泊することはできません。

非常に残念なことですが、私にとっては2005年の早期退職から何度もカンクン・コスメルに飛び、RCI利用でカリビアンリゾートを楽しみました。格安に豪華リゾートが利用できるRCIがなければカリブ海に飛んでいません。

そういう意味で、RCIは私の命をつないでくれたと、陰ながら感謝しています。

(続く)

【次回】第42回・旅と健康―私のがんはなぜ消えた? – 3

【前回】第40回・旅と健康―私のがんはなぜ消えた? – 1

本連載が単行本(紙の書籍)として刊行されました

本連載は、本サイトに掲載した舟橋栄二さんの記事から、がん闘病に関する回を再配信したものです。時期に関する記載は2022年現在のものです。

(本連載記事一覧)がん患者よ、旅に出よう!
(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」

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