
長寿遺伝子を起動する私の「野猿メソッド」 – 2
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)
カロリー制限で老化速度が抑えられ寿命が延びるというのは本当でしょうか? 今日はそのメカニズムに迫ります。老化のメカニズムを解明し、意図的に寿命を延ばす医療技術や薬剤(不老長寿薬?)の開発という、人類の見果てぬ夢に踏み込んでみます。
NAD=抗老化ビタミン
いきなり本題に入ります。テーマは「どうやったら老化を制御できるか?」です。
老化制御のキーワードは2つあります。1つ目がNADです。NAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)(nicotinamide adenine dinucleotide)、このなにやら難しい物質が、どうやら人間の寿命の制御に関連していると言います。そしてもう1つが、サーチュイン遺伝子、別名「長寿遺伝子」です。
以下、「老化はこうして制御する 「100年ライフ」のサイエンス」(監修:樂木宏美、日経BP、2020年11月)から一部引用します。
NADは、細胞内のミトコンドリアにおけるエネルギーの産出に欠かせない補酵素で、もう少し簡単に言うと「抗老化ビタミン」のようなもの。NADがないとヒトは生きられず、加齢により減少することが知られている。(略)血液中のNADは年齢とともに減少し、一般的には80歳を過ぎると限りなくゼロに近づく。(略)つまり、老化の犯人は、年を重ねることによるNADの減少である可能性が高いということです。もし、加齢によるNADの減少を抑えることができれば、私たちは若さを保ち続け老化を遅らせることが期待できます。
(出典:老化はこうして制御する P46~P48)
ポイント1:NADはミトコンドリアのエネルギー(ATP)産生に必須の補酵素で、加齢とともに減少する。そしてNADがなくなると生命体は死ぬ
長寿遺伝子を起動せよ!
NADにはもう1つ重大な使命がありました。それがサーチュイン遺伝子の活性化です。
以下、Wikipediaからの引用です。
サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子または長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされる。サーチュイン遺伝子の活性化により合成されるタンパク質、サーチュイン(英語 Sirtuin)はヒストン脱アセチル化酵素であるため、ヒストンとDNAの結合に作用し、遺伝的な調節を行うことで寿命を延ばすと考えられている。この様なサーチュインの作用メカニズムはマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテのグループが1999年に見出した。
そして、翌2000年、レオナルド・ガレンテ教授と現ワシントン大学医学部の今井眞一郎教授は、サーチュイン遺伝子の活性化にはNADが必須であることを突き止めました。
レオナルド・ガレンテ―「長寿遺伝子」を解き明かす (NHK未来への提言)
世界は驚き、沸き立ちました。なぜかって? 普段は眠っているたった1つの遺伝子を起動させ、活性化させただけで酵母の寿命が延びたからです。そして、彼らはその遺伝子活性化に必須な物質、NADを特定したのです。
その後の研究で、人間やマウスにはサーチュイン1~7まで7種類のサーチュイン遺伝子が存在することが分かってきた。(略)NADを増やして長寿遺伝子の働きを活性化することが、脳や体の機能低下を改善して老化が進むスピードを遅らせる効果があることは、ほぼ間違いないと言えるところまで来ている。
(出典:老化はこうして制御する P49~P50)
これは凄いことになってきたぞ~! 長寿遺伝子を活性化すれば、認知症も脳卒中も心筋梗塞も阻止して、死ぬまで若い、ピンピンコロリが実現できる(可能性がある)。
ポイント2:NADが増えると長寿遺伝子が活性化する
(続く)
【次回】第2-33回・長寿遺伝子を起動する私の「野猿メソッド」 – 3
【前回】第2-31回・長寿遺伝子を起動する私の「野猿メソッド」 – 1
本連載が単行本(紙の書籍)として刊行されました
(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」
