九份で観光に疲れてひとやすみしたいときはどうしましょう。定番なのは前回の記事で紹介した茶芸館だと思いますが、阿妹茶樓はツアー客で混んでいることも多いだろうし、よいお茶を楽しむのには結構いいお値段がするものです。そんなわけで、阿妹茶樓のすぐそばにある「昇平戯院」をご紹介したいと思います。
戯院とは映画館のことです。九份がかつて金鉱採掘の街だった時代に、ここには台湾で当時最大の規模を誇る映画館がありました。それが昇平戯院です。
九份の金鉱産業の衰退とともに1986年に廃業となり、その後は屋根が吹き飛ばされるなど廃墟となっていましたが、観光地として九份が発展したことに伴って、市が2010年10月にかつての姿に復元。公営（新北市）の観光施設として再オープンを果たしました。
内部は広大で、かつての繁栄が感じられます。
映写機などかつて使われていた機器の展示のほか、復元された売店などのレトロ感がたまりません。
客席の周囲にはかつての名画ポスターが貼られています。日本映画も数多く上映されていたのでしょう。
入場はもちろん無料で、冷房もよく効いていますので、多くの方はここを目的地というより、ちょうどいい休憩場所として利用しているようでした。