
半日断食とオートファジーの見事な融合 – 4
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)
人間は歳をとってくると、代謝が悪くなり、老廃物が体内に残り、慢性的な炎症が起こります。老化とともにさまざまな不調が現れ、病院通いをするようになります。
断食は「何も食べない」ことによって、これらの不調を改善させる治療法です。
断食とオートファジー
では、その断食の西洋医学的なメカニズムはどうなっているのでしょうか? 断食に果たして学問的な裏付けはあるのでしょうか?
実は断食には、オートファジーという細胞内の自己浄化作用が働いていました。オートファジーとは、細胞内で不要となった老廃物を分解し、それらを材料にして新しいタンパク質を再生する「リサイクル業者」のような働きをしています。
この世紀の発見に貢献したのは日本人研究者、大隅良典氏でした。彼は長年の研究により、飢餓状態に陥った細胞が自らのタンパク質を食べて栄養源にする自食作用、オートファジーの仕組みを解明しました。その成果が認められ、2016年10月、ノーベル生理学・医学賞を単独受賞しました。
(参考記事)オートファジー-ノーベル賞を受賞した大隅栄誉教授の研究とは | 東工大ニュース | 東京工業大学
ここで大事なのは、オートファジーが働くのは「飢餓状態に陥った細胞内」であることです。栄養たっぷりの細胞では起こりません。
私はオートファジーの仕組みを知り、「生命の究極の合理性」を学び、感動しました。生命とは何と素晴らしいものか!
以下、funasan流にオートファジーを説明してみたいと思います。
人間でも他の動物でも飢餓状態になると、生き延びるためのサバイバルが細胞レベルで始まります。この時、何か食べ物(獲物)にありつければいいですが、自然界は厳しいです。身の周りに食物はなく、獲物も簡単には獲れません。
野生動物は、空腹のまま、食べ物がない状態で何日間も過ごさなければなりません。飢餓状態になった細胞は生き残るために、細胞内にたまっている不要なたんぱく質(老廃物)を材料にして新しいタンパク質を作って命をつないでいきます。栄養が入ってこないからゴミを材料にオートファジーが働くわけです。
朝食抜き半日断食で16時間くらいの絶食時間を作れば、体は飢餓状態となり、オートファジーが働き始めます。その結果、体がキレイに掃除されて不調が治る。
断食に現代医学の最先端の成果が付け加わりました。断食とオートファジーの見事な融合です。
私はこのfunasan日記を執筆しながらオートファジーの凄さに魅了され、もっと勉強したいと思って次の本を読んでみました。
LIFE SCIENCE(ライフサイエンス)長生きせざるをえない時代の生命科学講義(吉森保、2020年12月、日経BP)
大阪大学医学系研究科教授である著者の吉森保氏は、ノーベル賞学者大隅良典氏の共同研究者で、オートファジー研究に黎明期から携わっています。現在もこの分野の第一人者で、オートファジーの役割やさまざまな病気や老化などとの関連を解明し続けています。
(続く)
【次回】第2-30回・半日断食とオートファジーの見事な融合 – 5
【前回】第2-28回・半日断食とオートファジーの見事な融合 – 3
本連載が単行本(紙の書籍)として刊行されました
(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」
