Dine Like a Member、会員制とレストラン利用

ホテルライフの楽しみの最も大事なものに、食事やレストランを挙げる方は多いと思います。一方で、ホテルライフの心理的負担になることが多いのも、同じく食事やレストランではないでしょうか。

会員制のリゾートホテルでは、事前のレストラン予約が必須で、場合によっては1年も前に何を食べたいのかを決めることがあります。もちろんメニューの詳細などわかりませんから、コースの金額だけを頼りに発注を入れておきます。

そこに顧客の主体性はなく、ホテルビジネスの都合に縛られているだけではないかと、少しだけ悲しくなるのです。そしてそれが会員制ホテルというものの一つの側面です。

いつの頃からかそんなことがとても気になっていて、このブログではイレギュラーな食事の話ばかりをしてきました。

今日の話はそんな僕のホテルでの食事の1シーンです。舞台はヒルトン成田のオールデイダイニング「テラス レストラン」です。ここは一般にはブッフェレストランと思われていますが、アラカルトでも利用できます。

(ヒルトン公式)テラス レストラン|【公式】成田空港近くの快適なホテルなら【ヒルトン成田】

まずは生ビールでスタートしました。実は、これは「無料」です。

なぜかと言うと、ゴールド以上のヒルトンオナーズの上級会員には無料のワンドリンクチケットが出るのです。このホテルにはエグゼクティブラウンジがないため、その埋め合わせであると一般には理解されています。

このチケットはバーで単独で使うこともできますし(今はコロナ禍でバーはクローズしているんですが、バーに行けばポップコーンが付きます)、僕のように夕食時に利用することもできます。さらに今は、テイクアウトして客室でいただくこともできるようになりました。

座席から撮った写真がこちらです。冒頭の写真からもわかりますが、このレストランのテーブルには、とても厳格に飛沫防止のスクリーンが張られています。

4人席を2人で利用しましたが、向かい合った真ん中にアクリル板があるので、話しづらいったらありません(早くこのような世界から抜け出たいものです)。

メインディッシュはこのようなメニューでした。この写真だと2人前に見えると思いますが、これで1人前です。これを1人ずつ2皿オーダーしました。

チキンのグリルが4枚と、たっぷりとした温野菜。メニュー名は「チキンのグリル レモンペッパーソース」と言います。写真は「野菜多め」のリクエストの結果なので、標準がどういうものかはわかりません。ビールを飲んでこれをいただくと、普通にお腹がいっぱいになります。

後は好みでデザートを食べたり、お茶をしたりすればよいのですが、このレストランにはうまいことにドリンクバーがあります(何しろブッフェレストランですから)。食事をするとドリンクバーは500円なので、それを追加してダラダラしてもいいのです。

この日は、コロナ禍だしアクリル板のせいで話しづらいし、ということで部屋飲みに移行したので、チキンのグリルだけの支払でした。2人でビールを飲んでまぁまぁお腹いっぱいになって総額3,675円でした。

写真のビールとお料理がそれぞれ2つでこの値段ですから、これは相当なバリュープライスではないでしょうか。おひとりさまなら1,837円で済む計算です。

支払のディテールについて触れておきます。まず、このチキンのグリルは1人前が2,450円です。ヒルトン成田の場合は税サ込の総額表示です。ですから通常だと2つで4,900円なんですが、HPCJの割引で宿泊時にお部屋付けにすると、2割引になって3,920円になります。

(HPCJ公式)ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン【HPCJ】とは | HILTON PREMIUM CLUB

今回さらに安くなっているのは、ヒルトンのキャンペーン「Dine Like a Member」が行われているからです。これで25%オフになったので3,675円になりました。このキャンペーンは昨年からやっていて、今のところ2022年6月末まで継続されることになっています。

(ヒルトン公式)Hilton Honors. Japan’s best dining options now at Hilton.

もちろん、ここではレストランの予約などは要りません(だって今は空いているもの)。開店時間中なら行きたい時に行けばいいし、本当に気軽で好きです。

ところで、ヒルトンのこのキャンペーン名「Dine Like a Member(直訳すると、会員のように食事をする)」とは、どういうニュアンスなのでしょう。

自分はまさに「Dine Like a Member」をした気分だったのです。会員としてのお得さ(優待)と自由とが、両方ここにはありますから、「会員制とは何なのか」を考えさせられてしまうのではないでしょうか。別の場所での「Dine Like a Member」とは、1年前に内容のわからない1万円のコースを時間を決めて予約して、会員がその約束を忠実に実行することだからです。

最後に、このメニューの存在を教えてくださった、ホテル・メンバーシップ・マスターのfunasanに御礼を申し上げます。教えていただかなかったら、このブッフェレストランで単品注文ができるなんてわかるはずもありませんでした。

4 comments

  1. 《ヒルトンポイントのアービトラージ(裁定取引)》

    何だか見覚えのあるレストランだな~、と思って読んでいくと、やはり「ヒルトン成田」でしたね。ここは私の海外旅行前泊の定宿です。resortboyさん、ご丁寧に私の名前を記してくれてありがとうございました。ここの「チキンのグリル」はお勧めです。

    さて、ヒルトンは太っ腹で常時キャンペーンをやっていてポイント(P)を沢山放出しますね。どんどんヒルトンPが貯まって嬉しいですが、無料宿泊に必要なポイントも上昇しています。今のヒルトンはポイントの「ダイナミック・アワード」(注)を採用しています。

    これは普通の客室料金と同様に無料宿泊に必要なポイント数も勝手に変えるシステムです。よって、人気ホテル、繁忙期のポイントは超インフレになりますね。それでなくても、今の日本国内のヒルトンの必要ポイント数は多すぎてポイントでは(勿体なくて)泊まれません。

    参考までに、以下、5月の連休明けの月曜日(5/9)のポイント数を調べてみました。現在のボトムと見ていいでしょう。
    《日本》
    コンラッド東京:82000P
    ヒルトン東京:52000P
    ヒルトン東京お台場:45000P
    ヒルトン名古屋:43000P
    コンラッド大阪:95000P
    ヒルトン大阪:52000P

    一方で、同じ日(5/9)の海外では‥
    《バンコク》
    コンラッドバンコク:20000P
    コンラッドバンコク・レジデンス:30000P
    ミレニアムヒルトン・バンコク:22000P
    ヒルトンスクンビイット・バンコク:21000P
    《クアラルンプール》
    ヒルトン・クアラルンプール:24000P
    ◎ヒルトン・ぺタリンジャヤ(PJ):10000P

    私は日本のヒルトンは有償で泊り、貯まったポイントをクアラルンプールで使います。私の定宿はヒルトンPJで、1泊1万Pが今でも有効です。しかし、これは激安すぎて改悪の運命でしょう。改悪前に予約しました。今年の12月上旬です。5連泊4万P(4連泊すると1泊おまけ)です。それに2泊2万P追加して7泊6万Pでした。日本のヒルトン1泊分のポイントで7泊できます。ホテルポイントのアービトラージ(裁定取引)です。

    コロナちゃんはもう3年間も全世界で暴れまわったので、もうそろそろ普通の風邪になるでしょう。ワクチン3回打ってgo go です。

    注:マリオットも今年の3月から部分的に「ダイナミック・アワード」が採用されます。必要ポイントの大幅アップが予想されます。マリオットPを沢山お持ちの方はお急ぎ下さい。2月中に予約してポイントを一時退避させた方が賢明です。以下、参考資料です。
    https://loyaltylobby.com/2022/01/07/book-your-marriott-bonvoy-awards-before-march-2022/

  2. funasan、コメントありがとうございます。アフターコロナを見据えて、今から次の海外旅行を計画されているとは驚きました。丸3年で普通の風邪に、というお見立てですね。僕もそのようになるといいなと、切に思います。

    ところで皆さん、ヒルトン成田は海外旅行の前後泊以外には普通使わないと思いますが、普通に観光旅行に行っても楽しいですよ。成田山新勝寺は天下の名刹ですし、成田はうなぎが名物。イオンモール成田を経由する送迎バスも1日に(コロナ禍の臨時ダイヤでも)5本あります。

  3. resortboyさんの地元東京でやっとコロナが下火になってきましたね。
    ホテル・旅行業界にとっては「ちゃぶ台返し」のようなコロナ惨禍でしたが、もうそろそろ終わり(今年の秋・冬?)でしょう。では、コロナ後、どうなるのでしょうか?

    マリオットもヒルトンもコロナ禍で、お客を引き込むために「エリートステータス」の大安売り、ポイントの大放出をしました。今や、マリオットのプラチナ、ヒルトンのダイヤモンドが巷に溢れています。ホテルポイントも会員の懐に積みあがってきています。

    コロナが収束し世界中の旅行が解禁されれば、前代未聞の「世界同時旅行ブーム」になるでしょうね。ホテルも航空会社も強気で料金アップ、同時に、大量にできたエリート会員の締め出しをするでしょう。そうしなければ利益が出ません。

    具体的には、無料宿泊のポイントの大幅アップ。クラブラウンジのサービス低下、エリート会員の特権の一部廃止・修正等々。コロナ前の優雅なエリート特典の様々なサービスは「夢の世界」となるかもしれませんね。まだ、コロナが悪さをしている間に、ワクチン3回打って、さっさと旅行しましょう。私は来週から旅に出ます。

  4. funasan、コメントありがとうございます。コロナ禍がホテル業界に及ぼした影響は計り知れませんが、日本にいるとあまり「変化」を感じません(価格を除いて)。ビフォアコロナと今とでは環境がまったく変わっているのに、以前のビジネスモデルが復活すると誰もが信じている。そんな感じがします。都会のホテルはその復活を夢見て(?)今は、ただただ安いです。変化があったのはデイユースの普及くらいです。

    週末にとあるホテルでYouTube動画をダラ見していて(昨日はカーリングが休みだったので)、ハワイ最新事情を現地YouTuberの動画で学んでいました。その中で出てきたとあるレストランのサラダは25ドルでした。日本人に人気の「梅林」のオムライスは22ドルです。また、1ガロン(1.8L)の牛乳はいまハワイでは7ドルもするそうです。一方、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジでは閉店した「神戸」(ステーキハウス)があったエリアを再開発して新タワーを分譲するようです。

    これらの流れに日本は取り残されると思いますし(要するに高くてもうハワイには行けない)、国際チェーンの位置付けも変わってくるかもしれません。funasanがアービトラージを実践されているのと逆のこと(安いニッポン)が起きたら、それはそれで怖いですね。

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