前回に続いて、九份で食べたいローカルフードを紹介します。九份は海に近い場所だからでしょうか、「魚丸」(ユーワン)と呼ばれるつみれ団子がよく食されていて、写真のような大鍋を使って店頭でガンガン煮ている風景が目に入ります。これは食べずにはいられないので、よさげな店を探して入ってみましょう。
今回選んだのは「阿婆魚羹」(アーポゥ・ユイゲン)というお店。看板のところをよく見ると「民國40年代老店」と書かれています。
中華民国の暦は1911を加えると西暦に変換できるのですが、そこから判断すると、このお店はざっと1950年代頃から営業している古い店、ということのようです。観光地化する前からの老舗ということで、レッツゴーです。
こんなふうにガイドブックにも掲載されているので、そこそこ有名なお店のようですね(出典:ララチッタ台北)。
(参考)魚スープが名物の小吃店、阿婆魚羹/台湾・九分 [台北] All About
冒頭の写真のお鍋を見るとわかるように、魚のお団子にはいくつかの種類がありますが、このお店の名物でもある「魚羹湯」をいただきました。
あっさりしたスープに、魚のすり身(どうやらサメなどのようです)を細切りにしたものが割と無造作に入っています。ああ、子どもの頃にこういうの食べたな、という感じの、やさしくて懐かしい味わい。
僕は昔ながらの商店街がある街で育ったのですが、急に子どもの頃の商店街の様子が思い出されて、自分が育った家の台所の様子がフラッシュバックしました。海外に来て、そんなことを思うなんてちょっと不思議です。