糖質制限の実践とその劇的な効果 – 3
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)
私はときに外食をしますが、お気に入りの店は「大戸屋」です。定食メニューから、ほっけの炭火焼きを単品で注文し、これにサイドメニューからチキンサラダを付け加えます。もし、ごはんを食べたければ、五穀ごはんを「少なめ」で追加します。これで、お腹満腹、心も満たされ、血糖値の急激な上昇も避けられます。
ファミリーレストランでも同様ですね。何か定食を頼んで、ごはんを抜くか、少なくすればいいのです。糖質を少なくした分だけ、野菜や小鉢の肉・魚を加えます。
時間がない時はコンビニで十分ですね。以前はおにぎりやサンドイッチが私の定番でしたが、糖質制限をはじめてからは、サラダチキンや緑黄色野菜のサラダをよく買います。
カロリー制限ではないので、苦しくはないのです。むしろ、食が充実して楽しくなります。唯一の難点は、少しお金がかかる、ということです。
夕食はニンジンジュースとキャベツサラダから
かなり前の話になりますが、「デザイナーフーズピラミッド」というのがありました。これは、アメリカの国立がん研究所が1990年に発表したもので、がん予防のために摂取した方がいい食品が、上からピラミッド状に並んでいます。
デザイナーフーズには野菜を中心にして全40種類の食品が選ばれていますが、そのトップグループには、「にんにく、キャベツ、大豆、甘草、しょうが、セリ科(にんじん、セロリ、パセリ、パースニップ)」が入っています。
これらはがん予防効果が高いとされていますので、ぜひ日常的に摂取したいものです。そこで私が開始したのが、大量のキャベツサラダでした。
スーパーで大きなキャベツを買ってきて、自分で千切りにします。赤パプリカ、セロリ、パセリを加え、ワカメやキクラゲといった海藻も添えます。ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、糖質はかなり少なめです。
さらに、ゲルソン療法の「遺産」として、糖質の多さには目をつぶって、夕食の時だけニンジン・野菜ジュースを継続することにしました。ニンジン、リンゴ、レモン、そして青菜(小松菜、ホウレン草、チンゲン菜)を適当に切って、搾りたての生ジュースを作ります。
野菜に含まれるファイトケミカルには抗酸化作用があり、私にとってのニンジン・野菜ジュースは、「抗がん剤」でもありました。また、1日2パックの納豆も食べていますので、これでデザイナーフーズのトップグループから「キャベツ、大豆、ニンジン、セロリ、パセリ」を毎日大量に摂取していることになります。
生絞りのジュースやキャベツサラダの準備は面倒で、30~40分もの時間がかかります。自分のがん対策として実行していますから、妻には世話にならず、自分で準備します。毎日なので、けっこう大変です。
ちょっと脱線しますが…
リタイアしたシニア夫婦の関係は微妙ですね。子育てから解放されて自由になってくると、お互いのエゴが出てきます。仕事や子育ての忙しさで水面下に隠れていた「エゴのマグマ」が、何かの弾みで噴出する可能性があります。
私の勝手な解釈ですが、シニア夫婦円満の秘訣は、「お互いにあまり干渉せず、お好きなように!」だと思います。お互いの自由を認めましょう。そのためには、多くの日本人シニア男性が(現役時代から続いた)妻依存の生活・食事から独立することが大切です。
我々夫婦の朝食と昼食は、完全に別です。各自、好きな時に好きなものを、自分で準備して食べます。そして、夕食だけ一緒にテーブルに着きます。
以下、我が家の夕食風景です。
最初に、1日の報告をかねて、お喋りしながら30分くらいかけて、ジュースとサラダをいただききます。食事の最初に大量のキャベツサラダを食べると、お腹がふくれ、満腹中枢が早くも刺激されます。早食い、大食い防止になり、食後血糖値の急上昇が抑えられます。
次にメインの肉か魚、野菜の煮物、そして茶碗半分の玄米ごはんと納豆です。最後には甘いお菓子も少しいただきます。テレビは見ずに、合計1時間くらい、夫婦団らんの夕食タイムを過ごします。この生活をもう10年以上続けています。
(続く)
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