糖質制限の実践とその劇的な効果 – 2

「がん患者よ、旅に出よう!」は、トラベルライターの舟橋栄二さんによる連載です。早期退職でリゾートライフを満喫する日々の裏には、2度の手術を含めた「がん」との闘いがありました。「旅は生きる喜び。その喜びをがんに奪われたくない」
本連載は「旅を通して転移がんを克服した全記録」です。(編集担当:resortboy)

大幅な食事の変更は心身にストレスがかかり、リスクが大きいです。また、長続きしません。そこで、まず私が取り組んだのは、「朝食から炭水化物を抜く」ことでした。単純なことですが、これには大きな意味があります。

朝食から炭水化物を抜く!

和食であれば「ごはん、味噌汁、おかず」から「ごはん」を抜く。洋食であれば「パン、卵・肉、野菜」から「パン」を抜く。主食を抜いた分だけ、おかずを増やします。お腹はふくれ、満足感は大きいです。カロリー制限ではありませんから、苦しくなく、長続きします。

糖質さえ食べなければ血糖値は上がりません。前日の夕食に摂取した糖質は、朝には枯渇しています。朝食の炭水化物を抜いて「糖質がゼロに近い野菜・タンパク質・脂肪」を中心にすれば、ケトン体回路はオンになったまま継続します。

お昼前の10時ごろには、何か甘いお菓子が欲しくなるでしょう。そんな時はココナッツオイル入りのコーヒーです。それに糖質ゼロのチーズとナッツ類を少し口に放り込めば、もう大丈夫でしょう。馬鹿なお腹の虫(=脳)はそれで満足します。

ここで、お昼ごろ(正午)の自分の体内を想像してみましょう。あなたは前日の夕食後(午後8時)から、糖質を16時間、ほぼ摂取していません。何も運動していませんが、体内は「糖質ゼロの飢餓状態」になっていて、ケトン体がエネルギーとして作られています。

そのケトン体を作る材料は何でしょう?

それは、あなたが今までしっかり体内にため込んできた「脂肪」です。これがどんどん消費されていきます。うれしいことに、生活習慣病の元凶と言われる内臓脂肪も使われていきます。運動をしなくても、生活習慣病対策・ダイエット成功へとつながります。

ゆるい糖質制限から出発

糖質制限を本気でやるなら意識変革が必要なようです。もう、主食(炭水化物)でお腹をいっぱいにするのはやめましょう。

外食で気楽に食べていた、丼物・カレーライス・麺類には、さよならです。もちろん、食べたければ食べてもいいのですが、丼物1杯に角砂糖30個が含まれていることを想像して食べてはどうでしょう。

妥協策として、丼物を完食するのはやめて、ごはんを半分くらい残してサラダを注文するのもいいですね。糖質がゼロに近い野菜サラダを最初に食べてから、丼物を食べる。ただし、ごはんは半分残す。お腹は結構ふくれ、心も満たされます。

私はこの程度の、ゆるい糖質制限から出発しました。

(続く)

【次回】第35回・糖質制限の実践とその劇的な効果 – 3

【前回】第33回・糖質制限の実践とその劇的な効果 – 1

本連載が単行本(紙の書籍)として刊行されました

本連載は、本サイトに掲載した舟橋栄二さんの記事から、がん闘病に関する回を再配信したものです。時期に関する記載は2022年現在のものです。

(本連載記事一覧)がん患者よ、旅に出よう!
(スペシャル対談)私のリゾートライフの全体マップ
(筆者ホームページ)舟橋栄二「第二の人生を豊かに」

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