夏の旅先として予定していた香港でデモが起こってしまったので、急きょ決めたマカオへの旅でした。そのため、直前にホテルを予約したので、思うようなホテル選びができたわけではありません。そんな中、自分が選んだのが、この「New Orient Landmark Hotel(新東方置地、以下ランドマーク)というホテルです。
まずは立地からチェックしてみたいと思います。こちらはマカオ政府観光局の公式サイトからの引用です。
ホテルの格付けについてはいろいろな尺度がありますが、地元の観光局のレーティングには一定の信頼感や権威があるでしょう。しかし、自分はこの格付には疑問があります。
ランドマークは「5つ星デラックスホテル」という最上位カテゴリーに分類されているのですが、実際に利用した印象は、とても5つ星とは思えず、せいぜい4つ星だろう、というものでした。行く前から評判をチェックして、それは予想の通りだったのですが、何かこう「投げやりな感じ」のホテルなんですよね。
でも、立地は抜群です。地図の3番はマカオ半島で最も有名な「グランド・リスボア(新葡京)」、そして8番が伝説の場所「サンズ・マカオ(金沙)」です。つまり、マカオ半島を代表する2つの重要ホテルのちょうど真ん中に位置する、まさに、マカオ半島の中心と言ってもよい立地です。サンズ・マカオの立地については、こちらの関連記事もご覧ください。
(関連)マカオ交通の要諦、シャトルバスの研究 – 1 | resortboy's blog
(関連)マカオのホテル選び(決定編) | resortboy's blog
世界遺産巡りをするのにもなんとか歩いて回れる場所ですし、また近くに24時間オープンでクレジットカードも使えるスーパー「サンミュウ(新苗超級市場)」もあって、とても便利です。
(参考)サンミュウスーパーマーケット[Supermarcado San Miu Limitada] | マカオナビ
でも、自分はこのホテルには、できればあまり泊まりたくはなかったのでした。5つ星ホテルとしては安いので、立地も含めて魅力的ではあるのですが、どうしても気になる点がいくつかあったからです。
まず第1に、このホテルの2階には「いちごうサウナ(壹號桑拿)」という有名なサウナがあります。自分は風俗関係に興味がないので説明は省きますが、何しろハイティーンの女の子を連れての旅でしたので、こういうものがあるホテルは望ましくないと思ったのです。
しかし、クリーンなイメージのコタイ地区の有名ホテル、例えばギャラクシーやヴェネチアンなどの有名IRは、直前予約だと価格が高くて泊まる気になりませんでした。それに引き換えこのホテルは、8月のお盆に直前予約しても、セミダブルベッド2つのお部屋で1万円台半ばの価格なのです。
その価格と格付けとのアンバランスが、危惧していたことの2点目です。こちらがロビーの様子です。
一応豪華ですが、何というか、ホテルとしての活気ややる気みたいなものが感じられない空間でした。やはり価格と品質には一定の相関があります。格安なのには理由がある、ということだと思うのですが、それを示す例としては、このホテルのシャトルバスの貧弱さがあります。
こちらの記事で書いたように、マカオの高級ホテルはシャトルバスの運行に力を入れていて、タクシーや公共バスを使わなくても、マカオではほとんどの移動が足りてしまうほどです。ところがこのホテルはシャトルバスを一系統しか運行しておらず、しかも中国(珠海)との国境ゲートとのルートしかありません。夜間の運行はないし、フェリーターミナルへの便もないとは、ちょっと驚きました。
そんなわけで、このランドマークを万が一、予約してみたいという方は、向かいにギャラクシー系の高級ホテル(マカオ観光局のカテゴライズは5つ星で、なぜかランドマークより格下)の「スターワールド(星際)」がありますので、そこのシャトルバスを利用させてもらうのがよいと思います。
3番目として、このホテルの評価を落としているのは、客室までのエレベーターのアクセスの悪さです。このホテルはロビーのある建物と、左右2つの建物の3つが合体した、コの字型の形状になっています。そのため、客室に向かうには一度ロビー棟から6階まで上がって、そこでエレベーターを乗り換えてさらに目的の階まで行くという、面倒な手続きを経ることになるのです。
写真はその乗り換えフロアの様子で6階にも立派なロビーがあります。みんな素通りするだけなので、ソファーには誰もいません。こうしたところにも投げやりな印象を持ってしまいます。
ネガティブなことばかり言いましたが、逆に言えばこうしたことを納得ずくで利用すれば、「クセがすごい!」けれども、使いでのあるホテルと言えると思います。値段が安くて、マカオ半島の中心、地元感も味わえる立地。そして曲りなりにも真正5つ星ホテルで、十分に豪華。
というわけで、チェックインしてお部屋に向かいます。次回は肝心のお部屋について紹介します。