開業迫る横浜ベイコート倶楽部&カハラ横浜

お盆休みの後半は横浜で過ごしたので、開業迫る横浜ベイコート倶楽部とザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜の様子を見に行ってきました。建物は既に完成していて、同時に整備されていた周辺の歩道も開通しています。

まずはエントランスの位置関係から紹介します。こちらの写真は横浜駅側の交差点からの撮影で、クルマ目線では、ここが一番目立つ場所となります。

Photo by resortboy

(公式)ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜【公式】| THE KAHALA HOTEL & RESORT YOKOHAMA

上記の公式サイトのイラストの方がよく分かると思いますが、交差点に面して車寄せができていて、そこがカハラ横浜のエントランスとなっています。

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ベイコートの方はというと、こちらの写真を見てください。

Photo by resortboy

建物の北側(耐震バース側)にひっそりとベイコート倶楽部のゲートがあります。ちょうどベビーカーを押している歩行者がいるところです。

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まるで裏口のような位置にあります。バックヤードへの搬入口かな?と感じたのですが、周囲を一周してもこれ以外に入口はありません。交差点に向けて開放しているカハラとは対象的なエントランスとなっています。改めて以下の公式ページで確認すると、これと同じ入口が紹介されていました。あえてこうしたエントランスになっているのも、「完全会員制」というコンセプトから来るものなのでしょう。

(公式)公式 – 横浜ベイコート倶楽部|YOKOHAMA BAYCOURT CLUB

次に、建物の全体的な位置について確認します。上記の横浜ベイコート公式ページでは、関係のないホテル上空の空撮ビデオがトップで流れて、誤解を招きやすいプレゼンテーションとなっています。以下は、僕が夏休みに滞在したホテルからの一枚ですが、横浜ベイコート&カハラの実際の位置と、その前に広がる臨港パークや海との距離感などが、よく理解できるのではないかと思います。

Photo by resortboy

次に、エントランスと反対側(歩道側)に回ってみます。両ホテルの入口の反対側である歩道側の方が人通りがあり目立つ側で、実際、横浜ベイコート倶楽部としては、建物の形状としてそちらから見たときに正しい形に見えるようにデザインされています(冒頭の写真。一方、カハラ横浜は反対側から見た形状を正面として、同じ建物を両面から使い分けています)。

このホテルは、隣にある展示場「パシフィコ横浜ノース」と併せての開発プロジェクトであり、ホテル完成とともに街区としての整備工事も完了しました。その結果、展示場とベイコートの間を通って横浜駅方面から臨港パークへとつながる歩道も開通しました。これは臨港パーク側から撮影したものです。

Photo by resortboy

ここを歩いていて気になったのは、歩道とホテルとの距離感です。けっこうギリギリまで建てたな、という印象を持ちました。

建物と歩道との間には水盤があるものの、目隠しの植栽などはなく、ほぼ直接歩道に面しています。ラウンジから客室丸見えという施設がありましたが、まったく関係のない通行人から中が見えるのは完全会員制のホテルとしてはあり得ない話なので、そうなっているはずはありません。

開業時にどのようなプライバシー対策が取られているのか、どのような技術で解決しているのか、興味があります。なお、開業までは1カ月程度ありますので、写真が最終的な仕様とは限らないことをお断りしておきます。

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この新設された歩道は、周囲に林立するタワーマンションの住民などが海辺の憩いの場である臨港パークに向かって通行するためのもので、横浜駅方面からのアクセスにも利用される、みなとみらい全体のメイン歩行者ルートの1つ「キング軸」として整備されたものです。

(画像出典:横浜市都市整備局)

ちなみに、桜木町駅からランドマークタワーや東急スクエアを経由してインターコンチネンタルに至るルートが「クイーン軸」で、このキング軸と対になっています(コンセプトとしても、緑化のキング軸、商業のクイーン軸と対になっています)。

そうした地元の方の人通りの多いパブリックな場所に、この独特なプライバシー重視の会員制リゾートホテルがあるということは、どう理解したらいいのかな、と、しばし考え込んでしまいました。

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そもそもこのホテルは、横浜市の「みなとみらい21中央地区20街区MICE施設整備事業」という公的なまちづくり事業の一環で建築されたものです。ですから、そこがパブリックな場所であるのは当然であり、購入された方も重要事項として宅地建物取引主任者から各種の説明を受けてご納得されているのだと思います。しかし、ホテルがそれほど重要な歩行者用通路に面しているということは、どれほど意識されていたでしょうか。

(公式)【記者発表】みなとみらい21地区 パシフィコ横浜ノース周辺の歩行者用通路が新たに開通します! 横浜市

6 comments

  1. 部屋からの良い眺め、美味しい料理、お洒落な館内&お部屋、スタッフの行き届いたサービス、洒落たゲスト……。
    何にリゾート感を感じるかは人それぞれですが、良い景色のアウトドアバス(露天風呂)またはオープンエア温水プールに、リゾート感を感じ、心を開放される私にとっては、構造上それが無さそうに見えるため、ちょっと残念です……。
    室内プールやスパに期待ですね。

  2. もなあくさん、コメントありがとうございます。現地を見てきて、僕はかなり衝撃を受けてしまいました。上の記事はそのショックで頭が混乱しているせいか、今ひとつよく書けていないと思っています。もう少しクールダウンしたらば、リライトしたいと思っています。このホテルは「問題作」であると思いました。

    別記事にするほどではないので、コメントの形で補足を書きます(今日、本文部分にキング軸の説明の補足のために、地図を追加してあります)。

    まず、以下がこの街区の総責任者的存在であるパシフィコ横浜の広報資料から引用した、キング軸とホテルの関係を示したCGです。実際にもこの通りに作られていると思います。

    (画像出典:パシフィコ横浜)

    これを見ると、僕が記事で書ききれていないことがよくわかります。それは、キング軸はペデストリアンデッキとして車道とは完全にレイヤーを分離して計画されていて、建物としては3階部分にある、ということです。

    普通のシティホテルは1階にロビーや車寄せ、2階まで吹き抜けになっていてラウンジなどがあり、3階~5階にレストランや宴会場、それにジム、6階から客室、みたいな作りになっているケースが多いように思います。しかし、横浜ベイコート&カハラの場合は、その2階までの部分がキング軸よりも下の「地下じゃないけど地下的な」車道のレイヤーに属しているわけです。

    おそらく、3階の水盤に面してプールやレストランがあるのだと思いますが、キング軸から見ると、そこは「路面店」のように見える構造になっています。

    そしてそのすぐ上の4階からは客室です。なにしろ隣に大きなコンベンションホールがあるわけですから、かつてのシティホテルのような宴会フロアは不要です。

    横浜ベイコートの場合は、すべてのグレードが全フロアにある建築計画になっていますし、ベイコートらしくビューバスが売りです。都市計画で義務付けられたペデストリアンデッキの歩行者の目線のすぐ上にそうしたものがある完全会員制ホテル、というのは、かなり倒錯した世界観のように僕には思われます。

    僕がショックを受けた、というのはそういう理由からです。他のベイコートのことも知っていますし、その商品性についても理解しているつもりです。しかし、その建築計画がこうしたものだったとは。うかつにも完成した後に気づきました。

  3. 読者の方から直接ご連絡をいただきまして、上記のパシフィコ横浜のCGは、実際に現地を訪れたのと印象が違う、とご指摘をいただきました。

    まぁパシフィコ横浜も図面を元にCGを起こしているのでしょうから、意図的に何か調整しているわけではないと思うのですが、僕もそのご指摘には同感である部分もあるので、自分で撮った写真を追加でご覧に入れます。

    要するに、歩道にもっと近づいて建物があるように感じるというご指摘です。まずは海側から。そこそこ高い植え込みを建物に沿って植えています。さすがに目隠しが必要だと判断されたのではないかと。

    Photo by resortboy

    そして横浜駅側の橋からの撮影。中央部に入口のようなものが見えますが、これはカハラの通用口に当たります。

    Photo by resortboy

  4. resortboyさん、こんにちは。

    私も6月末に建物を歩いて一周してきました。いろいろ訳あって所有会員権を整理し横浜メンバー1本に絞りましたので、そのような関心もあって丹念に眺めてきたんですが、あくまで私個人の印象としては、仰るような距離感への危惧はさほど持たなかった、というのが正直なところです。

    3層に見える建物のうち、キング軸の通路側に張り出した国際大通り寄りの半分(2層分)がカハラホテル、耐震バース側に張り出した臨港パーク寄りの残り半分(2層)がベイコートで、それぞれの客室は4階から12階まであり、13階のみ全フロアがベイコートRS客室となっています。

    ちなみに最上階の14階にメンバーズレセプションとスカイロビー・オッツィオ・眺遊楼が並び、3階の水庭に面したカハラ側に和食&鉄板焼レストランが、少し奥まったベイコート側にジムとプールが水庭に面してますが、その館内すら植え込みの樹木が育てば見づらくなる印象を受けました。

    その3階は天井高があるため結構な仰角が生じて、少なくとも5階以上になると室内までは見通せない感じでした。もちろん昼間は鏡面仕上げのガラスで4階でも殆ど中は見えませんが、夜でもガラス窓に張り付かないかぎり心配なさそうです。むろん同じ高さの対面からの目は気になりますが、幸いパシフィコ横浜ノースには覗けるような窓も見当たりませんし。

    とはいえ部屋に人がいる状態で、内外からどう見えるかを体験しないと何とも言えません。客室から見た外部との距離感も、何となく東京ベイコートと似た感じかなぁという雰囲気を予想していますが、開業後に利用した際よく検分して来たいと思います。その時はまたご報告させて頂きますね (^^;

  5. benさん、メンバーさんでいらしたんですね。ホテル内の区分けについて情報いただき感謝です! ぜひご利用された際のインプレッションをお寄せいただけましたらと思います。よろしくお願いします。

    僕はあまり深く考えずに現地を視察したので、ホテルのお部屋内が見えるという事実にけっこうびっくりしてしまったんです。例えば記事内に掲載している写真で、キング軸を図示した地図の1つ上の写真では、10階のお部屋の窓辺に置いてあるスタンドが見えて、お部屋の柱などがはっきり見えています。

    スマホの広角レンズで何気なく撮っただけでこれなので、滞在される方はご用心されたほうがよいと感じました。光線の具合で室内が歩行者に見えることがあることは事実としてありそうです。

  6. エクシブオーナー(契約がラージ以上の会員に限る)に対する横浜ベイコート倶楽部の交換予約が来週月曜日(9月7日)から開始されます。

    電話受付が、2020年9月7日(月)午前10時から。電話する先は「RTCCベイコート倶楽部予約センター」で、0570-03-1133です(10~17時)。RTCCというところに、歴史的経緯というか、深みのようなものを覚えずにはいられませんが、まぁそれはこの際、どうでもいいですね。

    インターネットからも同様に同日の10時解禁で、以下のアドレスから。
    横浜ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート|ホテル情報|リゾートトラスト株式会社

    ともあれ、この施設には成功してもらわないといけませんから、皆さんふるってご利用ください。東京じゃないのでGo Toトラベル対象でもありますしね。

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