マリオットがスターウッド(SPG)の買収を完了したのは2016年の9月でした。その前年の2015年頃から、国際的なホテルチェーンが顧客の囲い込み競争をはじめて、いわゆるロイヤルティプログラムの市民化が日本でも起きました。提携クレジットカードの取得による「なんちゃってゴールド」会員がラウンジ文化を謳歌できた数年を経て、2020年に起きたのが今回のコロナ禍です。
全国的な緊急事態宣言の解除を受けて、休館していた僕の住む街のヒルトン東京お台場も、6月1日(月)からの営業再開が決まりました。しかし、かつてのような「楽しいホテルベネフィット」は戻ってきません。
冒頭の写真は昨年利用した際に撮影した、ヒルトンお台場のエグゼクティブラウンジの様子です。撮影時間は午後のティータイムなので空いていますが、夜のカクテルタイムには平日にもかかわらず満席に近い入り込みようでした。
どうでしょう、今見ると、「密だな~」という印象があるのではないでしょうか。机と机の間は人が通れないほどの間隔で、いま上級ホテルが標準的に掲げている「2メートル」の距離確保とはかけ離れたものです。ホテル内での飲食に対する常識がまったく変わってしまったことに改めて驚きます。
そして、このエグゼクティブラウンジのオープンのめどは立っておらず、当面は休業のままでホテルは営業を再開します。
このホテルの場合、ラウンジ閉鎖の代わりとして、朝食・ティータイム・カクテルタイムのそれぞれで、1階にあるブッフェレストラン「シースケープ」でサービスが受けられます。
ただしブッフェ営業は再開しませんから、朝食は和もしくは洋のセットメニュー、ティータイムはケーキ3種類とスナック3種類をワンプレートで、カクテルタイムはオードブルとドライフードをワンプレート、という限定的な対応となります。ドリンクについては公式な発表がありませんが、随時オーダーすればベネフィットの範囲内で提供してもらえるものと想像します。
そのシースケープの営業時間も短くなっており、以下のような時程でのオープンとなります。
ブレックファスト 7:00~10:30
ランチ 11:00~14:15
アフタヌーンティー 14:45~18:00
ディナー 18:30~20:30(ラストオーダー19:30)
飲食に関しては、このような形で一定のベネフィットが確保されましたが、「都市型リゾート」と考えた場合に影響が大きいのは、お台場ヒルトンの大きな特徴であるスパ施設のクローズです。フィットネスジムは24時間オープンで再開し、エステも再開されますが、アクアゾーン(プールや露天ジャグジー)は再開しません。
(追記:2020年7月4日からアクアゾーンも営業再開されました)
このほか、レストランの営業も大幅に縮小となり、まともにオープンするのはブッフェレストランだったシースケープだけで、日本料理「さくら」は時短営業で会席料理は中止、「グリロジー バー&グリル」「唐宮」「キャプテンズバー」は休業のままで、ルームサービスも営業しません(なんと!)。
ヒルトンお台場の場合、インバウンドによる外国人利用がかなりの割合を占めていましたから、当分は、非常に低い稼働水準でなんとか均衡を取ろうとしていくのでしょう。
現在のところ、日本が上陸拒否を行う対象地域は世界111カ国・地域となっています。しばらくはこのような状況が続きます。僕も含めてあんなに楽しそうだったラウンジおじさんたちは、どこに向かうのでしょう。
いつも楽しい記事をありがとうございます。
文中の「レストランで2メートル距離確保」は、コロナ騒動が落ち着いた後も、長期的に高級ホテルの文化として根付いてほしいと願っています。
(どこまで可能か分かりませんが、単価の上昇は最低限に抑えつつ、、)
大衆食堂や居酒屋ではなく高級ホテルで食事をすることの意義を、これまで以上に打ち出してほしいですね^^
Masa2019さん、こんにちは。エクシブに関しては、これまで以上に、個室っぽいタイプの客席が増えていくのかもしれないですね。対して、一般的な飲食店ではなかなか面積的に距離を取るのが難しいので、透明シールドが一般化するのでしょうか…。
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resortboyさん、懐かしい「ヒルトンお台場」の写真と最新情報ありがとうございます。
東京都心にありながら、最高のリゾートホテルのヒルトンお台場、そのベストな施設「アクアゾーン」が閉鎖とは。さらに、私の大好きだった「エグゼクティブラウンジ」も再開せず!
これではわざわざヒルトン東京お台場に泊まる意欲がなくなります。
都心の高級ホテルの(無駄とも思えた)付加施設が(コロナ爆弾下で)どんどん削減され、単なる箱・宿泊施設になってきてますね。
コロナ感染次第ですが、当分の間、インバウンドの外国人客は見込めませんので、コスト削減は世界基準になります。ヒルトン名古屋でもエグゼクティブラウンジ閉鎖で1階のレストラン横で代用です。名古屋マリオットも今まで太っ腹だったラウンジ利用のローカル・ルール(2名+1名OK、その他)が改悪されました。
あくまでもコロナ次第ですが…
国内会員制リゾートクラブが相対的に魅力を増してきます。
1 マリオット・ヒルトン等の高級ホテルの魅力低下・コロナ感染リスクは依然として大きい。
2 国内会員制リゾートクラブの施設・サービスの低下(確認していません)はあまりなく、コロナ感染リスクは小さい
最後に、今年の2月以降、stayhomeに徹していて全く旅行に出ていません。そろそろstayhomeに飽きてきたので、旅に出たくなってきました。しかし、まだコロナがくすぶっていますし、高級ホテルは魅力なしです。マリオットもヒルトンもステータスは1年延長されているので、今年は宿泊修行する必要ありません。
そこで、今、考えているのは、昔にもどって…
セラヴィリゾート泉郷の「蓼科のコテージにこもるか?」です。(1人旅予定)
茅野市のスーパーで食材をいっぱい買い込んで別荘で自炊すればコロナ菌ゼロ、安全は確保できます。コテージにロングステイしてスポーツ(自転車・ジョギング・登山)と執筆活動(新著制作)をします。
ただし、万一、コロナに感染して急激に悪化したら「老人1人、コテージで死んでいた」となりますね。
お客のいない平日の「エクシブ蓼科」に連泊してもいいですね。かなり安全な気がします。
今の私の心の中にはリゾートクラブ回帰が起こっています。
では、また。
stayhomeboyさんからresortboyさんに戻りましたね。
やはりresortboyさんの方がしっくりきます。
funasanにいただいたコメントで考えさせられたのは、「高級ホテルが単なる箱に」という一方で、「リゾートクラブ回帰」とお話されている点ですね。
施設やサービスの充実が「高級」の証であったとするならば、インバウンド需要を失って低空飛行を余儀なくされた多くの国際派ホテルは、付帯施設のクローズやサービスの制限で魅力を失っていて、しかもそれが長期化する可能性が大いにあります。
一方、リゾートクラブは運営母体によっていろいろですが、別荘の代替品としてのシンプルなクラブでは、あまり変わらない価値を提供できそうです。まぁ商品自体が歴史的に老朽化しているという問題を棚に上げればですが。
また、リゾートクラブで「高級」をうたって施設やサービスを充実させてきたタイプ、エクシブが典型だと思いますが、このジャンルのホテルはインバウンド需要に頼ってはいませんから、稼働率さえ戻れば、新たな常識における「高級」なサービスを国際派ホテルに先駆けて確立できる可能性があるかもしれません。
「東京アラート」なるものが出ていて、「じゃあ旅行にでも行くか」とはなかなか気分的にならないのですが、リゾートクラブにとっては、ホテル業界全体とは違った新たな価値を打ち出せるチャンスでもあるので、うまくこの危機を利用してほしいと思います。
keimaさん、細かいところに気づいていただいてありがとうございます(^^)
三井住友ヒルトン・オナーズVISAカード(プラチナ、ゴールド、クラシック)の新規入会受付は2020年6月30日をもって終了いたします。
また本カードに付随するサービスは、2022年2月28日(月)でサービス提供が終了いたします。引き続きご利用いただき、最大限ポイントをご獲得ください。
2020年秋には、これまでの特典はそのままに、さらに魅力的になった新しい提携カードが登場します。どうぞご期待ください。
spgカードを解約したので、秋に出るヒルトンカードに期待したいと思います。
サッカー小僧さん、情報ありがとうございます。
ヒルトン・オナーズVISAカード|クレジットカードの三井住友VISAカード
上記ページには以下のようにあります。
えー、VISAじゃなければどこだって言うのさ!これですかい?
Hilton Honors American Express Business Credit Card
現在、公私ともにばたばたしていまして、新たな記事が書けずにいてすみません。週に1~2回の外回りを除くと自宅でのテレワーク勤務になっていまして、そうなると、もう歯止めなく仕事が増えてしまって、ブログを書くペースがすっかり崩れてしまいました。そういう方はいませんか? メリハリがつかなくて困っています。洗濯しながら仕事もできるけれど、それってどうなの、的な。
さて、お台場の話を少し。
まずお台場ヒルトンですが、地元住民に対して、いろいろなキャンペーンをしています。
ステイでは、8月31日まで一律料金で、1室2名13,000円++です。3人だと18,000円++。うーん、もうエクシブに行く必要がなくなってしまった感じが…。まだエグゼクティブラウンジと庵スパTOKYOがクローズしていますが、さすがに夏にはオープンするでしょうし。
さらにお台場ヒルトンでは、地元民はレストランで5,000円以上使うと4割引になります。これは朝食でも適用です。さらに、これが謎キャンペーンなんですが、ヒルトンの駐車場を月額税込2万円で借りることができます。これは僕が借りているところよりもはるかに安いです。誰が使うのか、という感じですが…。
また、アクアシティやデックスは地元民に金券を配っています。さらに、地元レストランがテイクアウトのちらしを入れてきたりしますが、けっこう高くて「これじゃぁ買わないよ」と思ったり。
「みんな大変だな」というのが率直な感想です。
ヒルトン名古屋の最新情報です。
定点観測のつもりでヒルトン名古屋に2週連続で1泊ずつ平日(6/22,7/1)に泊まってきました。この1週間で確実にお客は戻ってきています。しかし、朝食レストランを見る限りガラガラ状態です。以下、コロナ時代のエグゼクティブラウンジのニュースタイルを紹介します。
コロナ前は26階に眺めの良い専用ラウンジがあり、ここでチェックイン・アウトはじめ全てのラウンジ機能をしていました。食材の提供からスタッフのサービスまで非常に良く人気のラウンジでした。これがコロナのため一時的に閉鎖され下記の場所に移転しました。
◎場所:「ハイドアウェイ3-3」(1階ホテルの専用バー)または「インプレイス3-3」(1階オールデイレストラン)
◎朝食:「インプレイス3-3」平日06:30-10:00 土日祝06:30-10:30
◎アフタヌーンティー:全日:15:00-16:30
◎カクテルタイム:全日17:00-20:00(ラストオーダー19:00)
食材:「オードブル・メイン・デザート」の3皿のセットメニュー。お代わりなし。時間制限なし。
★混雑対策
平日:ホテルの専用バーである「ハイドアウェイ3-3」は座席数が少なく、混んできたら直ぐに隣のビュッフェレストラン「インプレイス3-3」に案内してもらえます。よって、ラウンジが満席で使えない、ということはありません。
土曜日:アフタヌーンティー、カクテルタイム共にビュッフェレストラン「インプレイス3-3」の広小路通り側を専用ラウンジとしてオープンしています。非常に広くて座席数も多数ありますが、間隔をあけてお客に席を提供するため満席になることもある、ということです。
★カクテルタイムの夕食ビュッフェ半額提供
ヒルトン名古屋のユニークな試みに「カクテルタイム利用者に対して夕食ビュッフェを半額で提供する」というのがあります。注:アラカルトメニューは半額割引なし。HPCJ会員は既定の割引あり。
ラウンジの場所が事実上1階のレストラン「インプレイス3-3」になっていますので、一般客と同じ夕食ビュッフェが頂けます。カクテルタイムのセットメニューはお代わり不可ですから、もっと本格的に食べたい人には便利で合理的なシステムです。値段は税・サービス料込み、半額割引で平日約2500円、休前日約3000円です。勿論、カクテルタイムですのでお酒は飲み放題で時間制限なしです。多少の追加費用はかかりますが満足感は大きいと思います。
≪ヒルトン名古屋のニュースタイル≫
コロナ時代、どうしても3密になってしまうエグゼクティブラウンジをレストランに移行し、セットメニューの不足分を夕食ビュッフェで補充する。ヒルトン名古屋の生み出した新しいコロナ時代のカクテルタイムだと思います。拍手!
ヒルトン名古屋の詳しい旅行記をフォートラベルにアップしました。
◎https://4travel.jp/travelogue/11630375
◎https://4travel.jp/travelogue/11631410
funasan、ヒルトン名古屋の最新レポートをありがとうございました。黒塗りのエレベーターがリアルですね。
高層階にあるエグゼクティブラウンジのクローズは痛い感じがします。旧ロビーのレストランはいかにも1階!という感じで、非日常感に欠けるような気がしますがどうでしょうか…。お台場ヒルトンや大阪ヒルトンはエグゼラウンジがもともと低層階なので、ブッフェレストランと統合されてもあまり雰囲気が変わらないのと比べると、対照的に感じます。
名古屋ヒルトンの大家さんはやはりファンドで、ジャパン・ホテル・リート投資法人です。2016年の取得ですが、客室リニューアルを手始めに、着実に手をかけて、いろいろ良くなっているのは、こうしたことも影響していると思います。
ヒルトン名古屋|ポートフォリオ|ジャパン・ホテル・リート投資法人
ところで、ヒルトンお台場ですが、アクアゾーン(プールや屋外ジェットバス)が7月4日から再開されました。皆さんどうぞお台場にお越しください。
《コロナ時代のヒルトン名古屋のサービスダウン》
4連休の前日、7月22日(水)ヒルトン名古屋に家族5名(2部屋)で泊まってきました。
2部屋ともHPCJの最低価格(総額14000円程度:2名利用可)での予約です。
コロナでお客が激減しており、この日まで常時フラッシュレートのような感じでした。
しかし、ここに大きな落とし穴がありました。
私はヒルトンのダイヤモンド会員なのでエグゼルームにアップでしたが、
娘婿(ヒルトンカードによるゴールド会員)は1ランクアップのデラックスルームまででした。
事前に電話して家族で行くのでエグゼまでのアップをお願いします、と頼んでいたのですがダメでした。しかも、当日のエグゼルームは空室多数でした。
私はお酒がダメですが娘婿さんはお酒が大好きなので、ラウンジで飲食するのが主目的のホテルステイです。彼の部屋は当日の有料アップ(1室2名1万円+税・サ)にして2部屋ともにエグゼルームにしました。結果的に一般予約と同じくらいの価格になってしまいました。どうやら最低価格で予約して2段階アップ(スタンダード→エグゼ)はダメになったようです。
次なる問題は、ゴールド会員がデラックスルーム予約しておけば1ランクアップでエグゼルームにアップしてくれるかどうかです。(注:空室ありを前提にします)実は8月のお盆前にもヒルトン名古屋の予約(2部屋)をしていますが、安全策のため娘婿の部屋は最初からエグゼルームにしておきました。
朝食会場を見る限り一般客はかなり戻ってきていますが、外国人とビジネス客が消えたヒルトン名古屋は当分の間、苦戦が続きそうです。「クレカ1枚でゴールドになりエグゼに無料アップしてもらってラウンジを楽しむ」という魅力的な作戦(注)が今後も通用するか、皆様の宿泊体験をお待ちしております。
注:ヒルトン・オナーズVISAカードの新規入会終了の影響?
funasan、ヒルトン名古屋の情報をありがとうございました。
僕はこの連休は某ヒルトンにいて、「カマアイナレート+なんちゃってGOLD」の超レアなコンボで利用してきたのですが、無事にアップグレードが行われ、エグゼ利用をさせてもらいまして、この記事の実体験に基づくアップデート記事を書けることになりました(ラウンジも連休限定で再開しました)。
というわけで、詳細についてはもう少々お待ちください(^^)
少しだけ印象を書きますと、エグゼクティブラウンジは、いい意味でも悪い意味でも本来の空間に戻ったということであります。食べ放題・飲み放題システムとしてラウンジを利用してきた「ラウンジおじさん」「ラウンジファミリー」は、絶滅危惧種となったことを実体験で確認できました。もうアップグレードにこだわることはないと、個人的には思います。
21時ごろにお腹が空いて街に出ましたが、時短営業でお店が終わっていたので、コンビニで食料を調達してお部屋で食べましたとさ^^; しかしながら、コンビニの高いカップ麺は恐ろしく美味いですね。
ここに書くのがいいのかわかりませんが、ヒルトンVISAゴールドで「なんちゃってゴールド」の皆さんへ。そろそろ例の改悪が近いですから、解約するなり、ご対応くださいませ。
「マイ・ペイすリボ」年会費優遇特典条件改定のお知らせ|クレジットカードの三井住友VISAカード