リゾート会員権(具体的に言えば「エクシブ」)が僕を惹きつける理由の一つに、それが非常に高額であるにも関らず、経済合理性の見地から言って大きな歪みがある、という点がある。(写真はエクシブ蓼科のオーナーズレセプション)
リゾートトラストから新規物件を購入しようが、中古市場で何か格安のものを見つけようが、契約施設が新しかろうがそうでなかろうが、エクシブのシステム上は同様に「オーナー」として取り扱われ、グレードに応じてほとんど均質なサービスを受けることができる。
サービスが均質なら、合理的な価格形成が行われる市場においては価格の差異はなくなっていくはずだが、ご存知のとおり、リゾート会員権の売買仲介業者を介した中古物件の価格と、リゾートトラストから新規物件を購入するのとでは、同じグレードの物件で倍以上もの価格差があることは珍しくない。
同じようなものなら、安い方がいいに決まっている、というドライな方に、もっと安く買える(かもしれない)シチュエーションをここでご紹介しよう。
エクシブは2005年の末の統計で、43.3%が法人会員である。リゾート会員権というものは、法人にとっては節税効果などはなく、バランスシート上はお荷物にしかならないものなので、景気のいい時に購入してしまってあまり利用もしていない法人が、そのことに気付いて手放すことがある。エクシブにおける法人会員の比率は年々下がっており、2001年の3月には49%が法人だった(もっとも法人会員数そのものは年々伸びてはいる)。
こうして法人が手放したい物件が仲介業者に出品された場合、タイミングがよければ、交渉によってはかなり安く購入することができるだろう。なぜなら法人の場合には決算期というものがあるので、12月末や3月末といった決算期までに、お荷物であるリゾート会員権を処分してしまいたい、という事情が強くはたらくからだ。
リゾート会員権の売買仲介業者の中には、売り手に対して価格交渉をしてくれるところもあるので、相手が決算期を前にした法人であれば、かなり強気な交渉が可能なのではないだろうか。
こういった話にすぐ首を突っ込んでしまいますが、決算期といえば、リゾートトラストの下取り価格も若干上がりますね。
これは、仲介業者で購入したものでも下取ってくれるのですが、なぜかあまりHPに書かれてませんよね・・・。タブーなんでしょうか?100万以下で購入したMグレードを「400万のところ、決算期なので500万で下取りします。」と言われると「うそ!」と思って浮かれてしまいますが、正規販売価格を見ると「うそ!」と思うぐらい高いので、夢から冷めてしまいます。
ただ、仲介業者のノーマルを買った人はグレードアップする時、ヴァージョンZにする事によって、1度だけ比較的有利に変更できそうですね・・・。
クワさん、こんばんは。こりゃまたすごい裏技ですね。「100万以下で購入したMグレードを『400万のところ、決算期なので500万で』」というのは、マジですか~、という感じです。僕も一度、下取りの話で営業さんが来たことがあります。詳細は控えますが、僕のときはそんな有利な話ではなかったです。
やはり、話の種類としては、タブーに属する類なんだろうと思いますが、決算期前になると、営業さんからの電話は増えますね。必死さが伝わってくるような時もありました。
というのも、リゾートトラストという会社はホテルレストラン事業よりも、圧倒的に会員権売上による収益で成り立っている会社であるからですね。
現在、リゾートトラストの会員権は、販売価格の50%が不動産代金、40%が登録料、10%が営繕のための預かり保証金で30年で償却しています。リゾート会員権はホテル利用料の前払い的性格を持っていると思いますが、実に9割は入会時(正確には不動産代金の売上計上はホテル開業時)に売上に計上されるわけで、クワさんのお話にあるようなちょっとムリしたような販売も、数字を上げるために行われているということなのですね。
というわけで、明日16日は、リゾートトラストの決算発表日ですよ。東京ベイコート倶楽部はどれくらい売れているでしょうか。エクシブでは、黙っていても売れそうな京都はともかく、立地の悪い那須白河が気になっています。
会員権購入のことで、やっぱりちょっと気になるので書かせていただきました。新規だろうが中古であろうが、普通の分譲マンションとは違いますから、もし扱い?や予約を取るときの条件が同じであれば安い方がいいに決まっています。
それならそもそも中古と新規物件の違いって何があるのでしたっけ?なんかありますよね・・・
新規物件購入者のステイタスだけってのは無しですよ~それって自己満足だけってことですもんね。でもエクシブって新規物件がばんばん売れているのですよね・・・??新規物件購入のメリットを再確認させてくださ~い。
ゆゆちゃん、こんにちは。「中古と新規物件の違い」って、たぶん永遠のテーマというか、いろいろな見方がある部分だと思いますが、少しコメントします。
まず僕が上記の小文で「経済合理性の見地から言って大きな歪みがある」と指摘したのがまさにこの部分で、物件はさまざまあるものの、利用する際のルールは共通化されていますから、同じグレードならできるだけ安い方がいい、というのは1つの真実だと思います。
リゾートトラストからの購入の場合、販売を担当した営業担当者が付きます。担当者が付くことにより、リゾートトラストが営業用に確保している分譲されていないお部屋を繁忙期などに利用できる、とされています。僕も、こうした営業用ルームの予約表を、営業の方に見せられたことがあります。いわゆる「予約の融通」という問題です。これについては規約でルール化されているわけではなく、均質なサービスの保証もあるわけではありませんが、中古物件と新規物件とで明確なサービスの差がない以上、こうした「場外乱闘」で差別化を図るほかない、という事情も理解できます。これもまた、1つの真実だと理解しています。
さて、短期的には新規と中古の大きな違いはありませんが、エクシブは「共有制」のリゾート会員権である、という本質においては、中古と新規物件はそれなりに価値が違います。
エクシブの新規会員権価格の約50%は不動産代金であり、契約施設の不動産が存続し、利用できることが会員権の価値の根源にあります。例えば、エクシブ鳥羽本館は来年で築20年を迎えますが、あと20~30年経って建て替えを迫られるような事態はそれなりに想定されます。
建て替えの時にはどうなるでしょう。リゾートトラスト社長の伊藤勝康氏は明快にこう語っています。
ONKYO:プロがプロに聞く経営の話:ゲスト リゾートトラスト社長 伊藤勝康
ですから、初期型エクシブの中古物件には、それはそれで安くなっている理由が十分にあるわけですが、その辺も価格形成が歪んでいて、比較的新しいエクシブの中古でも安いものは存在します。初期型エクシブの方が年会費が安い、という事情も絡んできますが、今日はこの辺でやめておきましょう。
こうした話は、そのうち体系的にまとめて発表したいと思っていますので、みなさんどうぞ突っ込みを入れてください。
ご回答いただきありがとうございます。
今後のご発表をおまちしていま~す!
・・・営業マンから買った場合、担当者が付くことにより、リゾートトラストが営業用に確保している分譲されていないお部屋を繁忙期などに利用できる・・・
本当にそうです。
この夏休み中も営業マンにお願いして取れなかったことはありません。
いつも突然営業マンにお願いするのですがこの夏も2連泊、3連泊がとれてます。
ちなみに宿泊は無限に受け付けるので好きなときに好きなだけ電話くださいと言ってくれていて、今日現在泊まりたいときに泊まれなかったことはありません。
年間で何泊したか覚えていないくらい使ってますが、間違いなく中古で買わなくて良かったと思っています。
こいんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。優秀な営業マンが着いていらして、快適にご利用されているようですね。
力のある営業担当者だと、何十人ものエクシブオーナーを担当しているので、このスレッドに書いた「営業用ルーム」だけでなく、自分が担当しているオーナーさんの権利をうまく融通することで、エクシブ会員権のルールを超えた利用をその営業担当者の裁量で実現する、ということもあると聞いています。
規約でルール化されていることではありませんが、いい営業担当者に出会えれば、新規でリゾートトラストから購入するのもよい選択かと思います。逆に、営業担当者が不調(使えない)だったりする話も耳にしますので、こればっかりは個別の判断ということになりそうですね。