箱根観光のハイライトは、なんと言っても箱根ロープウェイに乗って空中から見る箱根の景観である。箱根外輪山、噴煙のあがる大涌谷、静かに水をたたえる芦ノ湖、そして富士山だ。
これらが一度に楽しめるのが箱根ロープウェイなのだが、残念ながら春~夏は富士山が見えない日の方が多い。富士を見るなら12月がベスト。統計上、箱根から富士山が見える日がもっとも多いのが12月なのだ(小田急ホームページより引用)。
というわけでやってきました早雲山駅。リゾーピア箱根からならケーブルカーでわずか2駅である(リゾーピアは門の前がケーブルカーの駅「中強羅」)。
2007年6月1日に全線が新型に架け替わった、まだピカピカのロープウェイで大涌谷を目指す。
早雲山の駅を出ると、ロープウェイはどんどんと高度を上げていく。箱根外輪山を右手に、後ろには相模湾が見えてくる。急斜面を登りきるところがこのロープウェイ観光の最大のハイライトだ。
正面から左手には噴煙が上がる大涌谷が開け、そして右側には晴れていれば大迫力で富士山が顔を出すのである。では、その様子を動画でご覧ください(音が出ますので会社の方はご注意ください)。
感動さめやらぬうちに、大涌谷駅に到着。ここで新型ロープウェイは乗り換えになる。乗り換えたら次の駅は姥子、そして桃源台と芦ノ湖に向けて下っていく。
ずっと右側に富士山が見えているのだが、高度が下がるにしたがって夕陽が落ちるようにだんだんと見えなくなっていくのが、ちょっと物悲しく、情緒的である。
ところで、箱根を周遊するには、一般に芦ノ湖を中心として「順周り」と「逆周り」があって、箱根湯本-強羅-早雲山-桃源台と、反時計回りで周るのが圧倒的に人気がある。人気の理由の一つは、先の動画にあるように、大涌谷で突如現れる富士山のインパクトにあるのだと実感した。これを体験してしまうと、逆周りで徐々に富士山が見えてくるのでは物足りなく感じてしまうだろう。
紅葉の時期には順周りでは混雑がひどすぎるため、逆周りをお薦めするが、もう紅葉の時期は過ぎており、順周りでもそれほどの混雑はない。富士山を見るなら秋から冬。11月は混雑がひどくて観光どころではない。1~2月は雪景色がきれいだが、外に出て観光するには寒すぎる。そんなわけで、意外にお薦めな12月の箱根観光なのである。