アリゾナ記念館 セルフ観光ガイド

前回に引き続いて、パールハーバー観光のポイントについて紹介する今回は、「アリゾナ記念館」観光の勘所について触れます。この冒頭の写真がその記念館(USS Arizona Memorial)です。ここがパールハーバー見学のハイライトとなる場所ですが、むしろその周辺部に見るべきものがあります。

まずはアリゾナ記念館とビジターセンターの、全体マップを見てみましょう。

見学すべき部分は大きく分けて3つ。1)2つある展示館の展示、2)海上のアリゾナ記念館の見学、そして、3)パールハーバーを望みながらの屋外パネル群です。

はじめに入場に関してですが、これが結構厳しく、小物以外の荷物は一切持ち込みができません。例えばカメラバッグなどもダメで、カメラはカバーを外さなければなりません。

要するにポケットに入る以外のものは一切ダメ、という感じです(ウエストポーチもダメ)。入口の右手に手荷物預かり所がありますから、ここに荷物を預けてから入場しましょう。

費用は荷物1つあたり3ドル。バッグの大きさは問わないので、大きめの袋を持って行って、全員の荷物を1つにまとめて預けるのが得策です。

さて、ここでの見学で最も重要なのは、もちろん海上のアリゾナ記念館に船で渡ることなのですが、そのためには無料配布される乗船チケットが必要となります。しかしこれには、毎日「先着2,000人」という制限があるのです。以下の画面は、公式サイトにアクセスすると表示されるポップアップ警告です。

(公式)USS Arizona Memorial Tour

つまりパールハーバーの観光は、絶対に午前中のできるだけ早い時間に行かなければならない、ということなんです。ビジターセンターは朝7時からオープンしています。到着したら、とにかくメイン入口正面のデスクに行き、「船と映画のチケット(movie/boat tickets for the USS Arizona Memorial)」をゲットすることに集中しましょう。

なお2014年からは、「Recreation.gov」サイトでこの乗船チケットがオンライン予約できるようになっています(1.5ドルの手数料が必要。英語ができる人はチャレンジしてみてください)。このオンライン予約の枠は一部なので、オンラインで満席でも見学不可というわけではありません。

Tour Park Detail – PEARL HARBOR HISTORIC SITES (USS Arizona), Hawaii – Recreation.gov

アリゾナ記念館に渡るには、その前に映画を見る必要があって、チケットには集合時間が書かれています。無事にチケットが手に入ったら、集合時間までの間、展示館を見て回りましょう。

見学には、オーディオガイド(Audio Tours)の利用を薦めます。もちろん日本語版があり、料金は7.5ドルです。地図の付いたツアーパンフレットには、地図上に番号が書かれていて、その場所に行って機器にその番号を入力するとガイド音声がヘッドフォンから流れてくる、という具合です。

時間に余裕があれば、そのオーディオガイドの順路にしたがって見学を進めるのがよいでしょう。

時間に余裕がなければ、展示館に足を運びましょう。展示館は2つあり、1つは「The Road to War」、もう1つは「Attack」といいます。

前者では、アメリカと日本が戦争に至るまでのできごとを学べます。帝国海軍の空母「赤城」の模型はぜひ見ておきましょう。

お隣のAttackの方は、真珠湾攻撃の日に起きたことを時系列に沿って細かく学べる施設です。この館の真ん中にはシアターがあり、攻撃の詳細を映像で紹介しています(ブックストアでDVDが買えます)。この館にはこれから行くアリゾナ記念館の模型がありますから、海中に沈む戦艦がどうなっているのかを先に見ておくと、イメージが膨らんでよいと思います。

さて、チケットの集合時間になったら、最初に23分間の映画鑑賞です。内容は真珠湾攻撃の全容を紹介するもの。映画を日本語音声で聞けるレシーバーもあったようですが、日本人が少なかったせいか案内がなく、英語のままで鑑賞してしまったのが少々残念でした。

映画が終わるとシャトル船でアリゾナ記念館へ。

このアリゾナ記念館は、撃沈された戦艦アリゾナの真上に横たわるように建設されています(先ほどの模型を参照)。記念館の一番奥は慰霊碑となっていて、ここで死亡した1,102名の名前が大理石の壁に刻まれています。

記念館の中央はオープンエアの広間になっていて、ここから海中に沈んでいる戦艦アリゾナを見ることができます。

特筆すべきは、海中のアリゾナから燃料の石油が今も漏れ出し、水面に浮き上がっているのが見えることです。これは「アリゾナの涙」と呼ばれているようです。歴史と今がつながっていることが強く感じられる体験です。

再び船に乗って戻ってきたら、庭園を歩きながら、ハーバーに面して設置されたパネルを見て回りましょう。

パネルには撃沈された戦艦の配置が図示されていて、海上にはその場所に戦艦名の碑が建っています。実際の真珠湾を前に、1941年の出来事に思いを馳せてみてはどうでしょう。

なかなか記念撮影をするような場所はありませんが、シアター前にある「ツリー・オブ・ライフ」の前がよいかもしれません。「この地球に生きるすべてのものは互いにつながり合っている」という姿を、アリゾナ記念館の建築家であるアルフレッド・プレイスが表現したもので、海上の記念館にも同様の意匠が用いられています。

最後に、写真撮影について触れておきます。基本的にカメラやビデオでの撮影に制限はありません。ただしシアターの上映中と、シャトル船やフォード島に渡るシャトルバスに乗船・乗車中は、撮影禁止と指示がありました。それ以外は海上のアリゾナ記念館の内部はもちろん、博物館内もすべて撮影OKです。

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