パールハーバー観光のポイント

旅も7日目。この日のメインはパールハーバー観光です。フリーマガジンなどを見ると、パールハーバー関係の博物館の割引券がよく掲載されています。しかし、数がいくつもあってよくわかりません。また、パールハーバーに行くツアーもたくさんあります。ポイントは何でしょうか？ 僕も、現地に行ってみるまでそれらの差異がよくわかりませんでした。

実際、パールハーバーに行くとおびただしい数の展示があり、見るべきものは実にたくさんあります。しかし、ネタ的にはすべて太平洋戦争なわけです。見たいポイントを事前に検討して、思い切って絞るのが限られた時間を有効に使う方法だと思います。

そこでこの記事では、その絞り込みができるように、パールハーバー観光の概要を整理してみたいと思います。

アクセス
まずアクセスですが、ガイドさんに直接説明してもらいたい人以外は、ツアーで行く必要はないと思います。日本語のオーディオガイド（ヘッドホンで説明を聴くもの）を使って、自分のペースで見学することをまずは検討してみてください。

ザ・バスを使ってワイキキからは20番（Airport-Pearlridge）か42番（Ewa Beach）で「アリゾナ・メモリアル（Arizona Memorial）」で降りればOKです。所要時間は約1時間15分程度（The Busのタイムテーブルで確認してください）。20番のバスはホノルル空港を経由するため、42番バスよりも10分ほど時間がかかるようです。

TheBus – Routes & Timetables

僕らは時間を節約したかったので、アラモアナからGray Lineのシャトルバスを使って行きましたが、その便は現在は運行休止になっています。

Plan Your Visit
何を見るにしても、まずはアリゾナ記念館のビジターセンターに行く必要があります。こちらの写真はビジターセンターの入口にあるパネルを撮影したものです。

これがパールハーバー観光の全体像を端的に表しています。メインは「戦艦アリゾナ記念館（左上の写真）とビジターセンター」です。時間があったら見たい、または特別な興味があるという場合に見たいのが以下の3つです。写真下段左から、「ボウフィン潜水艦博物館公園」「戦艦ミズーリ記念館」「太平洋航空博物館 」です。

これらの名前をまず頭に入れてください。そして以下のポイントを押さえれば、オプショナルツアーのカタログが読めるようになります。

戦艦アリゾナ記念館
メインのアリゾナ記念館については、次回の記事で詳しく取り上げます。日本軍によって撃沈された戦艦アリゾナは今もパールハーバーに沈んでおり、その上に鎮魂の碑が立てられています。

アリゾナ記念館とビジターセンターの見学は、映画鑑賞や資料館の見学も含めて「無料」です。ビジターセンターに行って、いきなり有料チケットを買わないようにしてください。有料チケットは以下で紹介する他の3施設で必要なものです。

ともあれ、アリゾナ記念館に関する詳細は次回の記事で。

（公式）World War II Valor in the Pacific National Monument (U.S. National Park Service)

ボウフィン潜水艦博物館公園
「ボウフィン潜水艦博物館公園」には、第二次世界大戦中に太平洋で戦った本物の潜水艦、ボウフィン号（写真）が公開されています。魚雷室、機関室、乗組員の居住スペースなどに、実際に乗り込んで体験できる展示です。

敷地内には、太平洋戦争末期に日本軍が使用した人間魚雷「回天」も展示されています。

（公式）USS Bowfin Submarine Museum & Park

戦艦ミズーリ記念館
「戦艦ミズーリ記念館」は、わかりやすさの点で最もポピュラーな見学施設かもしれません。日本軍の無条件降伏により、1945年9月2日、この戦艦のデッキで日本軍が降伏文書に調印したことで終戦を迎えたからです。

またこの戦艦には、1945年4月11日、日本の特攻機が右舷甲板に突入しており、その攻撃の跡を見ることができるのも強くアピールする体験でしょう。

（日本語公式）戦艦ミズーリ記念館公式サイト

太平洋航空博物館
「太平洋航空博物館」は当時の戦闘機、爆撃機を展示した大規模な航空博物館です。日本軍の零戦をシミュレーターで操縦できるということで、そうした趣向の方には魅力的だと思います。

（日本語公式）太平洋航空博物館 パールバーバー -ハワイ・オアフ島-

さて、さきほどビジターセンターでチケットを買ってはいけません、と書きましたが、戦艦アリゾナ記念館とビジターセンターは国営公園で無料であるのに対し、他の3つはそれぞれ民間の団体が運営をしていて有料です。ビジターセンターでは、それぞれのチケットをバラバラにも買えますし、セット割でまとめて買うこともできます。

最後に位置関係を説明しておきます。

ビジターセンターからは、アリゾナ記念館は無料のシャトル船でアクセスします。ボウフィン潜水艦はビジターセンターのすぐ横です。フォード島にあるミズーリ記念館と太平洋航空博物館には、ボウフィン潜水艦前から出るシャトルバスでアクセスします。シャトルバスは先にミズーリ記念館に行き、逆向きのバスはないので、この2つを見る場合には、先にミズーリ記念館を見るのがスムーズです。

僕らに与えられた時間は半日ほどでしたから、見学はアリゾナ記念館にしぼりました。この国営の無料見学の部分だけで十分すぎる内容があります。逆にここに行かないで他を回るのは、特に見たいものがあるなどの、特別な理由を要すると感じました。

次回はアリゾナ記念館見学についてもう少し具体的に紹介します。