2024年3月開業のサンクチュアリコート高山に続いて、琵琶湖、日光。そしてその次には金沢が予定されていることが報道されました。怒涛の開業ラッシュです。そうなると当サイトとしてもこれまで手薄だったこれら地域の観光情報について触れなければなりません。
しかしながら、サンクチュアリコートは「ディスティネーションホテル」を標榜していて、ホテル自体を旅の目的地と位置づけています。
そうなると、「せっかく飛騨高山まで行ったのに、何も見ないでホテルでメシ食って帰ってきた」ということになりかねません。というか、多くの方がそうなることでしょう。カネとヒマと教養を兼ね備えるのは至難の技ですからね。
というわけで、まずは僕の経験をもとに、「超高速!高山観光」と題してまとめてみます。観光ガイドブックを見ても何がなんだかわからない人が多いと思いますので、マストなスポットを4つに絞って紹介します。これらだけなら、かんたんにサンクチュアリコート詣でと組み合わせられることでしょう。
半径徒歩10分に観光資源が集中
「東京もんのおまえに何がわかるんだよ」とアンチの方(最近、とある事情で多発中)からの声が聞こえた気がするので、根拠を示します。これは高山駅近くの路上にある案内タイルです。ここには6つ(実質的には5つ)のスポットが紹介されています。
⓿ 高山屋台会館
❶ 国分寺
❷ 宮川朝市
❸ 古い町並
❹ 高山陣屋・陣屋前朝市
ともあれ、これらを網羅すれば「飛騨高山に行ったぜ」と自慢してよいと思われます。では行きます。
まずはこれらの位置関係です(地図出典:飛騨高山 ぶらり散策マップ。丸数字加筆は筆者)。
この地図でわかるように、高山市街の観光スポットは半径徒歩10分以内の狭いエリアに集中しており、かつ、それは高山駅の乗鞍口(東口)に隣接しているということです。
ですから、この歴史ある市街地の観光を堪能したいのであれば、駅近に宿を取るのがベストです。地図にあるように駐車場はたくさんありますけれども、JR高山駅がそもそも観光施設としても素晴らしいですし、駅から徒歩で観光するのが「いい気分」かと思います。
要するに、「古い町並」にクルマで乗り付けてもなぁ、という感じかと。
❶ 飛騨国分寺
上記の案内タイルでは「高山屋台会館」がありますが、高山祭に関する展示はJR高山駅でカバーするとして、まず1番目として紹介するのは「飛騨国分寺」です(地図の❶)。
室町中期の建立と見られる本堂は、飛騨随一の古刹と言われています(重文)。現存する国分寺の中で、創立当初の建築を保存するものは一つもありませんが、国宝または重文の建築物があるのは、東大寺と讃岐、土佐、信濃、飛騨の四寺のみと、全国的にも貴重な存在。
樹齢1,200年を超える大銀杏が秋には黄葉し、大人気。落葉時期は11月下旬です。
この他、三重塔、鐘楼門、1,200年前の創建当時の塔礎石など、見どころ多し。
(参考)飛騨国分寺(国史跡、本堂国重文、三重塔県重文) | 飛騨高山観光公式サイト
❷ 宮川朝市
続いて、清々しい朝からからだを動かすことで、旅の気分を盛り上げてくれる「朝市」。高山には2カ所の朝市が立ちますが、どちらがいいかと聞かれたら、おそらく全員が「宮川朝市」と答えるでしょう(地図の❷)。
売られているのは野菜や果物、漬け物、民芸品などが中心。旬な食材を買って、その場で食べるのもいいんじゃないかな。僕は冷やしトマトを買って、川辺に降りて食べましたよ。2023、夏の思い出。
ところで、この地は「飛騨牛」が特に有名ですが、牛なんだから牛乳も取れるだろうと思っていたら、やはり朝市にありました。濃厚でおいしい。これに宮川沿いにあるいい感じのパン屋さんで買った焼き立てクロワッサンを合わせて、川辺で軽い朝食です。
❸ 古い町並
3番目は、もっともフォトジェニックな「古い町並」に行きましょう(地図の❸)。現代の観光は、SNSの隆盛を背景に、「ひけらかし」の要素を多く含んでいますので、フォトジェニックであることは極めて大切です。
古い町並は、正式には「国選定重要伝統的建造物群保存地区」と呼ばれていて、城下町・商人町として発達したこの地に、江戸末期から明治期に建てられた町家が並びます。
高山は商人町として繁栄し、商人たちは富と財産を築きましたが、江戸時代の身分制度では豪華な町家を作ることは許されず、質素で住宅を兼ねた店舗が立ち並ぶこととなりました。それら商家の一部が、現在の伝統的建造物群保存地区です(上掲の地図、オレンジ色の部分)。
(参考)古い町並(国選定重要伝統的建造物群保存地区) | 飛騨高山観光公式サイト
当時の文化については、時間に余裕があれば以下の博物館に行くと理解が深まります(歩いて行けます)。
なお、この記事冒頭の写真は、登録有形文化財の「長瀬茂八郎商店店舗兼主屋」です。
❹ 高山陣屋・陣屋前朝市
最後に「高山陣屋」です(地図の❹)。
飛騨が徳川幕府の直轄地(天領)となってから、江戸から来た代官や郡代が飛騨の政治を行った場所(役所)です。役所のことを陣屋と呼びますが、全国でも残っている陣屋はここだけです。
しかも明治に入ってからも、県庁、郡役所、支庁、県事務所などとして、ずっと地方の役所として使われてきました。実に昭和44年(1969年)まで県事務所として建物が利用されていたというから、なんとも胸熱な話です。
この高山陣屋の前には、「陣屋前朝市」が立ちます。
こちらは通り沿いに建つ宮川朝市とは違って、常設の店舗が同居するような立地ではないので、純粋に農作物などが販売されている朝市になります。お店の集積度合いはこちらの方が高いので、お買い物が目的なら「陣屋前朝市」、川沿いをぶらぶらしながら何か食べたりしたいなら「宮川朝市」という感じかと思います。
初めて訪れる街を歩き、雰囲気を肌で感じて楽しむ。旅の醍醐味ですね。私も治安の良い国へ行った時は、必ずたくさん歩き回ります。
RT社のホテルは敷地が広くて豪華なディスティネーション・ホテルであるぶん、街歩きには不適だな、と感じていました。
高山は玄関を出たらすぐ観光地、という街中立地では無いにせよ、ある程度その弱点が薄い様ですね。楽しみです。
サンク高山から上三之町まで結構距離あります。2キロメートルぐらいはあるのでは?
小生、昔、サンクチュアリ高山の至近に住んでいたことがありますが、古い町並みまで歩いて行った記憶はあまりありません。タクシーか
マイカーで行く方が無難かも!
でも高山の街は美味しい店も沢山あるし、値段もとてもお値打ちですし
歩いていて楽しい街だと思います。
高山はやはり車で行くところだと思います。サンクチュアリコートは高速から降りて直ぐなのでとても便利楽しみにしています。
立地条件で言ったら何といっても東急です!
東急ステイ高山は高山駅の隣にあります。ココからなら古い町並みにも十分歩いて行けます。ただここはドギールームがないので小生には無用の長物です(^o^;)
逆にサンクチュアリコート高山は凄くドギーに力を入れています。
ドッグパークを別につくるそうです。とても期待しています。
RCさん
近くにお住まいだったのですね。情報ありがとうございます。タクシー移動だと「ふらっと」散歩、とはいきませんね。
話がズレますが、私がタワマンに興味が無いのも、敷地が広い+EVで「ふらっと」外に出られないから。ちょっとコンビニへアイスを買いに行ける自由さは大切です。
だとすれば、タワマンは「ディスティネーション・住まい」?
東急、いいですよね。
特に箱根は中庭の造園と景色を切り取る窓の配置が秀逸で、家屋の中に自然を取り入れようとする日本的感覚が和室で育った世代の私には親しみ深いです。
箱根湖悠、今日から一次募集開始。売れ行きはどうでしょうか。RCさん、もしかして申し込みなさいました?ペット対応ルーム数は少ないですが。
飛騨高原牛乳はおいしい牛乳ですね。駅前のファミマで買いました。旅先で地酒もいいですがご当地牛乳も発見があって面白い。どれも高山らしい光景で resortboyさんの写真はいつも綺麗で感服します。
belairさん
コメントありがとうございます。
箱根湖悠、軽井沢リトリート、とても惹かれるものがあります。買われる方がとても羨ましいですが東海在住の小生には遠すぎます。
小生も何だかんだ言って和風が好きみたいです。小生が今迄経験したドギールームの中では鳥羽別邸スーパースイートドギーがNo.1です。
No.2はVIALA京都鷹峯ペットスイート!No.3はエクシブ軽井沢サンクチュアリヴィラムセオドギー、No.4は
ホテルアンビエント安曇野プレミアムコテージです。
ドギーの話ばかりになってすみません(^o^;)
belairさんこんばんは
箱根湖悠の売れ行きについて知っていることを。口数は49室588口です。1月の特別縁故募集150口に申し込みが420人あり、抽選で漏れた方から苦情が殺到したため急遽追加の縁故募集280口が販売されました。東急の担当営業は5人ほどだそうで、営業活動はDM2回出しただけ、これで86億円の売り上げです。RT社の営業のように歩合制じゃなくて残念でした。残りは158口と少ないため開業前に完売しそうです。
ノラさん、貴重な情報をありがとうございました。
先日東急からハーベスト会員権DMが届いたのですが、湖悠の情報が載っておらず、なぜ?と思っていました。即完売見込みなのでしょうね。
東急の営業は歩合制では無いとの事。ここにもRT社との違いが出ていますね。
話題も元コメントもスレ違いですみませんが、ホテル好きさんが(RT社のシステムは)会員が年間利用数をきちんと利用し、レストランで食事をしなければ当然施設維持は出来ない、とコメントされていました。
私は以前東急不動産の人から「ハーベストなんて、会員権を買う人に建物を建てさせて(=建築費+利益を回収)、年会費を取って(基本的な維持費を徴収)、その上で使用料(部屋の使用コスト+利益)まで取るんだから、儲からないはずが無いよね」と聞いていたので、利益・コスト構造の出発点まで違うのか、と驚きました。
リゾート会員権という括りで同業として比較されがちな二社ですが、目指しているものは全く別の様です。経営理念の違いから生じた戦略・戦術の差異についてまとめたら、一冊の本が書けそう(resortboyさんに書いて頂きたいです)。
すみません。
小生が話を東急に逸脱させてしまいましたね(^o^;)
高山サンクチュアリコートに話を戻したいのですが、箱根湖悠は資料を見ると何故かドギーだけ部屋温泉でないのが残念です。サンクチュアリコートのドギールームはどうなんでしょうか?
1. 部屋から素晴らしい眺望が望める
2. 部屋に居ながら温泉に入れる
3. 広々とした140㎡以上のスペース
4. 新しく清潔でワンコも泊まれる
小生は上記の4点を会員制リゾートに
求めています。
現時点でこれらのすべてを満たしているのは小生の知る限りエクシブ鳥羽別邸スーパースイートドギーのみ
であります。
高山サンクチュアリコートにはとても期待しています。
秋に高山に行く予定があるのですが思いのほかホテルが安かった。人口8万の町に60万人のインバウンド客が訪れていた高山市ですが、京都と同様インバウンド需要を当て込んだ県外資本のホテル開業が続き、過当競争なのかコロナ前よりホテルは安くなっているようです。
http://www.16souken.co.jp/assets/202108/ba977a4cfd5738d75a90616dab56ec33eb0eced5.pdf
こちらの資料のようにホテル客室数は2017年の3000室から急増しています。これ以降もメルキュール、FAV HOTEL EAST、Gift TAKAYAMAなどが開業し、サンク高山も含めると2025年の客室数は4500室になります。高山工芸品に飾られた和モダンのロビーと客室、デザインされた温泉大浴場という似通ったコンセプトのホテルで、かえって差別化が難しくなっています。今後これらのホテルがフル稼働した場合は市内の駐車場不足や夕食難民の出現が見込まれます。高山への旅行は今がお得です。
resortboyさん、みなさん、こんばんは。
高山に出来ると聞いて、おぉ! と思いましたが、その後に日光が発表され、霞んだような感じですね。
高山って、一度見て回るともういいやってなる観光地ですが。小京都って全国に45あるそうです。高山のホテルで泊まった中では、高山グリーンホテルがお気に入りです。
まぁ僕の場合RT社ではホテル内の滞在で完結してしまってるので同じなら自然豊かなところが良いですね。
高山にインバウンドで行ったのは、香港人です。大陸などは行かないですね。それでも10回以上宿泊してますが。
先日、家族で高山へ行ったついでに通りかかりました。丘の上にドーンと建ってます。
最初はどっかの外資系ホテル?と思いましたが、
私「え、もしかしてあの建物?」
妻「違うでしょ。全然らしくないし」
でも地図を見たらやっぱりそうでした。
全然らしくないというのは、丘の上から下界を見下ろす感じというのが今までにないからです。
今までのように、奥まったところにひっそりとというわけではないですね。
もとが美術館なのでこうならざるを得ないのでしょうか。
市内からは良く見えるので、「何?あのホテル」となるでしょう。
たぶん高山で一番目立つホテルになりそうな気がします。
関東方面からすると、交通も不便だし、日光そして金沢?とくれば魅力はないかもです。
でも、中部圏の人間なら惹かれると思いますよ。
部屋数も少なめなので静かに過ごせるのではと期待します。
あの丘の上から、雪をかぶった北アルプス眺めてたら時間忘れそうです(山好きですので)
ラージしか持ってない私が高山に泊まれるのはいつのことでしょうか?
それまではサンメンひるがのにお世話になることでしょう。
ついでに、
高山の北方にある古川の街もぶらぶらするにはいい所ですよ。
アニメ「君の名は」の舞台になったことで、駅がアニオタの聖地になってます。
kazz5514さん
コメントありがとうございます。
多分、乗鞍岳を望む眺望に関しては高山でNo.1で間違いないでしょう。
ホテルアソシア高山リゾートも眺望が素晴らしいですが!
日本アルプスを眺めながら部屋でゆっくりお酒を飲んだり、部屋温泉で寛ぐ…とても楽しみです。
高山、下呂、郡上、馬籠、犬山等は名古屋方面からは日帰り圏内でとても近いので色々組み合わせても良いですね。
金沢、日光となると少し遠い!
サンクチュアリコート高山なら何度も行ける近場別荘として適しています。
そういえば、ここで紹介されているスポットは、超有名なとこばかりで、インバウンド観光客であふれかえっているところです。
先日も時間があったので、上三之町の古い町並みをちらっと覗きましたが、どこの都会ですか?という混雑(外国人80%?)で思わず素通りしてしまいました。
でも通りを1本外れると静かなもんで、そこで古都の佇まいを楽しむのがいいかと思います。
ちなみに、高山ラーメンもいつの間にやら有名になってしまい、人気店の週末の昼時は行列できてます。フツーの中華なんですけどね。
ということで、あえて穴場を探して歩くのが、最近の私の楽しみです。
本記事で言及している「飛騨牛乳」の飛騨酪農農協がなくなることになりました。
“飛騨牛乳” 飛騨酪農農協 3月末解散へ 学校給食も担う|NHK 岐阜県のニュース
リゾートトラストは儲かりまくっているので、支援したらいいと思います。
飛騨牛乳が廃業するのは残念ですがブランドは別会社が引き取る方向で交渉中だそうです。高山市民が大好きなパイン牛乳が残せるかどうか注目しております。飛騨地域のご当地牛乳はもう一社あり、飛騨市で牧成舎という会社が「奥飛騨牛乳」を製造しています。これも高山市内のスーパーで購入できます。都内だと新宿伊勢丹や紀伊國屋の一部に置いてあるようです。飛騨牛乳と比べて生産規模は小さいようで高山市の学校給食に提供するのは難しいかもしれません。