不人気エクシブに対する激安プランとして話題になった「HAPPY PLAN」の対象施設が増え、ラージグレードへの適用も拡大されました。衝撃的なのは、これまで「不可侵」と思われていた夏休みの「最繁忙期」にも、この特売プランの設定があることです。今日はこの問題について検討してみます。
HAPPY PLANにエクシブ鳥羽が加わる
基本的な情報や、当初の設定については、過去記事をご覧ください。
1泊2食7700円の「HAPPY PLAN」は社会の縮図|エクシブ初島クラブ – resortboy's blog – リゾートホテルとホテル会員制度の研究
まず、施設の拡大についてです。当初の4施設に、エクシブ鳥羽(アネックス含む)が加わりました。これで対象施設は初島クラブ、伊豆、鳥羽(アネックス含む)、白浜(アネックスを含む)、淡路島となりました。見事に全部「海のリゾート」です。
関連して、勉強会のスライドを掲載します。
対象期間は、当初2023年7月2日から9月29日まででしたが延長され、現在のところ12月28日までとなっています。
(公式チラシPDF)【Web予約限定】1泊2食で7,700円!対象のエクシブがお得に。「HAPPY PLAN」
伊豆のラージが対象にならない理由
客室グレードについても拡大されました。当初は初島クラブと淡路島のみ、1人2000円のプラスでラージグレード利用可能とされていましたが、鳥羽と白浜(いずれもアネックスを含む)もその対象となりました。
つまり、HAPPY PLANの対象施設においては、伊豆を除いてはすべてでラージグレードまでその範囲が広がりました。HAPPY PLANはラージを含むプラン設定であり、伊豆が例外であると考える方が実態に即しています。
最初期のエクシブ(鳥羽、伊豆)はスタンダードの客室ばかりで、伊豆は鳥羽や白浜のようにアネックス追加がない単体ホテルです。そのためラージグレード以上の数が極端に少ないので、今後も伊豆のラージがHAPPY PLAN対象になることはないと思います。当時の最上位グレードであるスイートの利用者のために、満室の際の押さえとしてラージが必要であるからです(ここが似ているようで淡路島と違うところです)。
参考までに過去の公式資料からオールドエクシブのグレード別客室数を掲載しておきます。
最繁忙期に特売するのは会員制では禁じ手
結局、HAPPY PLANはゲートウェイプランのA組と同じラインナップとなりました。落ち着くべきところに落ち着いた気もしますが、衝撃的なのはその設定日です。
当たり前ですがリゾートトラストにも「最繁忙期」という概念があり、古くはサンメンバーズにおいて「特別営業期間」として契約内容に記されていたものでした。エクシブ以降においての夏休みでは、お盆を含む3週間が最繁忙期であり、その間はあらゆるプランが使えない、いわば不可侵的な期間として捉えられてきました。
それは定番プランを見ればわかります。今年のディナーチョイスプランにおいては8月5日(土)~19日(土)までを最繁忙期としてプラン設定がありません。
プランではなく販促策でも同様で、「リゾートビンゴ &サステナブルビンゴ 2023」においても上記期間は押印対象外です。
しかし、今回HAPPY PLANに追加された設定日を見ると、その不可侵的な期間に食い込んでいます。
こちらの画像の赤い部分が当初発表に対して追加になった部分ですが、エクシブ鳥羽と白浜(いずれもアネックスを含む)において、最繁忙期に位置づけられる8月6日から9日までの4日間に設定があります。
僕はこの期間は最繁忙期と知っていますから、今年はリゾートトラストの某ホテルに2食付きで予約をしています。その予約期間はまさに今回追加になった赤色の部分ですが、今からキャンセルして追加されたHAPPY PLANに乗り換えようとしても、そのホテルはキャンセル料を徴収する時期となっています(というと、マニアな方には僕が夏休みをどこで過ごすかがバレてしまいますが、まぁ普通はわからないよね)。
HAPPY PLANはあまりに安く、そのホテルと比較したら半値になります。オールドエクシブが追い込まれているのはわかりましたが、本来の考え方と整合性のない気ままな運営をされるのは、会員制リゾートにふさわしくありません。
エクシブで「直前の在庫処分」「特売」を最繁忙期にするのは、やめてほしいと思います。それは禁じ手です。