前回はディナーチョイスプランのルールを、公開情報と実際を照らし合わせながら確認しました。個人的には、どうもこのプラン適用の可否は、公開内容からはわからない別のルールで判断されているようだ、というところまで話をしました。今回はその判断基準について実際のところをご紹介します。
「合流」という概念
僕は最初、予約回答メールでプラン不適用と連絡を受けたため、その理由を尋ねました。その返事では、別途申込の利用日が重なっているので合流、と理由が説明されていました。
ここで「合流」という考え方が出てきました。
でも、合流はしないよ…
今回の僕の場合は、同姓家族の予約でしたから、合流と取られるのは無理もないと思います。しかし現実には色々ありましてね。合流しない家族利用だって世の中にはあるんです。
僕は合流とは何を意味しているかと聞きました。
レストラン利用主体で考える
すると回答が来て、以下のように説明がありました。
ご同伴者様がいらっしゃるかどうかは泊数に限らず、同日に同レストランを同時刻でご選択いただいていらっしゃるかどうかで判断させていただいております。
なんと「同伴」「合流」の判断は、客室利用よりもむしろレストラン利用で判断しているということでした。
これは僕には意外な考え方でした。
ゲスト利用と重なる場合
するとさらに、以下のような疑問が生じました。
今も昔も、エクシブは各種法人の福利厚生で使われていて、法人会員のみならず、会計上の理由から法人代表者の個人名義で契約して社業で利用する、という契約形態も存在します。
またRTTGポイントクラブでは、利用者がポイント会員でない場合にオーナーに利用ポイントが還元されるという、ゲスト利用を推奨する施策があります。それにそもそも、エクシブはゲスト利用が推奨されるリゾート会員権で、ゲスト料金はオーナーと違いがありません(「完全会員制」をうたうようになったベイコート以降は別)。
さらに「素晴らしいエクシブをお友だちにも味わってほしい」ということで、純粋な動機で予約を取ってあげる、ということは普通に存在します。
このような紹介利用(ゲスト利用)と重なった場合はどうなるのか、という疑問です。
ゲストを呼ぶとオーナーが高くなる
そんな時、記事を読まれた読者の方からお頼りをいただきました。
その中には、懸念したように「ゲストを紹介するとオーナーの支払い料金が高くなる」、つまりディナーチョイスプランが使えなくなる、といったご体験が書かれていました。
親族や社内の利用ではない場合にも、宿泊日が重なるとディナーチョイスプランが使えない、という運用が実際にあるようです。しかもその方は同伴と判断された方との面識もないということでした。これはかなり不思議なことだと僕は感じました。
問題は、同社が設けている判断ルールが、公開ルールからは推測できないものになっていることです(少なくとも、僕は説明されるまで想像ができませんでした)。
同伴者の定義とは
そこで改めて、このプランにおける「同伴者」の定義を質問しました。何度も質問をしたせいでしょう。僕の予約の「同伴判定」は外れ、ディナーチョイスプランの利用がOKになり、そして質問は上長にまわって後日、会社見解としてお返事をいただきました。
その内容が以下です。
当社として、同じ会員様の会員権で同日に同じホテルのお申し込みを確認した場合、ご親族様、ご友人様など問わずお食事(ご夕食・ご朝食)をご同席されるか否かによりご同伴者様であるか判断をさせていただいております。
やはりレストランが判断基準でした。宿泊時に食事を同席するかどうかで、同伴者かどうか、プラン適用をするかしないかを判断する、というのが公式回答でした。
これに情報を付け加えれば、前述の通り、「同席」かどうかは、レストランの「予約開始時間」をもって判断されています。また、夕食か朝食かも関係なく、どちらかで合致すれば同伴と判断されます。
親族、友人、ゲストなど、同伴者同士の関係性や、行程や日程、部屋割(客室定員と利用人数)といった旅としての同一性は問題とされていませんでした。考えてみればこれはプライバシー上好ましいことで、ホテルが宿泊契約において、顧客の個人的な事情を理由に可否判断をしていいはずはありませんから、ここに来てようやく、僕はなんだかすっきりした気がしたのです。
僕は、ガラ権王者らしい面白いルールで運用するものだなと感心するともに、さらなる空想が湧いてきたのです。
会員権契約そのものが別々(複数持ち)のケースはどうなんだろう? それにこの判断基準なら、こんな使い方やあんな使い方もできちゃうけど…。
(最終回に続きます)
皆さん、こんばんは。もはやディナーチョイスプランに関する議論はかなり不毛なのですが、気になることがあったので記録しておきます。
この記事で合流とみなされた僕の離れて暮らしている家族と先日、話をしました。それでわかったのですが、チェックイン時に「サステナブルECOステイ」が自動的に2番目の「ラウンジドリンク」に指定されていたそうです。説明や選択肢を与えられなかったようです。
現場の本部からの締め付けは事程左様に厳しいのだと実感しました。かなりまずい状況かと感じました。