3回シリーズの2回目は、「脚トレ」です。おそらく、中高年以上の方にとっては最重要種目なのですが、ジムマシンでの脚トレは、上半身と違って動きが地味で爽快感に欠けるため、人気がありません。この冒頭の写真にあるような、有酸素系の種目で脚トレになっていると考えてしまっている方も多いと思います。
よろしければ、初回からどうぞお読みください。
最初にどうでもいいことを書きますが、エクシブ軽井沢のジェネシスのジムには、かつて白と黄色のジムマシンがあり、それに合わせた壁紙で、インテリアとして統一感がありました。それが、最新鋭の黒と赤の、いかにも「ジムジムしい」カラーリングのマシンに入れ替わったため、写真のように色合いがおかしなことになっています。
写真は2023年秋の撮影ですが、そのうちマシンに合わせた内装になるのでしょう。すると、かなりソリッドな感じになって、雰囲気が変わるでしょうね。
脚トレが最重要な理由
さて、なぜ脚トレが大事かというと、大きな筋肉がそこにあるからです。部位別で言うと、ヒトの体内で最も大きな筋肉は太もも前側の「大腿四頭筋」で、第2位がお尻の「大臀筋」です(3位は肩の三角筋)。太もも裏側のハムストリングが4位でして、太ももとお尻で筋肉全体のおよそ半分になります。
よく、スクワットだけやればよい的な、シニア向けのレクチャーがありますが、要するにこういうことなのです。しかし、メタボな方がスクワットを行うには危険があります。自重トレーニングは重さの調整ができませんから(重くはできるが軽くはできない)、ケガのリスクがあります。スクワットでフォームをうるさく指導されるのは、ケガを避けるためです。
メタボで筋トレの必要がある方が、もっとも効果の高い脚トレを手軽に見える自重のスクワットで行うのは、実は難しくて危険でもあるというのは、とても矛盾していて難しい話題なのです。
そこでマシンの利用です。
脚トレ(1)レッグプレス
からだでもっとも大きな大腿四頭筋を鍛える、スクワットに近い運動である「レッグプレス」。これが最重要マシンとなります。可動式の台に座って行うので、メタボな方が自重で自分のからだを壊してしまう、なんていうことはないのです。
エクシブに軽井沢にあるのは「レッグプレス&カーフレイズ」と言って、ふくらはぎの筋肉も鍛えられる複合マシンになっていますが、この際、カーフレイズは無視してレッグプレスだけをやりましょう(余裕のある方はもちろん両方やってください。ちなみに、カーフレイズは、カー・フレイズ、ではなくて、ふくらはぎ:カーフを、レイズ:上げる、ということです)。
前回の記事で学んだように、マシンの取り扱いはどれも手順が同じです。
- ウェイトピンを自分の能力に合わせてセット
- シートを調整
- 関節が伸び切らないように注意して、10回を3セット
レッグプレスの場合、シートはひざが直角になるように調整するのが基本だと、以下の公式ビデオで説明されています。
何しろ座って行いますから、スクワットのようにフォームで苦しむ(バランスが難しい)こともありませんし、この種目は大きな筋肉を動かすため高重量を扱えますから、見た目とはうらはらに、やり込んでいくとかなり楽しいと思います。
フィンクさんの本(前回の記事を参照)によると「足をレッグ・パッドの上部に置くほどハムストリングや尻に効いて、逆に真ん中や下寄りに置くと大腿四頭筋に効きます。足の幅を狭く置くと大腿四頭筋の外側に効き、足の幅を広く置くと内側に効きます」とのことです(232ページ)。
50歳からの科学的「筋肉トレーニング」 若いときとは違う体をどう鍛えるか (ブルーバックス)
エクシブ軽井沢にはいろいろなマシンがありますが、まずはこれに慣れて、またフォームを工夫して効率的に大きな筋肉を鍛えることが、もっとも効果的です。
脚トレ(2)レッグカール&エクステンション
脚トレの2台目マシンは「レッグカール&エクステンション」です。これは「レッグカール」と「レッグエクステンション」の2つの運動ができるマシンです。レッグカールで太ももの後ろ側を鍛え、レッグエクステンションで前側を鍛えます。
マシンに座って、足を伸ばした状態から膝を折り曲げるのが「カール」で、膝を折り曲げた状態から足を伸ばすのが「エクステンション」です。難しそうに聞こえますが、言葉の意味通りなのでセットで覚えましょう。スタートの位置が違いますから、調節ノブでの角度調整が必要です。
記事をここまで読んでいただいている方は、もうマシンにすっかり慣れていることと思います。マシンに慣れたら、トレーニングごとの重量や回数をメモしておくと、成長が実感できて楽しいかもしれません。とかく、新年からの新スタートでは「形から入る」ことが大事なので、以下のような専用のノートを用意してもいいと思います。
ゴールドジム(GOLD'S GYM) トレーニングノートG9500 G9500
最後に補足です。エクシブ軽井沢には、太ももの内側やお尻を鍛えられる「アダクション&アブダクション」というマシンもあります。これはヒップアップに直接的な種目で女性に人気がありますが、レッグプレスと被っているし、フィンクさんの本ですら紹介がないほどの非重要種目なので省略してOKです。
次回は最終回、「背中・上腕二頭筋」編をお送りします。
昨日ちょこざっぷでアダクション&アブダクションを。スキー前だから、と5kg増やしたら夜に脚が攣りかけました。