style kitchen@ニッコースタイル名古屋

今日も名古屋の飲食関係記事で行きますが、関係ないと思う方(特に古くからのエクシブ会員の方)も面白く読めるように、コロナ禍後の外資系ホテルの価格高騰や、ホテル開発手法の変容、会員制ホテル産業の変化などとからめて、多面的な記事を書きたいと思います。

ラウンジおじさんはどこへ

去年の春以降、特に外資系のホテルを中心に、ホテルの宿泊代金が高騰しました。その結果、クレカやマイルでステータスを得た、いわゆる「ラウンジおじさん」は行き場を失いました。あの人、あの家族は、今はどこに行ったのか(遠い目)。

僕はもともと会員制ホテルに軸足を置いていますし、雑食系ホテラーなので影響はあまりないのですが、「あの素晴らしいラウンジをもう一度」と悔しがっている人は多いと思います。特に、アップグレードされてのタダ飯・タダ酒をこよなく愛していた方々には、お気の毒にと感じています。

ホテル利用学研究家としましては、それらと同じような価値観で、リーズナブルに楽しめればそれでいい、という気がいたします。つまり、普通にお金を払って、行きたい時に行けばいいと。例外は会員制ホテルなんですが、それもやや昨今、リゾートトラストも東急も価値観が変わってきて潮目が変わったかな、なんて思います(会員制の話はまた今度)。

いい感じの有料ラウンジみたいなスペースがあれば、それでいいわけですが、これは結構難しいんですね。前回ご紹介した、メルキュール名古屋地下のウイズはその候補ですが、今日はもう1つ、切り口を違えて別のお店を紹介します。

ウィズ バイ サイプレス@メルキュールホテル名古屋

古いホテルの衰退が加速する理由

というわけで、やって来たのは「ニッコースタイル名古屋」です。

【公式】ニッコースタイル名古屋|珈琲と音楽にこだわった唯一無二のホテル

このホテル自体の紹介はまた別にするとして、前回の記事からの流れで、1階の料飲関係にだけ触れます。

このホテルは、いわゆる宴会場を廃止した近代的スタイルのシティホテルです。レセプション手前にカフェバーと、彼らが「コミューナルロビー」と呼ぶコワーキングエリア(ロビーラウンジ)を左右に設けて、カフェの奥にオールデイレストランを作りました。

ホテルとインテリアデザイン | 【公式】ニッコースタイル名古屋

そして宴会やイベントの時には、このコワーキングエリアを貸し切りにします。これらラウンジ、カフェバー、レストランは分かれているようですべてが空間としてつながっていて、必要に応じて、意味を持たせながら使い分けられます。

Lobby Lounge 360°Virtual Tours

そして厨房は一つで済みますし、その厨房すらオープンキッチンになっていて、開放感とオシャレ感に一役買っています(冒頭の写真を参照)。レストランは「style kitchen」と呼ばれていて、むき出しの厨房をそのまま店名にまで使っています。

レストラン style kitchen | 【公式】ニッコースタイル名古屋

人手が少ない今の日本では、このような機動的なレイアウトが必要となっています。しかし、古い考えのホテルだとレストランや宴会場をいくつも「箱」で作っていますので、現代のように人手が足りないと閉めるしかなくなり、衰退に拍車を掛けることになります。それは、一度閉めてしまった「箱」は、めったなことで再び開くことがないからです。

個室で楽しむパーティプラン

さて話を戻しますと、今回、名古屋で「ラウンジおじさん会」的な会合を開くことになりまして、ここに白羽の矢を立てたのです。

ニーズとしては、ラウンジ的な価値観が漂ういい感じの場所で、資料を机の上に出しながら(シルバーを使い分けるようなことなく)、いい感じに打ち合わせをして、いい感じのラウンジ飯的なものを、できればいい感じに美味しくお酒も飲みながら、まぁまぁ長居したいと。

これは結構、難問だと思います。

以下、resortboyの回答です。結論だけ言いますと、このstyle kitchenで6,500円(税サ込)のパーティプランを注文しましょう。3人から頼めます。4人以上だと個室も選べます。しかも個室料はゼロです。

パーティープラン | 【公式】ニッコースタイル名古屋

個室のご案内 | 【公式】ニッコースタイル名古屋

パーティプランは料理が10品+飲み放題です。プランの欠点(と言っていいかわかりませんが)は、シェフおまかせ風のプランであるため、料理が事前には正確にわからないことです。メニューにも「過去メニュー例」などと書かれています。

席は120分、飲み放題は90分です。お料理は経験上、最初の60分にバンバン出ます。したがって、冷製メニューは後回しにしてわざと残しておき、温製メニューは来たら速攻で食べるのがよいです。

フリードリンクのチョイスは以下の通り。ビール、ワイン、焼酎、ウイスキー、梅酒、スタンダードカクテル3種、ノンアルコールカクテル、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、ウーロン茶。

「過去メニュー例」

というわけで、以下「過去メニュー例」としてご参考までに実際のところを掲載します。お料理の説明がありましたが、メモとか取っていないので、見た目でご判断ください。写真のように、お料理は人数分が一皿に盛り付けて提供されます(締めのパスタを除く)。

この後、デザートが出たのですが、宴もたけなわで撮影を失念しました。

お料理は見ての通りで、コース料理としてはどうかなという感じですが、ラウンジ飯として見たらもう十分過ぎるほどだし、お酒も好きなだけ飲めます。

視野を広く持って楽しむ

ロビーラウンジでコーヒーを飲みながら(別料金)先に打ち合わせをしてしまって、二段階右折風にこのパーティプランになだれ込むなら、3~4時間の滞在は普通に可能です(1~2時間ラウンジ+2時間レストラン)。全体が一つの空間ですから、ずっと同じところにいる感じで、はしごした感じがしない。なかなかこういうところはないと思います。

ここはレセプションの手前にあり、宿泊とまったく関係ありません。僕はこのとき、ヒルトン名古屋に泊まりましたが、食事はここでしようと思っていたので、最低価格のヒルトンルームで予約していました(ヒルトン名古屋はHilton Honorsがゴールドステータスの場合、1段階アップが原則です。ヒルトンルームだとエグゼクティブまで上がりませんので、ラウンジアクセスがありません)。

さて、最後に大事なことを書きます。以上の10品コース+アルコールを含むフリーフローで、6,500円(サ10%として割り戻すと5,372円++)でも割合いいディールだと思いますが、オークラニッコーホテルズの会員制度、One Harmonyの会員は、20%オフで5,200円になるのです。

これはサ10%だとすると4,298円++です。僕は以前からOne Harmony推しですが(あまり賛同者がいない)、お得意様料金として、ありがたく思いますね。

いかに現代の会員制ホテルが、かつてのリーズナブルな世界観から変化し、施設のランニングコストを負担するのは会員であるにも関わらず、いつの間にか高級志向になって顧客層を「変えたことにした」運営になった結果、古くからの会員は置いてきぼりになり、一般的な価値観において相当に割高になり、利用しづらくなっている、ということが、この事例との比較でわかることでしょう。

僕もエクシブを利用するようになって20年になりましたが、このような「雑食性」が今ほど大事と思ったことはありません。

言うまでもありませんが、One Harmonyの会員になるには、申し込みだけですから、維持費用ゼロです。そして割引に修行やステータスは関係ありません(ヒラ会員でも上級会員でも同じ)。

というわけで、別にホテルステータスも会員権もなかったとしても、ホテル遊びはそれなりに楽しめます、という話でした。要は気の持ちようと利用技術の問題かな、なんて思います。皆さんもKASAの会に参加して、ホテル使いこなしの実例をお互いに学びましょう。

オフ会にも来てね。

[募集中] 3月30日名古屋オフ#2 – 達人に学ぶクルーズ旅の極意

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

😂 😍 🤣 😊 🙏 💕 😭 😘 👍 😅 👏 😁 🔥 💔 💖 😢 🤔 😆 🙄 💪 😉 👌 😔 😎 😇 🎉 😱 🌸 😋 💯 🙈 😒 🤭 👊 😊